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腹痛の原因は内臓疾患の可能性もある?原因を突き止める大腸カメラの流れ・分かる疾患について解説

 更新日:2023/12/14
腹痛の原因は内臓疾患の可能性もある?

腹痛は身近な症状です。食べすぎ・お腹を冷やす・緊張するなどの日常的に起こり得る原因で、お腹が痛くなることがあります。「腹痛はよくあることで、しばらくすれば治る」と考えている方は多いのではないでしょうか。

しかし、腹痛は内臓疾患により引き起こされる場合もあります。我慢ができるからといって放置せずに、早めに検査することが大切です。

原因を突き止める方法の一つに、大腸カメラ検査があります。どのような検査なのか、また、腹痛の原因となる内臓疾患にはどのようなものがあるのかを解説していきます。

平方 敦史

監修医師
平方 敦史(ひらかた消化器内視鏡クリニック)

プロフィールをもっと見る
1996年3月 日本医科大学卒業
1996年4月 日本医科大学第一外科(消化器外科)入局
2005年6月 ハーバード大学医学部 留学
2008年7月 日本医科大学千葉北総病院外科 助手
2009年7月 日本医科大学多摩永山病院外科 助手
2011年9月 医学博士号取得
2018年4月 日本医科大学多摩永山病院外科 病院講師
2019年4月 日本医科大学多摩永山病院外科 講師
2022年4月 日本医科大学多摩永山病院外科 非常勤講師

腹痛の原因は内臓疾患の可能性もある?

腹痛の原因
腹痛は、内臓疾患からくる可能性もあります。
お腹といっても範囲は広く、具体的にはみぞおちのあたりから下腹部までを「お腹」と呼んでおり、多くの臓器が「お腹」に位置しています。痛む場所は横腹・胃の周辺・下腹など、内臓疾患によってさまざまです。
例えば心筋梗塞で痛む場所は左上腹部と呼ばれる、おへその斜め左上あたりになります。
また、トイレを我慢していてお腹が痛くなることは経験したことがある方も多いでしょう。その場合、腸内で溜まったガスでお腹が張ることにより痛みを感じる場合や、おしっこを溜めすぎることで起こる膀胱炎が原因の腹痛である可能性があります。このような場合はおへその真下あたりの下腹部が痛みます。腸内で溜まったガスによる下腹部痛がある場合は過敏性腸症候群の可能性があり、ガンの可能性があるので検査が必要です。
しかし、膀胱炎だった場合は放置せずに医者にかかることが必要です。膀胱炎を放っておくと、さらに重い疾患である腎盂腎炎を引き起こす可能性もあります。
「お腹が痛い」と一口にいっても、場所・痛み方・頻度によって対応が変わってくるのです。腹痛がある場合は内臓疾患からくる可能性を考え、早めの検査をおすすめします。

腹痛の原因として考えられる内臓の病気は?

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腹痛の原因として考えられる内臓疾患は、以下のものがあります。

胃腸など消化器系の病気

胃腸など消化器系の病気では、胃炎・胃潰瘍・十二指腸潰瘍・虫垂炎・腸閉塞・感染性腸炎・大腸憩室炎などがあります。多いのは胆嚢炎です。

泌尿器系の病気

泌尿器系の病気では、尿路結石・腎盂腎炎・腎梗塞・前立腺炎・膀胱炎などがあります。

婦人科系の病気

婦人科系の病気では、子宮内膜症・子宮外妊娠・卵巣出血・卵巣嚢胞破裂・卵巣捻転・卵管炎・骨盤腹膜炎などがあります。

このように腹痛の原因となる内臓疾患は数多くあります。
お腹に気になる痛みがある場合は、放置をしないことが大切です。

原因を突き止めるためには大腸カメラ検査も検討

原因を突き止めるためには大腸カメラ検査も検討
腹痛の原因を調べる方法の一つに、大腸カメラ検査があります。大腸の中を確認することができ、ポリープの切除や病理検査なども行えます。
大腸カメラ検査について詳しく解説していきましょう。

大腸カメラ検査で分かる疾患は?

大腸カメラ検査で分かる疾患には、主に下記の3種類があります。
それでは、大腸カメラ検査でわかる疾患を解説していきます。

過敏性腸症候群

1か月以上下痢・便秘を繰り返し、腹痛・お腹の張り・腹部不快感を感じる場合は、過敏性腸症候群の可能性があります。過敏性腸症候群は、ストレスや不安などが原因となる心因性の病気です。ただし、食べ物(パン・麺・小麦)が原因の可能性もあります。
症状は下痢型・便秘型があり、下痢型の場合はトイレに行く頻度が多くなるため、電車に乗れなかったり授業中や会議中に離席しなくてはならなくなったりと日常生活に支障をきたすことがあります。
お腹にガスが溜まることもあるため、お腹の張りによる腹痛やおならに悩まされることがあります。過敏性腸症候群の場合は大腸に疾患が見られることはありません
大腸カメラ検査で異常がないことを確認することにより、過敏性腸症候群である可能性を示すことができます。

大腸ポリープ

大腸の中にできるできものを「ポリープ」と呼びます。腺腫と呼ばれるポリープは、大腸カメラ(内視鏡)で切除が必要です。
良性ポリープは二種類あり、そのうち腺腫と呼ばれる良性のポリープは大腸カメラでの切除が必要になります。一度でもポリープの切除を行ったことがある方は、他の部位にできる可能性があるので定期的に大腸カメラ検査を行うようにしましょう。

大腸がん

血便などから大腸がんの可能性が疑われる場合も大腸カメラ検査が有効です。病気が見つかった場合には、一部または全体を採取して病理診断を行います。
定期的に大腸カメラ検査を行うことで病気を早期発見し、早期治療へ繋げることができます。

大腸カメラ検査の流れ

大腸カメラ検査の流れ
大腸カメラ検査は、以下の流れで行われます。

  • 検査の数時間前に下剤を飲む
  • 検査室で鎮静剤や鎮痙剤を投与
  • 検査
  • リカバリールームで休む・説明を受ける

流れを確認しておくことで、スムーズに検査を進めることができます。それぞれの流れを詳しく解説していきます。

検査の数時間前に下剤を飲む

大腸の中を検査するときには、きれいな状態にしておく必要があります。そのためには、検査の数時間前から下剤を飲み、便が透明な液体になるまで排泄を繰り返します。
飲む下剤の量は個人差がありますが、1.5~2リットル飲むのが一般的です。少しでも早く大腸内をきれいにするためには、検査の前日からなるべく消化のいい食べ物を食べておくといいでしょう。

検査室で鎮静剤や鎮痙剤を投与

大腸がきれいになったら検査室に移動して、鎮静剤や鎮痙剤を投与します。大腸カメラを挿入したときや、大腸を膨らませる空気によって痛みを伴うことがあるため、こうした処置を行います。
数分で薬が効いてきたら、検査開始です。病院によっては眠っている間に検査を行うところもあります。寝ている間に検査が終わるので負担が少ないというメリットがあります。
大腸カメラ検診に怖い・痛いというイメージを強く持っている方の場合は、眠ってできる病院を探して検査を受けるといいでしょう。

検査

大腸カメラ検査は、診察台に横になった状態で大腸カメラを肛門より挿入して行います。大腸カメラの映像をモニターに映し、医師が確認しながら大腸内を観察していきます。
大腸内を隅々まで観察するために空気を入れて大腸を膨らませながら検査を行います。検査中にポリープやがんが疑われるものが見つかった場合は、切除することがあります。
通常、検査は数十分で終わりますが、ポリープなどを切除する場合は、時間が長くなることがあります。

リカバリールームで休む・説明を受ける

検査が終わったら、リカバリールームでしばらく安静にします。医師からの説明は、鎮静剤や鎮痙剤が切れてから行います。
検査中は空気を入れるため、検査後はお腹が張ることがあります。落ち着いた空間でゆっくりしながら、できるだけ大腸内の空気を抜くこともリカバリールームでの一つの過ごし方です。

腹痛の原因を突き止めたいならひらかた消化器内視鏡クリニックへ

ひらかた消化器内視鏡クリニック院内
ひらかた消化器内視鏡クリニックは、東京都稲城市若葉台にある消化器内科です。胸やけ・胃痛・胃もたれ・便秘・下痢・血便・下血など、些細な症状から気になる症状まで、さまざまな相談を受け付けています。

朝開始して昼には帰れるモーニング大腸カメラ

大腸カメラ検査は午後に行うことが多い検査ですが、朝食を抜くなどの準備があり午前中の活動も通常通りにはいかないため、丸一日検査の影響を受けてしまいます。

しかし、ひらかた消化器内視鏡クリニックでは、昼頃には終わるモーニング大腸カメラ検査を行っています。

モーニング大腸カメラ検査は半日で終わるため、大腸カメラ検査は拘束時間が長くて行きづらいと感じている方や丸一日の時間の確保が難しい方、午前中に検査を終わらせたい方におすすめです。半日で終わる検査であれば日程の調整もしやすいため、定期的に行うのが望ましい大腸カメラ検査に適しているといえます。

苦痛を減らす鎮静薬使用・炭酸ガス送気システム

大腸カメラ検査では、大腸に空気を入れて膨らませ、モニターに大腸の様子が隅々まで映るようにします。そのため、検査中は不快感やお腹の張りによる痛みを感じることがあります。

これは大腸カメラ検査のイメージを痛い・辛いとしている一つの理由といえるでしょう。しかし、ひらかた消化器内視鏡クリニックでは、空気より200倍生体内に吸収されやすい炭酸ガスを使用することによって、不快感や痛みを軽減しています。

空気よりも早くガスが腸内からなくなるため、検査後のお腹の張りやおならの回数が減り、午後の活動に影響が少なくて済みます。

また鎮静薬を使用するのでお腹の張りからくる痛みはもちろん、カメラを大腸内に挿入して大腸が引っ張られることで起こる痛みも軽減するため、安心して検査を受けることができるでしょう。

消化器専門医・指導医・肝臓専門医がみる大腸カメラ

ひらかた消化器内視鏡クリニック診察室
消化器を専門とし、27年の経験を持つひらかた消化器内視鏡クリニックの平方院長は、豊富な経験と積み上げた研鑽で病気の早期発見・早期治療に努めています。

大腸カメラ検査には、大変・苦しい・痛い・辛い・長いというイメージをお持ちの方は多いのではないでしょうか。お腹の症状で気になることがあっても、大腸カメラ検査への大変そうなイメージと、日々の忙しさなどを理由に先延ばしにしてしまっている方も多いでしょう。

ひらかた消化器内視鏡クリニックでは検査を半日で終わらせることのできるモーニング大腸カメラ検査や、痛みや不快感を軽減する炭酸ガスの使用・眠ったままできる大腸カメラ検査など、検査に行きづらくなる原因をできる限り解消し、精度の高い検査を提供しています。

ご自身の健康のために、定期的に大腸カメラ検査を受けることをおすすめします。

ひらかた消化器内視鏡クリニックの基本情報

アクセス・住所・診療時間

京王線 若葉台駅 徒歩10分

東京都稲城市若葉台1-55 アクロスプラザ若葉台東

診療時間
9:00~12:00
15:00~18:00

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