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荒井 昌海 医療法人社団翔舞会理事長 ドクターインタビュー

 更新日:2023/03/27

 

患者さんが健康的な生活を送るために不可欠な「歯の健康」。予防医学の観点から、歯の健康意識を高めていきたい

歯科医師でありながら、医院経営、教育体制にも新しい風を常に送り込んできた荒井理事長。アメリカ、ヨーロッパの最前線の歯科医療を日本へ導入し、より無駄のない、高水準の医療を実践してきた。その根幹にあるのは、「患者さんに安心し、信頼していただける医院でありたい」という強い気持ちだ。理事長のこれまでの経緯と、患者さんに抱く「想い」について、お話を伺った。

荒井昌海 Masami Arai

荒井昌海

1999年、東京医科歯科大学歯学部卒業。大学卒業後は、神奈川県内で歯科医として研鑽を積んだ。一般歯科治療はもちろん、レーザー治療をはじめ、さまざまな技術を取得し、2003年エムズ歯科クリニックを開院。翌2004年、医療法人社団翔舞会 理事長就任。歯科治療の提供と共に、「歯科治療にエビデンスを」というコンセプトのもと、高水準な歯科治療を提供するための教育・マニュアル化に尽力し、現在では、関東一円に9医院を開業。国内外を問わず、最新の歯科知識の取得や、講演活動など、多忙な毎日を送っている。

1999年 東京医科歯科大学 歯学部 卒業
2003年 エムズ歯科クリニック 開院
2004年 医療法人社団 翔舞会 理事長 就任

【資格・所属等】
歯学博士
日本口腔インプラント学会 会員・専門医
ICOI(国際インプラント学会)会員 Diplomate指導医
EAO(ヨーロッパインプラント学会)認定医
MID-G 顧問
大阪歯科大学 客員教授
東京医科歯科大学 非常勤講師
藤田保健衛生大学 非常勤講師

 

「町の歯医者さん」のような、身近な存在の歯医者になりたかった

―学生時代は、どのような歯科医師を志したのですか?

学生時代は、大学病院に残る考えはなかったですね。開業して、町の歯医者さんになりたいと思っていました。

―「町の歯医者さんになりたい」という想いは、先生の中でイメージがあったのでしょうか?

「町の歯医者さん」のような、身近な存在の歯医者になりたかった

やっぱり、自分が幼い頃に通っていた歯医者さんが自分の歯医者さん像です。大学生時代も、それは変わらず持ち続けていました。
大学病院のように、治療台が2、30台並んでいるのではなく、小さな治療室に2、3台の治療台が並んでいて、先生が来て、治す…というイメージは、僕の原点なのかもしれませんね。大学卒業後も、いわゆる普通の「町の歯医者さん」で、仕事をするつもりでいました。

―そういった経緯がありながらも、先生は臨床医という立場を経験された後、経営者としての診療体制づくりに関わっていくようになります。臨床医だった頃と経営者になられてからの、患者さんに対する「想い」は変わりましたか?

今も臨床医として患者さんに向き合い、治療を行っていますので、あまりその差を意識したことはないですね。しいて言えば、自分が患者さんの治療時に想っていることを、いかにして他の先生と「正確にシェアするか」という、伝え方を考えるようになりました。これは、一人で治療を行っている時との違いですね。

―患者さんに対する声がけや、コミュニケーションの部分で変化はありましたか?

患者さんって、「本当はどういう治療を受けたいのか」をあまり言わないと思うんです。それは、こちらが察するしかない部分でもあります。そして患者さんの「本音」は、何気ない世間話の中からしか察することができないんですね。

そのため、いわゆる世間話とよばれる類の、患者さんとの何気ないコミュニケーションの中から、背景を感じ取り治療計画へ活かすことを、ひとつのポリシーにしています。
この考え方は、臨床医と経営者の視点の、ちょうど真ん中くらいに位置していると思います。そういう意味で、経営と臨床のバランスを見ながら、コミュニケーションをはかるようになったのかもしれませんね。

―世間話をはじめ、患者さんの職業や、好きな食べ物など、そういう細かい情報も大事にされている、ということですね。

そうですね。好きなものがお肉なのか魚なのか、孫と同じものを食べたいのか、老夫婦が二人で同じものを食べたいのか、それによっても治療は違ってきます。

患者さんの家族構成はもちろん、もっと細かく言えば、旅行が好きで旅行の際には入れ歯を外したくないのか、といった部分まで気にかけています。

最終的には「人間力」みたいなことになってきちゃいますけど、医療に携わる者にとって、それは必要なことではないでしょうか。


「予防」に重きを置いた歯科医療を浸透させていきたい

―「予防が大切」というのは、根本的に、治療によるさまざまなロスを未然に防ぐ意味もありますよね?

「予防」に重きを置いた歯科医療を浸透させていきたい

「予防が大切」という一番の理由は、治療で起こるロスを防ぐためです。

いつも患者さんと話すのが、「時間をかけて壊したものは、時間をかけないと治らない」ということ。症状の程度によって、治療時間が長くかかってしまうこともあります。そういった意味でも、患者さんに合った治療計画を立てたり、予防をしていったりすることは、これからますます重要になってくると思いますね。

―超高齢社会を超えて、人口減少の波が訪れる日本。そんな未来が見えていますが、今後、歯科医療では何が求められると思いますか。

予防的な考え方がほとんどになってくると思います。歯科に限らず医科もそうだと思いますが、かなりの確率でさまざまな病気が治ってくると予測されます。そうすると、やっぱり医学の方向性は「予防」になるのではないでしょうか。

―そうして予防していく意識が高まると、「医師」としての役割も変わっていくのでしょうか?

医師の数は圧倒的に少なくて済むと思いますね。私たちは、究極的に言うと病気をなくすために仕事をしています。たとえば、むし歯自体が消えて患者さんがいなくなる、というのが正しい流れだと思うんです。ここ50年ぐらいで一気に歯科医療が成長してきて、向こう50年でそれが結実してくれば、およそ100年の歴史の中で、歯科がひとつ区切りを迎えます。そういう流れは、あっていいと思いますね。

―しかしながら、患者さんの中には「予防意識」はまだまだ根付かないのでは?と思うところもあります。

確かに予防を広げていくといっても、そもそも一回も病気にかかったことがない人には、予防の意識を持つことは難しいですよね。しかし、意識を少しずつ変えることはできるはずです。

その例が「タバコ」です。副流煙が良くないというデータや、社会の啓蒙活動などによってタバコを吸う人が激減して、みんなの意識が変わりましたよね。全員が肺がんになったわけじゃないけれど、社会が動くっていうのは、実際に起こりうると思うんです。

今後は歯科にもその波が広がって、歯磨きの重要性や、歯の定期検診の習慣化、さらには誤嚥性肺炎の予防に向けて顎周りの筋肉のトレーニングをするなどの、意識の変化に期待したいですね。皆さまが歯に関する「セルフチェック」ができる社会が理想です。


患者さんの「本心」に寄り添い、信頼を育む、あたたかな医療を目指す

―先生のオフの部分、趣味などを教えていただけますか?

趣味は読書とマリンスポーツです。休みの日にコンディションが良ければ海にも行きますね。鎌倉に住んでいますので、朝と夜、愛犬と一緒に海岸を散歩するのは日課にもなっています。

最後に、これから先生が行っていきたいこと、またメッセージをいただけますか。

患者さんの「本心」に寄り添い、信頼を育む、あたたかな医療を目指す

さらにニーズが高まる誤嚥性肺炎の予防、摂食嚥下のケアなどに取り組んでいきたいですね。今後、ますますデジタル化が進んでいくと思いますが、患者さんのライフスタイルやその奥にある「本心」を読み解くには、人と人が話をする中で感じ取る、アナログ的な要素が不可欠です。今後も患者さんの本心に寄り添い、信頼をいただける確かな歯科医療を確立していきたいと思っています。

またこれからは、病気の「予防」に対しての取り組みが、歯科だけでなく、医科や薬局など、いろんなところで起こってくると思います。その中で皆さまが、「予防」の意識を強く持てるようなきっかけと、うまくめぐりあってもらいたいなと思っています。

歯科でも医科でもいいですし、スポーツでも、食べることからでもかまいません。皆さまが健康への意識を持ち、「病気を未然に防ぐ」行動につなげられるようになること。それが、医師としての私の願いです。


医療法人社団翔舞会 エムズ歯科クリニック

エムズ歯科クリニック

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