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その痛み、あきらめないで!先進的医療との連携であらゆる違和感に寄り添う【大阪府松原市 おざき整形外科クリニック】

 公開日:2025/03/31

その痛み、あきらめないで! 先進的医療との連携であらゆる違和感に寄り添う
その痛み、あきらめないで! 先進的医療との連携であらゆる違和感に寄り添う

「体のどこかが痛い」「しびれる」「動きにくい」など、得体の知れない違和感を放置してはいないだろうか。骨や関節、筋肉など、運動器の疾患を専門に扱うのは整形外科の分野。松原市のおざき整形外科クリニックは、このような困りごとに対して丁寧に話を聞き、生活環境にまで踏み込んで治療に取り組んでいる。年齢とともに変化する痛みの原因や放置することで起こりうる悪循環、またそれに対するリハビリテーションの有効性などについて、同院の尾﨑彰造院長に話を聞いた。

Doctor’s Profile
尾﨑彰造(院長)
おざき整形外科クリニック

大阪大学基礎工学部を卒業後に医師を志し、京都府立医科大学へ進んで2012年に卒業。2013年から岸和田徳洲会病院で8年間勤務、整形外科医としてさまざまな疾患の診療に従事。先輩医師たちが患者と向き合う際の姿勢を見て、医療技術のみならず医師としての矜持も学んできた。2021年5月、おざき整形外科クリニックを開業。地元に根ざした医療に取り組んでいる。所属学会は日本整形外科学会、日本骨折治療学会。

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痛みを放置したままではさらに治りにくくなる

はじめに初歩的なことからお伺いします。「整形外科」で診ていただける体の痛みや違和感にはどんなものがありますか?

整形外科は人間の運動器、つまり体の土台となる骨や関節、それを取り囲む筋肉や神経系の疾患を専門に扱う診療科です。
治療においては、運動器の機能的な改善を重視して、特に背骨や骨盤といった体の土台と四肢が対象となります。
ざっくりいうと「体のどこかが痛い」「動きにくい」「しびれる」といった症状全般に対応しています。内臓の痛みを除けば、体の不調はほとんど整形外科で診ることができます。

痛みを放置したままではさらに治りにくくなる

年齢によっても違うと思いますが、何となく体のどこかが痛いといった症状の場合、どういったことが原因なのでしょうか?

痛みの原因はさまざまですが、まず疲労やストレス、姿勢の悪さなどからくる筋肉の緊張が挙げられます。筋肉が緊張するとそれに伴って血流が悪くなり、痛みを起こしている部位の修復が阻害されるわけです。肩や首、腰、あるいは体全体のどこかに何となく痛みが続いているとすれば、これらは遠因のひとつといえます。
また、このような痛みが改善されるスピードは年齢とともに遅くなっていきます。たとえば5歳ぐらいの子ども、20歳ぐらいの若者、50歳ぐらいの壮年、70歳ぐらいの老人では、回復力は全然違います。
体は痛む部分を修復させたいのに、それに必要な血の巡りやもともとの体の動きが年齢とともに下がっていくからです。

若い頃から適度に運動をしていた人とそうでない人とでは、歳をとってから痛みの出方に差がありますか?

運動をしている人と、まったくしていなかった人とでは、本当に差がありますね。特に、若いときにスポーツをしてしっかり体を鍛えていた人は、筋肉と骨の強度がまるで違いますから。

痛みを放置したままではさらに治りにくくなる

腰痛や肩こりを感じていても医師の診察を受けず、放置するケースが少なくない印象があります。痛みを放置しているとどうなりますか?

治りにくくなり、慢性的な痛みになってしまうこともあります。先ほどの話とつながりますが、痛みの部位はどうしても動きが悪くなって、余計に回復が遅くなるという悪循環に陥ります。
痛みは危険信号、すなわち体が発するSOSなんです。ですから、最初の小さなSOS発信の段階で診察を受けるべきなんですよ。早く対処すれば、それ以上の悪循環に陥らないで済みますからね。

リハビリでは体の動かし方、回復への道筋を立てるのが重要

リハビリでは体の動かし方、回復への道筋を立てるのが重要

貴院ではリハビリに力を入れておられるそうですね?

主に日々の生活で生まれた関節痛、体の痛みに対するリハビリ、スポーツで起こってしまったケガに対するリハビリです。
ほかに短期的なものですけれども、たとえば足を捻挫した患者さんに対して、どういった歩き方をしたらいいかなど、ケガをした直後のリハビリに関してはほかではあまりやっていないと思うのですが、そういった指導を行う点が当院の特徴かなと思います。

リハビリの必要性について教えてください

もちろん、基本的にリハビリはしたほうがいいです。それは、どんな疾患に対してもいえることです。
たとえば、手首が痛くて動かせない人に対し、無理やり動かそうとするのがリハビリではありません。痛い手首をどういうふうに、いつまで動かさないようにして、いつ頃から動かしたらいいのかという評価、つまり患者さんに応じた体の動かし方、回復への道筋を立ててあげるのがリハビリで重要なことなのです。そういう意味では、治療においてリハビリは重要なウエイトを占めているので、効果はしっかり上がると思います。
言い換えると、今の状態を患者さんと情報共有して、どのようにしたら、どこまでどうよくなるかを理解してもらい、症状を改善していきます。それがリハビリの効果なので、やれば確実に効果は現れます。

貴院におけるリハビリの体制について教えてください。ゴールを設定してからリハビリを始めるのでしょうか?

リハビリに関しては、当院には理学療法士が7人(2025年3月時点)いますが、「このレベルを目指しましょう」というゴール設定を最初に決めることはありません。最初の時点では、どういう痛みが出ているか、どういう状況の人なのかを把握しなければなりません。ある程度やってみて、リハビリを進めながら患者さん個々に合わせて設定していくという感じです。
しかし、すぐに成果が出る患者さんもいれば、なかなか成果の出ない患者さんもいます。

松原徳洲会病院と連携されているとのこと。それについてお伺いできますか?

高度な診療が必要な患者さんは松原徳洲会病院へ紹介することが多いです。逆に病院での治療を終えた患者さんが当院を紹介されてきて、リハビリを受けていただくケースもよくあります。

リハビリでは体の動かし方、回復への道筋を立てるのが重要

しっかりしたコミュニケーションこそが診療のキモ

しっかりしたコミュニケーションこそが診療のキモ

先生が患者さんを診療するにあたって、最も気をつけていることは何でしょうか?

患者さんの話をよく聞いて、一番困っていることと、一番望んでいることを把握するようにしています。これは当然なのですが、患者さんが今抱えている状態のうち、整形外科的な疾患がどれくらいの部分かをしっかり把握した上で診療するということ。医師の仕事で一番大事なことは、患者さんの問題点を解決することなんです。
たとえば、手首が痛い患者さんが訪れたとしましょう。痛いけれど、「質の悪い痛みではありません、1~2週間くらいで自然に治りますよ」と言ってもらって、安心したいために来られる場合が少なくないのです。
一方で、精密に検査してほしいという方もいらっしゃいます。でも、それを患者さん自身の口からはっきり言われることはほとんどありませんから、丁寧に話を聞いて患者さんの本音を早めに把握し、それに応えることができる医療を目指しています。

患者さんからは、どのようなことを聞き出すのですか?

たとえば生活環境です。「家族と一緒か?」「一人暮らしか?」「何階に住んでいるか?」、杖を使っている方には「いつから使っているのか?」「自分でトイレに行けるか?」など多岐にわたります。お年寄りだけではなく、若い患者さんにも詳しく聞いています。診療=コミュニケーションといっても過言ではなく、聞くことはとても重要です。

患者さんの本音を把握するために、先生なりの手法や話術はありますか?

「今日は、どういったことが目的で来られましたか?」と、はっきり尋ねます。そのためには、患者さんとの関係性も大事ではないでしょうか。

それは地域に根差した信頼関係があるからできることなのでしょうか?

私はそういうことに力を入れないといけないと思っていますし、地域に根差している以上は大切にするべきだという意識をもって取り組んでいます。

しっかりしたコミュニケーションこそが診療のキモ

先進的医療をどんどん取り入れ治療法として還元

先進的医療をどんどん取り入れ治療法として還元

尾﨑先生は先進的な医療を積極的に取り入れておられる印象があります

やはり、ニーズがどんどん増えてくるからですね。今まで治らなかった病気が、新しい方法で治るのであれば、取り入れるべきと私は思っています。
また、自分が持っている技術と知識を、患者さんに還元して差し上げたいという気持ちもあります。

また、貴院では「DEXA(デキサ)」という新しい骨密度検査設備が導入されていると聞きました。個人経営のクリニックでは珍しいのではないでしょうか?

昔ながらの整形外科でも、手首やカカトの骨で骨密度を測れるのですが、それはあくまで参考値です。一番大事なのは、体の中心部に近いところの骨が強いかどうかを調べる必要があり、DEXAはその位置の正確な骨密度を測ることができます。
これを設置しているクリニックは多くないので、この地域の患者さんの役に立つと思っています。

先進的医療をどんどん取り入れ治療法として還元

貴院の治療費用について教えてください

当院は基本的に保険診療なので、その場合、患者さんはそれぞれの負担割合です。

最後に、これから整形外科の治療を受けようと考えている方、Medical DOCのサイトを訪れている読者へメッセージをお願いします

当院はどんな疾患でも診察します。どんな部分の痛みやケガでも対応しますから、日常生活におけるケガから大きなケガまで。また小さな痛みから、自分で説明しようのない痛み、しびれ、その他の不快感を伴う症状に至るまで対応します。
ほかのクリニックで治らなかった痛みや違和感をおもちの方は、お気軽に当院にご相談ください。

編集部まとめ

尾﨑先生の言葉から最も強く感じたのは、患者さんに向き合う姿勢でした。どんな痛みにも真摯に向き合い、患者の言葉を丁寧に聞く。その根底には「患者さんの問題を解決したい」という強い思いがあるからでしょう。
また、先進的な医療を積極的に取り入れることで、患者さんの選択肢を広げ、QOLの向上にもつなげています。
尾﨑先生の「地域の患者さんの役に立ちたい」という想いと、医師としての矜持を垣間見た印象を持ちました。

おざき整形外科クリニック

医院名

おざき整形外科クリニック

診療内容

整形外科 骨粗鬆症治療 リハビリテーション など

所在地

大阪府松原市天美東2丁目135-2
松原天美クリニックビル2階

アクセス

近鉄南大阪線「河内天美」駅より徒歩10分

この記事の監修医師