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患者さんとの対話を大切に、未来の歯を守る予防法【岡山市南区 みらい歯科】

 公開日:2025/09/29

患者さんとの対話を大切に、未来の歯を守る予防法
患者さんとの対話を大切に、未来の歯を守る予防法

歯の健康維持には、予防のための定期的な通院が重要だと知られるようになってきた。しかし、現実には痛みや詰め物が取れるなど具体的なトラブルが起きてから、ようやく歯科医院を訪問するケースが多い。実は、むし歯や歯周病は初期段階では自覚症状がないため、症状が出たときには進行していることも多い。すると治療期間が長くかかり、費用もかさみ、「もっと早く来ていれば」と悔やむことになる。そんな後悔をしないために、予防の重要性や、歯を守るために意識しておきたいことなどについて、岡山市南区の「みらい歯科」皆木祥伴院長に詳しく伺った。

Doctor’s Profile
皆木 祥伴(みなぎ よしとも)
医療法人社団みらい歯科 院長

広島大学歯学部卒業後、大阪大学大学院歯学研究科修了。大阪大学歯学部附属病院医員として勤務後、大阪大学歯学部附属病院咀嚼補綴科招聘教員。2022年にみらい歯科を開院。日本補綴歯科学会、日本老年歯科医学会、日本顎顔面補綴学会、日本神経学会、日本摂食嚥下リハビリテーション学会、日本スポーツ歯科医学会会員。穏やかな雰囲気の歯科医院で、10年後、20年後を見据えた丁寧な予防・治療に取り組んでいる。

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未来の歯を守るためには、まず歯科に来てもらうことから

歯に問題が起きてようやく歯科医院に行くといった傾向は、まだまだ多いようですね?

どうしても歯科は「痛い」「時間がない」などの理由で後回しになってしまうことが多いと思います。
ただ、自覚症状が出ているときには、すでに歯に問題が起きていて、歯を削る治療をする可能性が大きくなってしまいます。削ると多少痛いですし、治療に時間もかかります。
本当は、何も症状が起きていないうちから予防のために定期的に来て欲しいのですが、まずは患者さんが歯科医院に来てくださらないと僕たちは何もできないので、歯科に通いやすい環境をつくるということは心がけています。

未来の歯を守るためには、まず歯科に来てもらうことから

患者さんが通いやすい環境をつくる上で、どのようなことを大切にしていますか?

患者さんとお話しをする時間を大切にしています。予防で一番重要なのは、患者さんご自身にその大切さを理解し、納得してもらうことだと思うからです。
患者さんが望む、未来の歯の状態から逆算して、口の中の写真などを見せながら「今、何をすべきか」を一緒に考えます。
また、生活習慣などもお伺いし、口内に起こりうるトラブルの根本的な原因を探るのも大切です。予防の価値をどうすれば、もっと患者さんに分かりやすく伝えられるかをスタッフともよく話し合っています。

未来の歯を考えるところが「みらい歯科」という医院の名前にもつながっているのでしょうか?

そうですね。僕が勤務医時代の経験になりますが、歯の状態が深刻な患者さんを多く診ていました。「あと10年早く来てくれていたら、もっと機能回復のためにできる治療があったのに……」と感じることが多々ありました。
症状が進行してしまうと、できる治療は限られてしまいます。その経験もあり、その場の治療で終わるのではなく、患者さんの「みらい」を考えて、予防法を一緒に考えたいと思うようになりました。患者さんに10年後、20年後のどうなっていたいか、美味しいものを食べて元気でいたいなど、その望みを共有して、予防や治療の提案をしていきたいと考えています。

未来の歯を守るためには、まず歯科に来てもらうことから

予防診療をしている上で、印象的なエピソードはありますか?

予防診療においては「印象に残る患者さんがいない」のが理想だと思っています。
理想は何も起こらず、患者さんが予防診療に来てくださって、「今日も気持ちよかったよ」と笑顔で帰っていただくことなのです。それが何よりの予防であり、僕たちの目指すところです。

酷使されている歯を守るのは車のメンテナンスと同じ

たとえば歯を1本失うと、どんなリスクがありますか?

歯は一度失ってしまうともとには戻りません。医療技術は発達しましたが、いまだに新たな歯が生えてくる技術は存在しません。
歯を1本なくすことは、会社にたとえれば、隣の人に仕事を全部押し付けて負担をかけてしまうようなものです。つまり、隣の歯にも負担がかかり、さらに次々と倒れてしまうドミノ倒しが始まってしまいます。そのため、たとえ小さなむし歯がひとつできても、その理由を考えてむし歯にならないような対策を患者さんに提案させてもらいます。

酷使されている歯を守るのは車のメンテナンスと同じ

日常的に歯を使うので、大事にしないといけないですね

実はみなさん、想像以上に歯を酷使しています。マイナス20度の冷たいものや80度近い熱いものを食べますし、さらに、噛む力は自分の体重以上の力がかかることもあります。そんな過酷な環境で毎日歯を使っていると思うと、メンテナンスなしで、健康な歯を維持するのはなかなか難しいですよね。

もし、メンテナンスをしなければどうなりますか?

たとえば、同じ車に長く乗り続けようと思ったら、メンテナンスが不可欠です。歯も同じです。メンテナンス、つまり定期健診をしなければ、している人に比べて歯を失う本数が10年間で約3倍になるというデータがあります。
定期健診をしている人が仮に10年間のうち3本歯を失うとすれば、定期健診をしていない人は9本。20年後になると倍々で27本、人間の歯は28本なのでほぼすべての歯を失うと予想されます。
また、費用面から見ても、予防はコストパフォーマンスにも優れていると思います。結果的に、悪くなった歯をその都度治療していくよりも費用がかからない場合が多いです。

どのくらいのペースで定期検診を受ければいいのでしょうか?

だいたい3カ月に1回くらいのペースです。個人のご都合や、口の中のリスクに合わせて、もっと短い間隔で来られる方もいらっしゃいます。そこは相談しながら決めています。

酷使されている歯を守るのは車のメンテナンスと同じ

スウェーデンなど海外では予防意識が高いと聞きますが、なぜ日本ではなかなか広まらないのでしょうか?

日本の歯科治療費は、保険制度のおかげで諸外国に比べると安く抑えられています。それはよいことなのですが、一方で、治療費が安いので悪くなってから治療に行けばいいと思ってしまう感覚を持つのかもしれません。そのような点が、予防は大切だとあまり考えなくなってしまうところでしょうか。
とはいえ近年、症状はないけれど予防目的で来てくれる20代、30代の人も増えています。何もないことがいい状態なので、何もないのを確認しに来てくれるのはうれしいですね。

オーダーメイドのセルフケアを提供

オーダーメイドのセルフケアを提供

予防診療では具体的にどのような診療をしていますか?

診療時間を1時間から1時間半取っています。時間を少し長めに取っているのは、来ていただいた人とお話しをお聞きしたり、理解していただいたりする時間を取りたいからです。
初回はレントゲン撮影や歯周病、むし歯チェックをして現状把握と説明をします。2回目以降は希望に応じて唾液や細菌検査を実施し、食習慣のアドバイスや歯ブラシの選び方など提案をします。
クリーニングは、歯石や汚れの除去、微細なパウダーを温水と共に吹き付けて汚れを落とすパウダークリーニングも行います。ジェルをつけて歯肉のマッサージをしたり、夏は冷たく冬は温かいアイマスクを用意したりしているので、気持ちよさに眠ってしまう方がよくいらっしゃいますよ。

気持ちがいいと、また定期健診に行こうと思えますね

そう思っていただけるとうれしいです。ただ、定期的に来ていただいて、掃除などをする時間は、患者さんの生活全体から見れば0.04%ぐらいの割合になります。つまり、それ以外の99.96%はセルフケアになります。
僕たちが重視しているのは、その0.04%の時間で患者さんに「何を共有するか」です。口の中の状態は人それぞれ違うので、セルフケアもそれぞれ違ってきます。生活習慣や、歯の状態に合ったオーダーメイドのセルフケアを伝えられるように取り組んでいます。

セルフケアの中でも、特に見落としがちな食生活のポイントはありますか?

「何を食べているのか」といったこともありますが、それ以上に「どのくらいの時間食べ続けているのか」という、その時間が重要です。なぜなら、食べている間は口の中が酸性になり、歯の表面が溶けてしまうのです。
長く口の中に残るタイプのお菓子をよく食べるお子さんは、治療してもすぐむし歯ができてしまい、追いつかない場合があります。なぜなら、口の中にずっと食べ物がある状態が長く、その間は歯にダメージが及んでいるからです。このような食習慣も、お話しを聞いてアドバイスしていきます。

もし歯が悪くなった場合は、どのような治療方針で臨まれますか?

治療においても、予防と同じく理解していただくことがベースです。ご本人の意思を尊重しつつ、現状起こっていることをしっかり説明させてもらい、「このままだとこういう困ることが起こる可能性がありますよ」とお伝えします。なるべく、自分の歯を残す治療を行い、そのために必要な技術があれば、保険・保険外を問わずご提案させていただいています。
また、その場で治療法を急かすことはありません。「ゆっくり考えてみてくださいね」とお伝えすることもよくあります。患者さんにとってよい選択をしていただけるよう、じっくり向き合うことを大切にしています。

オーダーメイドのセルフケアを提供

家族で通える安心感、望む未来を叶える予防診療

家族で通える安心感、望む未来を叶える予防診療

お子さんの予防については、何が一番大切ですか?

「歯医者さんは怖いところではないよ」と知ってもらうのが一番大切です。先ほども申し上げたように、お子さんにも来てもらえなければ予防はできないからです。
お子さんの年齢については、歯が生えたら来ていただくといいと思っています。
来たけれど、泣くだけで口の中も見られずに終わることもあるかもしれません。でも、大丈夫です。当院にはキッズスペースもありますし、ご家族で利用できる診療室、ファミリールームもありますし、保育士もいます。

家族で通える安心感、望む未来を叶える予防診療

お子さんのために、親御さんができることは何でしょうか?

親御さんには、お子さんの口の健康について興味を持って考えてほしいと思っています。たとえば、肌にはどんな化粧水がいいか、髪にはどんなシャンプーがいいかなと、いろいろ調べますよね。それと同じで、お子さんがむし歯にならないためには何がいいのだろうと、興味を持ってもらいたいです。
当院では、ファミリールームでお子さんが遊んでいたり、保育士に見守りをしてもらう間に、親御さんが安心して相談できるようにしています。お子さんがどんなおやつを食べているかなど、生活習慣もお聞きしたいですし、親御さんとしては予防に一緒に取り組んでいけたらうれしいです。

最後に、読者の方へメッセージをお願いします

来てくださった方の望む未来像に近づけるように、今やるべきことをしっかり話しをしてご提案したいです。長期的な視点で歯の健康を守るサポートをスタッフ一同でさせていただきます。

編集部まとめ

予防の重要性を身近なたとえ話を交え、わかりやすく説明していただきました。予防診療のプロとして関われるわずか「0.04%」の時間で、患者さんの残り「99.96%」の日常の意識をいかに変えていくか。「みらい歯科」という医院の名前、そしてお話しを聞くことを重視する姿勢から、患者さんが望む未来の歯を守りたい皆木院長の想いを感じました。歯科に苦手意識のある方や、10年後、20年後も自分の歯を保ちたいと思う方、家族で安心して通える歯科医院をお探しの方は、相談に訪れてみてはいかがでしょうか。

みらい歯科

医院名

みらい歯科

診療内容

予防診療 むし歯治療 根管治療 など

所在地

岡山県岡山市南区新保1615-17

アクセス

JR各線「備前西市」駅より徒歩11分

この記事の監修歯科医師