天然の歯をなるべく削らない・抜かない・痛みが少ないから子どもも安心【大阪府東大阪市 二郎歯科】



患者さんの半数以上が予防のために訪れる二郎歯科。それが開業当初からの目標でもあったという。
「6~7割の患者さんが、痛くも痒くもないのに通ってこられます。本来の歯科治療は、歯を削らないことだと思っています」
そのためにはむし歯をつくらない予防治療が何よりも大事。「むし歯患者になる前に来てください」と熱く語る井口二郎院長に話を伺った。
井口二郎(いぐちじろう)
二郎歯科・院長
2001年、国立徳島大学歯学部卒業を卒業。その後2011年まで大阪府内にていくつかの歯科医院勤務。2012年~2013年、千葉県の往診専門医院で勤務。勤務医時代に予防歯科治療の有用性を目の当たりにし、自身も予防歯科治療に重点を置いた診療を行うことを決意。
2013年5月、JR鴻池新田駅前(高架下)にて、二郎歯科を開業。2017年12月にイオン鴻池店向かいの現在地に移転。2021年8月、医療法人を設立し現在に至る。
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インプラントや入れ歯などが発達しても天然の歯には敵わない
先生が予防歯科治療を重点にしようと思われたきっかけは何でしょうか?
どんな病気にもいえることですが、病気になってから治療するとなれば失うもののほうが多いわけです。その最たるものが歯科で、歯は自然治癒しないじゃないですか。失った歯の代わりにインプラントを埋める、セラミックを入れるとなっても、それは自分の歯の代替品でしかありません。
人の歯の価値は、1本120万円ともいわれています。それが28本あるのですから、合わせて3,000万円を超える価値をもつものが口の中にあるわけです。それを増やすことができない財産だから、守るのがベストであるということです。
もうひとつは、勤務医をしていたとき勤めた歯科医院で、予防歯科治療が上手くいっているところで雰囲気がよかったということがあります。
今や予防歯科治療なら井口先生だという意識が、地域の方々に周知されたのですね?
歯医者に対する一般的なイメージって、「痛い」「怖い」「苦しい」の代表格みたいなところがあるじゃないですか(笑)。それに対して「二郎歯科は痛くないし、ちゃんと説明してくれるよ」という認知は地域の方々にいただいていると思います。私を頼って来院していただくことがあると、歯科医師になってよかったなという満足度はとても大きいですね。
むし歯にならない生活の満足度は治療後とは比較にならないほど高い
むし歯になってから治療を受けるのと、検診やケアを続けてむし歯を予防するのとでは生活の質にも差が出るものでしょうか?
健康寿命の差がはっきり出ます。もっとも、総入れ歯でも元気な方はいらっしゃるのですが、大きな差は快適さです。たとえば70歳になってから柔道を始めた方がいます。それは自分の歯が健康であることと密接に関係しています。
ところで井口先生の歯もすごくきれいなのですが、ご自身ではどのようなことに留意されていますか?
私自身も月に一度、当院の衛生士さんのメンテナンスを受けています。だって歯科医の歯が健康じゃないと、患者さんに対して説得力がありませんからね。歯並びはあまりよくないほうですが、むし歯や歯周病にならないようにはしているつもりです。
歯のケアのしかたは年齢によって違うのでしょうか?
基本的には、甘いものを食べすぎないこと、睡眠をしっかりとることです。睡眠がしっかりとれていないと、歯ぎしりや食いしばりで歯が弱ってきます。
心身の健康とも関係してきますが、ストレスが強い方は歯ぎしりをしたり食いしばったりして、歯が摩耗しているケースが非常に多いのです。ですから、日常生活でリラックスできるようにしてほしいですね。
心身の健康が歯にも影響することを初めて伺いました
歯と心身との関係性がまだよくわかっていなかった時代には、歯が痛いからといって神経を抜いたり歯の処置をしたりして歯を欠損してしまう事例が多くありました。しかし今は、「できるだけ歯を残しましょう」という流れになっています。
にもかかわらず、すぐ歯を削りたがる歯科医は「金儲けだな」と見透かされます。とりわけ大阪の人はそのあたり目ざといと思いますから、今だったらSNSで、たちまち悪評が拡散されてしまうでしょうね。
患者さんにも県民性を感じることがある
お話の中に「大阪」というワードが出ました。患者さんに県民性が出ると思われますか?
私が生まれ育った徳島は、本音をあまりいわない県民性があると思っています。大阪の人たちは真逆で、正直でストレートなところは好きです。ですから患者さんには本音で話しますし、たとえば矯正治療を希望されても難しいと思ったら正直にそう伝えて、専門医を紹介することもあります。一発逆転のホームランより、地道にヒットを狙う感じですね。
患者さんと接する際に心がけていることは何でしょうか?
フレンドリーです。そして、ゆっくりはっきり話すこと。
以前、駅前のショッピングモールに入っている書店で立ち読みをしていたら、前に患者で来てくれた中学生から「何読んでるの?」って声をかけられたことがありました。そんな感じで、患者さんのほうからもフレンドリーに接してくれると嬉しいですよね。
診察室はご覧のとおり5台の診察台がオープンスペースに配置されていますから、声が筒抜けなのです。個室にしようと思ったこともありましたが、今はこのスタイルでよかったと思います。
オープンスペースにした理由があるのでしょうか?
実は、オペルーム兼用の個室があったのですが、ありがたいことに当院に来てくださる患者さんが増えて捌けなくなってきたこともあって、個室を潰して診察台を2台増やしたという経緯があります。
オープンスペースにしたことで何らかのメリットは生まれましたか?
すでに申し上げたように、ほかの患者さんにも声が筒抜けです。開けっ広げなのを逆手にとって、治療をする際も痛くないようにしていることや、幼い子どもを泣かせていないことがほかの患者さんからも見えることです。
密室で何をされるかわからない恐怖は、当院にはないはずです。
患者さんが増えたというのは井口先生が地域の人たちから評価された証なのでは?
多少は評価してもらえているんじゃないでしょうか。2017年に現在の場所へ移転する前、開業した初めの頃は、患者さんが1日に3~5人という日もありましたから。
まるで念仏のように「予防しましょう、予防しましょう」って唱えていましたから、口コミでちょっとずつ増えていった感じですね。
診察室から子どもの泣き声が聞こえない
どのような患者さんが多いですか?
老若男女、年齢問わずです。一族4代にわたって、みなさんで来てくださる患者さんもいます。
私は患者さんの血筋を把握していませんが、○○君が○○さんのひ孫だと聞いて驚くこともありました。
ひいお爺さんからひ孫まで来てくださるのは信用されている証ではないのかといわれると、そうなのでしょう。本音で話すことは意識していますから、それも信用につながっているんだと思います。
先ほど「子どもを泣かせていない」というお話がありました
昭和の歯医者って、子どもを座らせると泣き叫んで、治療を嫌がって暴れるから押さえつけて治療をするという場面があったと思います。そうすると、次のお子さんが入って来られないですよね。
当院では痛くない治療を心がけています。治療中に居眠りしてしまう子がいるくらいです。
もっとも、なかには泣く子もいないわけではないですが、ここ3年で1人か2人です。ですから、赤ちゃんの泣き声以外、子どもの泣き声が聞こえてこない歯科医院なのかもしれません。
井口先生が考える「よい歯科医の選び方」をお教えください
私が選ぶとしたら、「あんまり歯を削らない」「抜かない」「しっかり説明する」ということ。そして、できるだけ保存治療をすすめて、高額医療をすすめてこないこと。これに尽きます。
一概にはいえないと思いますが、ホームページを見て派手さだけで選ばないほうがいいのではないかとも思いますね。
二郎歯科のアピールポイントはどんなところでしょうか?
できるだけ歯を残したいことと、明るい雰囲気で緊張感が少なく、来やすいということです。でも、予約は取りにくいです。
というのは診察台が5台しかなく、ドクターは私のほかに1人いるときもあればいないときもあります。フル回転していますから、予約が取りにくいというのはアピールポイントであると同時に、マイナスポイントでもあるでしょうね。
ただ、患者さんが本音で相談しやすい歯科医のひとつだとは思っています。私もぶっちゃけて話しますから、患者さんもぶっちゃけて話してほしい。私の手に負えない症例なら正直にそういって、大学病院や専門医を紹介します。決して無理はしません。
最後に、Medical DOCのサイトを訪れている読者に対してメッセージをお願いいたします。
むし歯や歯周病になって治療の患者さんになる前の段階で予防できることが理想です。
痛みを極力おさえた治療の実施やインフォームドコンセントを大切にした治療説明、納得できるまでわかりやすく説明いたします。東大阪でかかりつけの歯科医院をお探しの方はぜひ二郎歯科までご相談ください。
医院名
二郎歯科
診療内容
予防治療 むし歯治療 歯周病治療 など
所在地
大阪府東大阪市鴻池元町11-4
アクセス
JR東西線・学研都市線「鴻池新田」駅より徒歩5分