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患者と医療者、双方の心を満たす医療を目指して【大阪府大阪市平野区 医療法人れんげ会 小川産婦人科】

 更新日:2023/06/15

患者と医療者、双方の心を満たす医療を目指して
患者と医療者、双方の心を満たす医療を目指して

日本史上、最低の出生率を記録した2022年に、過去最高の出産数となった病院がある。それが、ここに紹介する大阪市平野区の小川産婦人科だ。100年以上にわたって地域で親しまれてきた医院を現院長である室谷毅氏が創業家から引き継いだのは、2019年のこと。以来、あらゆる世代の女性に寄り添った診療を続け、患者だけでなく、スタッフの満足度を向上させている。志を同じくする仲間とともに、理想の医療を追求する室谷院長の想いに迫った。

Doctor’s Profile
室谷 毅(むろたに つよし)
小川産婦人科 院長

京都府立医科大学を卒業後は、地方独立行政法人 大阪府立病院機構 大阪急性期・総合医療センター、社会医療法人 ベルランド総合病院に勤務。加えて、医療法人オーク会 オーク住吉産婦人科、医療法人室生会 PL病院、公益財団法人 聖バルナバ病院などでも非常勤医師として研さんを重ね、2019年に小川病院の院長に就任。
日本産科婦人科学会認定 産婦人科専門医、母体保護法指定医。日本周産期・新生児医学会所属・同学会新生児蘇生法専門コースインストラクター、日本母体救命システム普及協議会認定ベーシックコースインストラクター、日本産婦人科学会認定ヘルスケアアドバイザー、厚生労働省緩和ケア研修 修了。

丁寧な診察が人気の産婦人科だとお聞きしました

当院では患者さんを丁寧にサポートするための体制として、患者さん一人あたりに対するスタッフの数をかなり多く設定しています。
スタッフが多いメリットはスタッフ側にもあり、その日に担当する外来患者さんを数人に抑えることができるため、しっかりとしたかかわりが持てます。患者さんとのかかわりは、スタッフにとっても大きな喜びであり、自信にもつながるのです。
夜の時間帯も同様に、スタッフの数を多く配置することで、患者さんの安心を支えながらスタッフの負担感を抑える環境づくりを進めています。

患者さんとのコミュニケーションを大切にしていらっしゃるのですね

患者さんと医療者との間に信頼関係がなければ、患者さんにとっても、医療従事者にとっても、満足のいく診療はできないと考えています。信頼への第一歩は、外来の患者さんお一人おひとりの話をしっかり聞くことに尽きると思うのです。その積み重ねがあって、初めて私たちは患者さんと心を通わせられるのだと思います。
患者さんが話しやすい環境を整えることは、医療を提供する側の責務です。どんな些細な不安や悩みでも、お話しいただくことで解決への道はひらけます。患者さんが「もうこれ以上、聞きたいことはない」とおっしゃるほど話を聞いた上で説明やアドバイスを尽くし、十分に納得してお帰りいただくことが当院の方針です。

特に初産婦さんには心強いですね。ほかの診療科はどうですか?

産科に注目が集まっているようですが、当院には婦人科もあり、不妊治療など新しい治療から漢方の処方やホルモン療法も行っています。
女性はホルモンの影響を大きく受けて生きる宿命にあり、10代から高齢になるまで、常に心身の変化と向き合っていかなければなりません。妊娠や出産を含め、すべての世代の女性に対して心から寄り添えるケアを実現するため、スタッフ全員が日々学び、努力しながら、患者さんに喜ばれる医療の提供を目指しています。
当院には、素晴らしい技術を持ったスタッフがたくさんいます。経験のある医療者にとっても学び合える環境のなか、よりよい医療に向けてお互いに切磋琢磨を続けています。

患者さんだけでなく、医療に従事される方々にとっても魅力的な環境のように感じます

患者さんに選ばれる病院は、医師や助産師などスタッフにも選ばれる病院だと考えています。当院は年々患者さんが増え続け、2022年は出産だけで650症例ありました。最近では大阪市内だけでなく、八尾市、松原市、堺市と、広域から患者さんがお見えになります。
患者さんの期待に応えられるようスタッフの数も増やしている状況で、現在50名以上の職員がいます。2019年に小川病院を私が引き継いだときと比べると、スタッフ数はおよそ3倍です。なかには、大きな病院で持て余していた情熱をここで燃やしたいと言ってやってきた職員もいます。
当院には向上心に応える環境がありますから、私たちに共感し、ステップアップを目指す医師や助産師の方には、ぜひ当院の門を叩いてほしいですね。

感動的な出産体験が、女性と赤ちゃんの未来を豊かに育む

患者さんの期待は、どこにあると思われますか?

産科でいうと、お産は女性の人生のなかで極めて重大で、貴重な体験です。だからこそ、患者さんは満足できる出産がしたいという期待を寄せて、当院を選んでくださっているのだと思います。
当院の場合、妊娠の経過が順調であれば、「待つ」ことを優先しています。要するに、自然な出産です。
医療は必要以上に介入しない。出産をお母さんと赤ちゃんのペースに委ねるのです。
その間、スタッフはずっと寄り添い、励まし、お母さんをサポートし続けます。お母さんの産む力と赤ちゃんの生まれる力を引き出すことで、一生に一度の感動的な体験となるのです。こうした出産体験がお母さんの自信になり、育児にも生かされていくと信じています。出産を豊かな時間にすることは、お母さんの心を満たし、その後の人生を支える財産になると私は思うのです。

フリースタイル分娩を導入されているのも、そのためですか?

医療者の都合ではなく、出産するお母さんたちにとってやりやすい姿勢であることが大切だと思っています。
陣痛の間隔が短くなって苦しくなってきたとき、どの姿勢が一番ラクなのか。正面、横向き、四つん這い、どんな姿勢でも構いません。当院に移ってきたスタッフは、こうした分娩スタイルを初めて見たと驚きますが、出産するお母さんの感覚に合わせることが出産の満足度にもつながると考えています。

分娩台の上で動いても大丈夫なのでしょうか?

私たちがついているので、大丈夫です。その局面に応じて適切な処置を行います。当然、帝王切開や吸引を選択することもあり、赤ちゃんに蘇生処置を施したり、お母さんの出血が大量なケースには迅速に対応したりと、医療体制は万全です。
私も副院長も、これまでさまざまな現場で、ときにハードな状況にも向き合ってきました。多くの困難を乗り越えてきたからこそ、判断力や対応力も磨かれてきたと自負しています。こうして培った経験があるから、自信を持って、お一人おひとりに合った出産をサポートできるのです。

患者には産後も頼れる安心感を、医療者には成長できる環境を

出産だけでなく、産後のケアにも力を入れているそうですね

当院では、助産院を併設して母乳外来を行い、産後ケアの充実を図っています。一般的に、1カ月検診が終わると産科との縁が切れてしまうのですが、母乳のことや育児のことなど本格的な悩みはここから始まります。特に母乳は奥深いもので、その道を追求したプロフェッショナルにしか適切なケアはできません。つまり、助産師なら誰でも母乳指導ができるわけではないのです。
母乳の悩みは、一人ひとり異なります。症状を診断して、適切な処置ができる母乳のスペシャリストをはじめ、多くのスタッフが産後もしっかりフォローしています。生後1歳を迎えてもつながりが途絶えないお母さんたちもいらっしゃるほど親しまれているのは、スタッフの大きな喜びです。
母乳外来について詳しく知りたい方は直接医院にお問い合わせください。

お母さんたちの拠りどころになっているのですね

当院が、患者さんと医療従事者の双方にとって、心を満たす場所になるよう追求したいと考えています。
人は、「愛されている」「重要な存在だと思われている」と実感できたときに、「心が満たされた」感覚になるのだと思うのです。その基本は、やはりよい人間関係にあるのでしょう。患者さんとスタッフ、さらにスタッフ同士が、「また会いたい」と思える関係であるかどうか。「また会いたい」関係になることで、患者さんから選ばれる病院になり、スタッフのやりがいや仕事の質の向上につながるのだと思います。

患者さんだけでなく、スタッフに対する熱い想いも感じます

私は職員に、「日常で感じる感情の質が人生の質である」と伝えています。いつも前向きに、ワクワクしながら仕事ができる人は、幸福感も高いはずです。スタッフ自身が満たされていれば、患者さんを想う心も深まり、「ここまで考えてくれるのか」と、感動してもらえるサポートができるようになります。この病院とご縁をいただいた皆さんの幸せこそが、院長として最高の喜びです。

編集部まとめ

大阪市平野区、地下鉄谷町線平野駅より徒歩3分という好立地も魅力の小川産婦人科。女性の悩みに対して全身全霊で寄り添う姿勢に、深く感銘を受けました。多くの女性が、妊娠や出産をきっかけに産婦人科とのお付き合いが始まります。年齢とともに起こる心と体のトラブルにも応えてくれるため、産後も末長く診てもらうことができます。
また小川産婦人科では、丁寧な医療を目指す医師や助産師などスタッフを募集中です。ステップアップを目指す医療者の方は、小川産婦人科にお問い合わせください。

医療法人れんげ会小川産婦人科

医院名

医療法人れんげ会小川産婦人科

診療内容

産科 婦人科 産後ケア など

所在地

大阪府大阪市平野区平野本町2-6-32

アクセス

大阪メトロ谷町線「平野」駅より徒歩3分

この記事の監修医師