裏側矯正のデメリットは解消できる?矯正方法次第では解消可能【江戸川区 アルファー歯科】
そこで今回は、裏側矯正について知見のある【アルファー歯科 廣光 敦先生】に、以下のテーマについてお話を伺いました。
廣光 敦
アルファー歯科 院長
1990年に城西歯科大学を卒業し、6か所の大手医療法人にて歯科医師を経験し、2008年からアルファー歯科を開院。治療による体の負担をできる限り軽減したいという考えから、できる限り抜歯をせずに治療を行う。歯の治療を行うだけでなく、口元の美を考慮した治療を心がけており、日本アンチエイジング歯科学会や国際審美学会などの学会にも積極的に参加し、日々審美性を重視した治療を提供している。
目次 -INDEX-
【裏側矯正と表側矯正】それぞれのメリット・デメリットを徹底解析
それぞれの特徴の違いについて、医師から伺った意見を以下の表にまとめました。
裏側矯正 | 表側矯正 | |
矯正の種類 | ・STb ・2Dリンガル ・インコグニート※など ・WIN矯正 ・セルフライゲーションストレート矯正‐ALIAS- |
・ブラケット矯正 |
特徴 | ・矯正が目立ちにくい ・食後のストレスが少ない ・スポーツ時など万が一の衝突でも、矯正器具があたる可能性が低いため口内をケガするリスクが軽減できる |
・幅広い症例に対応できる ・費用を抑えることができる ・治療期間が短い |
治療期間の目安 | 3年程度 | 2年~3年程度 |
メリット | ・矯正が目立ちにくい ・虫歯になりづらい ・裏側に矯正器具をつけるのでスポーツ時の衝突など唇のケガのリスクを軽減できる ・歯の表面のエナメル質を気づけず矯正ができる |
・治療が比較的短期間でできる ・ひどい歯並びも治療が可能 ・比較的費用を抑えて治療ができる ・矯正器具が舌に触れないため、食事の際のストレスが少ない |
デメリット | ・費用が他に比べると高い ・装着後慣れるまで話しづらさを感じることがある ・咬み合わせによっては付けられないケースもある ・歯が小さい人は付けられない可能性がある |
・矯正が目立つ ・ワイヤー等に食べかすが詰まりやすい |
なかでも裏側矯正のメリットとして注目すべきは、歯の裏側に矯正装置をつけるため、他人から分かりにくいという点。
表に矯正装置をつけていると、笑顔を人に見せづらいと感じる方も少なくありませんよね。
人と接客する仕事の場合、矯正したくても矯正装置を見せたくない方もいるでしょう。
その点で裏側矯正は、人目につきにくいことから、精神的な負担を軽減できるという点が大きな特徴といえます。
また、裏側に装置をつけることにより、ワイヤーやブラケットが唇に当たってケガをするリスクも軽減でき、さまざまなスポーツやアクティビティなどを普通に行えるといったメリットも。
ただし、裏側矯正を行う場合は、医師に専門知識と歯の動きを予想する想像力が求められます。そのため、信頼できる医師のもとで治療を受けるようにしましょう。
【適正年齢は?】矯正は何歳までにすべきか知りたい!
裏側矯正の治療に適している年齢は、前もって知りたいですよね。何歳くらいまでに治療をうけた方が良いのか、また適齢期の理由について廣光先生にお話を伺いました。
裏側矯正のデメリットをもっと詳しく
メリットが多い裏側矯正ではありますが、前途の通り、当然デメリットも存在します。では、裏側矯正のデメリットとは、具体的にどのようなものなのでしょうか?
治療時間が長い
歯の裏側はスペースが狭いことから、治療に時間がかかるとされています。そのため、ブラケットをつけるときに口を開いている時間も長いという点は、しばしば懸念される方もいらっしゃるそうです。
しかし、治療を行う医師が丁寧に施術を行えば、そもそものところそれほど負担を感じることもないといいます。
オーダーメイド治療のため高額になりやすい
歯の裏側は平らではないので、治療に時間がかかるうえに、表側矯正で使用する装置は使えません。
そのため、一人ひとりに合わせたオーダーメイド治療となることから、他の矯正装置よりも費用が高額になる傾向にあります。
ただし自分の歯に合った装置がつけられるので、医師の指示に従い治療を継続すれば矯正をスムーズに行えるというメリットにもつながることでしょう。
歯が小さい人には向かない治療法?
裏側矯正は、咬み合わせによって使用できないケースがあります。なかでも、歯が小さい方には使用できないことがほとんどなのだとか。
治療開始後……やっぱりデメリットが気になる!
治療開始後、歯磨きや歯間ブラシなどの口内ケアが難しかったり、歯並びがなかなか改善できなかったりと、デメリットが解消できないケースも考えられますよね。そのような場合、どのような対応が可能なのか、廣光先生にお話を伺いました。
【医師談】裏側矯正のデメリットを解消する治療とは
この治療方法について解説します。
リンガル矯正WINによる裏側矯正の4つの特徴
リンガル矯正WINは、歯の裏側に固定式のブラケットを装着して治療を行います。
歯茎の状態に問題がなければ、患者の歯の問題に合わせた治療が行えるのです。
特徴①矯正していることが目立ちにくい
ブラケットで歯の動きをコントロールしながら、歯の裏側にリンガル矯正WINをつけるため、装置が外から見えなくなり、矯正中であることを気づかれることはほとんどありません。
特徴②患者の歯の状況に適したブラケット
リンガル矯正WINは、歯科医療機器の技術が優れているのドイツ製なので、患者の歯の状況に合わせた品質の高いブラケットができます。
特徴③矯正の装着による違和感が少ない
リンガル矯正WINは、ブラケットの凹凸があまりないことも特徴的です。
そのため、裏側矯正で気になる点である装置に舌があたる違和感を軽減できます。
特徴④歯のダメージを抑えながら矯正ができる
子どもの歯の表面は発達途中のため、治療法次第では歯に損傷を起こすことがあります。子どもの頃に歯の損傷があると、大人になってからも影響が残ることも想定されるので、細心の注意が必要です。
その点でリンガル矯正WINは、歯の形状を考慮して作られることから、歯へのダメージを押さえながら矯正を行えるため、子どもはもちろん大人までの全年齢に適した裏側矯正治療といえるでしょう。
このようにリンガル矯正WINを使用すれば、さまざまな特徴を活かして矯正効果が期待できるのです。
医師の立場から見たリンガル矯正WINの魅力に迫る
リンガル矯正WINには様々な魅力があるということは、おわかりいただけたかと思います。では、医師の立場から見ても、リンガル矯正WINに魅力があるのか、廣光先生にお話を伺いました。
編集部
廣光先生がお考えになる、「リンガル矯正WIN」の魅力と、デメリット解消へのメカニズムについて、教えてください
廣光先生
これらを参考に、患者様に適した治療計画を立てることができるのです。
また、光学スキャニングカメラを使用して治療後をイメージしやすくなることから、治療に対する患者様の不安を軽減することができる治療法といえます。
しかし、なかには思い通りに治療が進まないケースもあるのです。実際、「想定したとおりに矯正できなかったらどうしよう」と考える方もいらっしゃることでしょう。
そのような場合でも、過去のデータを活かしてその都度対応することが可能です。
【アルファー歯科】裏側矯正の治療費
リンガル矯正 979,000円(税込)
治療期間の長さは解消される?
裏側矯正の治療期間は歯の状態などによっても異なりますが、一般的には3年程度です。
しかし、裏側矯正は加速装置を併用することにより期間の短縮を目指すことが可能とされています。
また加速装置の中でも注目を集めているのが、「オルソパルス」※です。
オルソパルスは口にはめるタイプの加速装置で、近赤外線(きんせきがいせん)で口内の細胞を活性化させ、歯の移動を安全に加速できるとされています。
オルソパルスが注目される大きな理由は、治療期間の短縮が可能なことです。
オルソパルスは基本的にどのような治療法でも加速装置として用いることができ、治療期間の短縮効果が期待できます。
また、必要な治療時間の目安は1日10分程度のため、自宅でも継続しやすいという点も選ばれる特徴の一つです。
オルソパルスの効果……治療期間はどのくらい短縮できるのか?
では実際にどのような効果があり、治療期間をどの程度短縮できるのか、廣光先生にお話を伺いました。
編集部
廣光先生がお考えになるオルソパルスの魅力使用することで、どの程度治療の期間が短縮できるのかについて、教えてください
【裏側矯正】治療中の注意点
注意①硬い食べ物
氷やフランスパンなどの硬いものは、思い切り噛む必要があるため、その衝撃で装置が外れ、破損することがあるのです。
また、骨付き肉などにかぶりついて噛み切る場合でも歯に衝撃があるため、装置が破損するリスクが考えられます。
注意②糖分の高い粘着性のある食べ物
粘着質なガムやキャラメルは装置にくっついてしまうため、装置が外れる原因になり得ます。
また裏側矯正は比較的虫歯になりにくいとされているものの、糖分の多いものを過剰に摂取すれば、当然虫歯になる可能性は高まることでしょう。
注意③着色性のある食べ物
キムチやカレーなどの着色性の高い食事、赤ワインのような着色性の高い飲み物は、装置を着色する原因となるので避けましょう。
注意④繊維質が多い食べ物
そばやパスタなどの麺類、もやしや白菜などの繊維質の多い食材は、装置に挟まりやすいため、食べ残しがないよう歯磨きや歯間ブラシなどを丁寧にする必要があります
裏側矯正をしながら快適な食生活を過ごすために
それでは次に、食べ物による装置の破損や外れ、食事中の不快感を軽減するコツをいくつか解説します。
歯に衝撃を与えにくくするためには、食品を小さく切って食べることが重要なポイントに。これによって、装置が破損するリスクを軽減することができます。
また矯正したばかりの頃は装置に慣れていないので、食事に不快感を覚えることもあるでしょう。そのような場合も、少しずつ食べることで、不快感を軽くできます。
さらに食べかすについては、こまめに飲み物で流すことで、それほど気になりません。
このように矯正中は食事に気を配りながら、過ごすことを心がけましょう。
適切な口内ケアでより良い矯正へ
治療中、矯正装置や歯のケアをどのように行うのか、気になりますよね。矯正装置と歯を適切にケアする方法について、廣光先生にお話を伺いました。
編集部
裏側矯正の治療中、「口内のお手入れ」について、注意すべきことを教えてください
廣光先生
通常の歯ブラシでは、歯の裏側にある汚れを落とすことは難しいため、タフトブラシを使用して汚れを落としましょう。
また、歯ブラシだけでは歯間の汚れを落としにくいため、歯間ブラシを使用することもおすすめします。
また、歯みがきに関しては、ただ磨くだけではなく、タフトブラシや歯間ブラシで効果的に汚れを落とすと、清潔な口内環境を保てることがわかりました。
歯と装置のケア
ここからは、具体的な歯と装置のケアについて解説していきます。
裏側矯正で使用する装置や歯に対して、適切なケアを行うことで順調に矯正を行うことができるでしょう。
特に歯科医院のクリーニングでは、医師が丁寧に歯の洗浄を行ってくれるので、歯の汚れを的確に落とすことができると期待されます。
しかし現実問題、歯のクリーニングには費用と時間がかかるため、頻繁にクリーニングに通うのは難しいという方もいらっしゃることでしょう。
そのため、大切になってくるのは「日頃の歯みがきによるケア」
前提として、矯正中の歯みがきには、歯間ブラシを活用しましょう。歯とワイヤー間の食べ物を取り除いてから歯ブラシで磨くのがおすすめのケア方法です。
そして次のような点にも、注意してください。
- 外側を磨くときは毛先を歯と歯茎の間にあてながら、歯を1本ずつ磨く。磨き残しを防ぐためにも、一気に磨くことは避けましょう
- 噛み合わせに関しては、咬む所に毛先をあてながら歯ブラシを小刻みに動かして汚れを落とす
- 矯正装置の周りは、歯ブラシの向きを縦や横にしながら磨く
- 食べかすや汚れを見落とさないよう、鏡をしっかり見ながら歯みがきをする
矯正中に歯みがきを怠ると、装置と歯の間に汚れがたまり、虫歯や歯周病、口臭などのトラブルが起きることも想定されます。だからこそ、毎日丁寧に歯みがきを行うことが大切なのです。この他、裏側矯正の治療中の過ごし方に関しては、医師からのアドバイスもしっかり確認しましょう。
編集部まとめ
裏側矯正のデメリットは、信頼できる歯科医院で解消しよう
裏側矯正は、多少のデメリットや注意点があるものの、解消可能なことがほとんどです。
裏側矯正を行う場合は、治療中、そしてアフターケアまで信頼できる歯科医師のもとで治療を受けるようにしましょう。
※「インコグニート」「リンガル矯正WIN」「オルソパルス」「インビザライン」は未承認医薬品等であるため、医薬品副作用被害救済制度の対象とはならない可能性があります。