切開も縫合もしない、痛みを軽減するフラップレス治療 【江東区 タキザワ歯科クリニック】 2020/01/06

タキザワ歯科クリニック
タキザワ歯科クリニック

歯は一度失ってしまえば、もう取り戻すことはできない。それを補う手法として、できるだけ天然の歯に近い機能や見た目を求めたとき、選択肢となるのがインプラントだ。ただし、インプラント治療には手術を避けることができない。手術や痛みといったインプラント治療にまつわるデメリットを軽減するフラップレスインプラントについて、タキザワ歯科クリニックの滝澤理事長にお話をうかがった。

Doctor’s Profile
滝澤 聡明
医療法人社団 明敬会 理事長

神奈川歯科大学卒業。日本大学歯学部生理学博士課程修了。国際デンタルクリニック勤務を経て、1996年にタキザワ歯科クリニックを開設。2004年に医療法人社団明敬会を設立し、理事長に就任。数多くのインプラント治療に携わる学会や勉強会に所属しており、フラップレス治療を積極的に導入し、患者にとって負担の軽いインプラント治療を行っている。

痛みのためにインプラント治療をためらうなら、フラップレス手術がある

歯を失ってしまった場合、ブリッジや入れ歯、インプラントといった選択肢がありますが、やはり機能面ではインプラントということになりますか。

そうですね。インプラントでは失った歯の代わりに、顎の骨に歯根を埋め込み、その上に人工の歯を取り付けます。しっかりと固定されるので、天然の歯の8割程度の噛む力が回復しますし、当然硬いものも噛めます。見た目も天然歯に近いので、気にされる方や前歯の場合はメリットが大きいですね。
たとえ歯が全部なくなったとしても、インプラントで治療することができるので、総入れ歯にする必要はありません。入れ歯のように歯と粘膜の間に食べ物が詰まったりすることもなく、入れ歯が合わなくなったりすることもないのでとても快適に過ごせると思います。
痛みのためにインプラント治療をためらうなら、フラップレス手術がある

噛む力も見た目も、歯を失う前とそんなに変わらないということですね。あえてインプラントのデメリットを挙げるとすれば、どんなことがありますか。

まず、顎の骨に歯根を埋め込むためには手術が必要となります。インプラントを施す箇所を切開し、顎の骨を露出させて歯根を埋め込むわけです。ときには腫れや痛みが生じることもありますし、患者さんによっては手術をするというだけで精神的な負担が大きいかもしれません。

治療期間や費用については、いかがでしょうか。

入れ歯やブリッジに比べると、やはり時間はかかります。部位や人によっても異なりますが、だいたい4カ月から7カ月程度の治療期間は必要です。その後も定期検診のために通っていただくことになります。
費用に関しては、保険は適用されないので、本数や種類、治療によって異なってきますが、1本30万円以上はかかるでしょうか。ただ、費用面は問題なくても、インプラントをためらっている患者さんも案外多くいらっしゃるんですよ。
痛みのためにインプラント治療をためらうなら、フラップレス手術がある

それはどういったことが理由なのでしょうか?

ほとんどが、「外科手術が怖い」ということなんですね。当クリニックのホームページに「切開しないフラップレス手術もあります」と書いていただけで、それを目にした患者さんのほうからどんな手術か聞いてこられたんです。
歯科医が考える以上に、手術のためにインプラントをためらっている人がたくさんいらっしゃることがわかったので、当クリニックではフラップレス手術に力を入れるようになったんです。手術を受けた患者さんからは、評判のお声をいただだきました。

切開も縫合もしないフラップレス手術

通常のインプラントの手術とフラップレス手術との違いを教えてください。

フラップレス手術では、切開せずに直径4mmぐらいの穴から処置をします。ですから、手術後の縫合は必要ありません。
通常であれば手術をした1、2週間後に抜糸するのですが、その工程は不要というわけです。患者さんによっては、糸を抜く処置だけで、その何日も前から憂鬱になったりしますよね。そういった不安や恐怖を軽減できるのがフラップレス手術なんです。切開していないので、傷が治るのも早くなります。

切開も縫合もしないフラップレス手術

施術する側としては、フラップレス手術はどういった点が異なるのでしょうか。

施術する立場としては、通常のインプラント手術のほうがやりやすくはあります。切開することで骨が直接目に見えるようになるわけですから。
フラップレス手術では、CTを見ながら施術することになります。CT上で、「この位置に神経や血管が走っているから」といったことを確認しながら施術します。たとえば、10mmのインプラントを入れる場合も一気に10mm削らずに4、5mmぐらいで止めて、またCTを撮って、再確認しながら進めていきます。

見えない分だけ慎重になるんですね。手術の際に留意されているのはどんなことですか。

やはり見づらいので、神経や血管の位置に気をつけて、痛み以上に安全性には注意を払っています。フラップレス手術の説明でよくたとえるのは、腹腔内手術ですね。小さな穴を空けて、モニターを見ながら手術をする腹腔内手術と同じようなイメージです。
腹腔内手術ではモニターをリアルタイムで見ながら手術しますが、フラップレス手術ではそれができないので、途中でCTを撮って、見えない箇所の状態を確認しながら進めていくことになります。腹腔内手術も、直接お腹の中が見えるわけではないのでやりにくいですし、技術が必要になります。その点もよく似ていますね。

通常のインプラントの治療の流れと違うところはありますか。

通常のインプラントの治療で行う二次手術はほぼないので、その点でも負担は軽いと思います。切開しないので、治癒を待つ期間が短くなるため、治療期間も若干短くなりますね。

手術や痛みのためにインプラントをためらっている人には、とても有難い方法だということがよくわかりました。

はい。怖がりな方や痛みに弱い方にはおすすめの施術法だと思います。手術があるからとインプラントをためらっていた方も、フラップレス手術を右の歯で受けると、「これならば左の歯も」とおっしゃる方もいます。プロである歯科医から見て、とても上手くインプラントが入っていたとしても、手術中の痛みがひどければ、その患者さんはまた次もインプラントをしようとはなかなか思っていただけないですよね。痛みや恐怖心を軽減するというのは、治療にとって大切なポイントだと考えています。

切開も縫合もしないフラップレス手術

インプラントというと費用面のハードルを考えることが多かったのですが、そればかりではないんですね。

インプラントには確かに金額面のハードルがありますが、痛さのハードルも高いと思うんですよ。一生のうちに一度も手術を受けずに済む人もいるわけですから、手術と聞くとためらう人がいて当然です。患者さんとお話ししていても、手術や痛みというものへのハードルは感じています。

なぜその金額になるか確かめたうえでクリニックは選びたい

タキザワ歯科クリニックで行うフラップレス手術の特徴を教えてください。また、ほかのクリニックと異なる点などは何かあるのでしょうか?

当クリニックでは、サージカルガイド(*)を使用しないでフラップレス手術をするようにしています。というのも、サージカルガイドを作製して使用すると、費用が5~10万円は高くなってしまうんです。フラップレス手術にはサージカルガイドがつきものというイメージがあると思いますが、経験と技術でカバーすることで費用を抑えています。

(*)サージカルガイド:インプラントの埋入角度や埋入する長さをコントロールするための手術用のガイド。顎のCT画像に基づいて個別に作製される。

なぜその金額になるか確かめたうえでクリニックは選びたい

インプラントの種類が多いのも、患者さんの立場を考えてということですか?

そのとおりです。当クリニックでは9種類のインプラントを使用しています。ひとつのメーカーだけだと、最低のサイズが8mmだったりするので、それでは顎の骨が足りない場合に人工骨を使ったり、オプションのGBR(骨の移植)をしたりする必要があるんですね。
つまり、追加の手術が必要ということで、当然費用もかかってきます。

さまざまなメーカーのインプラントを使用するメリットはそういうことなんですね。

ストローマンとノーベルバイオケア社のインプラントは有名ですが、日本で認可が下りている最低のサイズが8mmなんですよ。ひとつのメーカーだけだと、インプラントのサイズに患者さんのほうを合わせなければならなくなります。そうではなく、骨に合うインプラントを使用したいと考えるならばサイズを増やす必要があり、必然的にメーカーも多くなったというだけです。

患者さんのことを考えたら当然の結果だったと。

なおかつ、短いサイズの中でも値段に幅を持たせようとしているので、種類が増えていくわけです。1、2種類しか使用していない歯科医院が多いと思いますが、すると人工骨が必要になったりして、追加の費用もかかってきます。もちろん、さらに痛い思いをすることにもなります。
どうしてこんなに種類があるのかなと感じる人もいるとは思いますが、真意はそういうことです。手術も治療もできるだけ余計なことはしたくないんです。いろいろなことをすればするほど問題が起きやすくなるわけで、治療は極力シンプルにするのがベストだと考えています。

ほかにも、フラップレス手術をするにあたって注意されていることはありますか。

顎の骨を削るときにドリルが熱を持つんですが、フラップレス手術では冷却が難しいので、ドリルの回転数を落とすなど、注意を払うようにしています。熱を持つと骨が火傷をして、インプラントの定着が悪くなるんですね。冷却するための生理食塩水も、直前に冷蔵庫から出すなど、細かい工夫はいろいろしています。

なぜその金額になるか確かめたうえでクリニックは選びたい

今では、フラップレス治療では日本でも有数の実績があるとか。患者さんも遠くからいらっしゃっているそうですね。

そうですね。地元というよりは、ほかの市区町村からいらっしゃる患者さんが多いです。遠いところですと、金沢やさらには中国から通訳を連れていらっしゃる方もいますよ。交通の便がいいからか、千葉からの患者さんも多いですね。
痛みを抑えられるフラップレス手術という方法があることをもっと多くの方に知っていただいて、手術というハードルにためらうことなくインプラントにしていただければと思います。

編集部まとめ

編集部まとめ

手術や痛みが気になってインプラントをためらっている人にとって、フラップレス手術によるインプラント治療は大きなメリットがある方法です。またインプラントという高額な治療であっても、さまざまな工夫や高い技術によって価格を抑えることが可能であることも理解できました。フラップレス手術といった高い技術が必要な治療は、痛みや価格など患者さんの立場になって考えてくれる医師にこそお願いしたいものです。

 

医院情報

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タキザワ歯科クリニック
所在地 〒136-0072
東京都江東区⼤島3-3-3
サミービル1F
アクセス 都営地下鉄新宿線 西大島駅 A3出口 徒歩3分
JR総武線 亀戸駅 北口 徒歩7分
診療内容 インプラント 入れ歯