「右脇腹の肋骨の下が痛い」のは何のサイン?見逃せない“4つの症状”を医師が解説

右脇腹肋骨の下が痛い時、身体はどんなサインを発しているのでしょうか?メディカルドック監修医が考えられる病気や何科へ受診すべきかを解説します。
※この記事はメディカルドックにて『「右脇腹肋骨の下が痛い」原因はご存知ですか?正しい対処法も医師が解説!』と題して公開した記事を再編集して配信している記事となります。

監修医師:
伊藤 陽子(医師)
目次 -INDEX-
「右脇腹肋骨の下が痛い」原因と対処法
右脇腹肋骨の下が痛い時は、いろいろな病気が考えられます。右脇腹肋骨の下にある臓器は、肝臓、胆のう、大腸などです。また、少し背部には右の腎臓や膵臓があります。また、少し下部には右の卵巣などもあるため、これらの臓器に病気が発生すると痛みが起こることが考えられます。
右脇腹肋骨の下が痛い原因と対処法
右脇腹肋骨の下が痛むときに、どのような病気が考えられるでしょうか?考えられる病気について解説します。
- ・消化器系:胆嚢炎、胆石症、膵炎、胃炎、胃・十二指腸潰瘍、大腸憩室炎など
- ・泌尿器系:尿路結石など
- ・婦人科系:卵巣腫瘍、卵巣出血、卵巣茎捻転、クラミジア感染に伴う骨盤周囲炎など
- ・神経系:帯状疱疹など
- ・整形外科系:肋軟骨炎、肋骨骨折、筋肉痛など
それぞれの病気により対処法は異なりますが、痛みが強い時や、発熱を伴う場合には医療機関を受診しましょう。何科かわからない場合にはまず内科を受診すると良いでしょう。
ご飯を食べ過ぎると右脇腹肋骨の下が痛い原因と対処法
脂っぽい食事を食べすぎた後に右脇腹肋骨の下が痛む場合、胆石症の可能性が考えられます。胆石症では右肋骨の下やみぞおちの差し込むような痛みがみられます。この痛みは食後少ししてから症状が出ることが多いです。通常は腸管内に排泄される胆汁が、胆石によりせき止められることで症状が起こります。胆石で完全に胆汁の流れがせき止められると黄疸をきたしたり、吐き気や嘔吐がみられたり、細菌感染を起こすと高い熱が出ることもあります。黄疸や発熱がみられる場合には、早急に消化器内科を受診しましょう。
食後に右脇腹肋骨の下が痛い原因と対処法
食後に右脇腹肋骨の下が痛む場合、胆石症が最も考えられます。胆のうで生じた胆石が胆汁の流れに乗って動き、胆汁の流れをせき止めてしまうことで痛みが起こります。胆汁は脂肪の消化に関与しており、一旦胆のうにためられて濃縮されます。その後脂肪を含む食物が十二指腸を通過する際に、胆のうが収縮して胆汁が腸管に排出され消化を促します。そのため、胆石症では、脂っぽい食べ物を食べた後に痛みが出ることが多いです。胆石症は症状が無ければ経過をみますが、たびたび痛みなどの症状が生じる場合には手術を行います。胆嚢炎や胆管炎の原因となることもあり注意が必要です。
背中と右脇腹肋骨の下が痛い原因と対処法
背中と右脇腹肋骨の下が痛い場合、考えられる病気として膵炎が考えられます。アルコールや胆石が原因として起こる急性膵炎では、痛みの他に嘔吐、発熱なども起こります。また、重症化するとショック状態となることもあり注意が必要です。
慢性膵炎は男性では飲酒、女性では特発性が多くみられます。治療は禁酒、禁煙を行い腹痛に対して内服治療を行います。
また、このほかに尿路結石も背中や右脇腹肋骨の痛みが起こる可能性があります。腎臓で生じた結石が尿の流れに乗って尿管を下り、その途中で尿管に引っ掛かり痛みを生じさせます。尿管結石の場合には水分を多く摂り、痛み止めを内服して保存的に経過を見ることも多いですが、痛みが強い場合には泌尿器科を受診して相談するのが良いでしょう。
咳をすると右脇腹肋骨の下が痛い原因と対処法
咳をすると右脇腹肋骨の下が痛い場合、肋軟骨炎や肋骨骨折の可能性が考えられます。また、胸膜炎や胆嚢炎などの病気でも症状が強い時には咳をしたり深呼吸をすると、痛みが響くこともあります。肋軟骨炎や肋骨骨折では、痛み止めを内服して、保存的に経過を見ることが多いですが、他の痛みの可能性を鑑別する必要があります。痛みが強い場合には、内科もしくは整形外科で相談をしてみましょう。
すぐに病院へ行くべき「右脇腹肋骨の下が痛い」に関する症状
ここまでは症状が起きたときの原因と対処法を紹介しました。
応急処置をして症状が落ち着いても放置してはいけない症状がいくつかあります。
以下のような症状がみられる際にはすぐに病院に受診しましょう。
発熱を伴う症状の場合は、消化器内科へ
右脇腹肋骨の下が痛い症状とともに発熱を伴う場合には注意が必要です。胆嚢炎や胆管炎、急性膵炎、憩室炎など重症化する病気の可能性が考えられます。発熱を伴う痛みの場合には消化器内科を受診しましょう。
受診・予防の目安となる「右脇腹肋骨の下が痛い」のセルフチェック法
- ・黄疸の症状がある場合
- ・持続する嘔吐の症状がある場合
- ・発熱の症状がある場合
- ・強い痛みの症状がある場合
右脇腹肋骨の下が痛い」症状についてよくある質
ここまで症状の特徴や対処法などを紹介しました。ここでは「右脇腹肋骨の下が痛い」についてよくある質問に、メディカルドック監修医がお答えします。
右脇腹肋骨の下にある臓器を教えてください。
伊藤 陽子(医師)
右脇腹肋骨の下にある臓器は、肝臓、胆のう、大腸などです。やや背部に右の腎臓、膵臓もあります。
右脇腹肋骨の下が痛いのはストレスが原因ですか?
伊藤 陽子(医師)
ストレスが原因となり、胃潰瘍や十二指腸潰瘍をきたす場合にもみぞおちから右脇腹の痛みが出ることもあります。また、ストレスなどで体調が悪い時に帯状疱疹を発症することもあります。ストレスのみが原因となるわけではありませんが、ストレスに伴う病気の可能性もあります。
右脇腹肋骨の下がズキズキと痛む原因を教えてください。
伊藤 陽子(医師)
右脇腹肋骨の下が痛む場合、胆嚢炎、胆石症、帯状疱疹、尿路結石などの原因が考えられます。また、女性の場合卵巣腫瘍茎捻転やフィッツヒュー・カーティス症候群などの可能性もあります。症状のみでは原因の区別がつきません。医療機関を受診しましょう。
右脇腹肋骨の下が痛い時、何科を受診すればいいのでしょうか?
伊藤 陽子(医師)
右脇腹肋骨の下が痛むときには、さまざまな病気が考えられます。病気により専門の診療科が異なりますが、多くの場合は消化器疾患が原因であるため内科・消化器内科をまず受診することがお勧めです。
まとめ 右脇腹肋骨の下が痛む場合、重大な病気の可能性も。
右脇腹肋骨の下が痛む場合、さまざまな病気の可能性があり、一つの病気には絞れません。痛み以外にどのような症状があるかにより受診すべき診療科が異なります。吐き気や黄疸が認めれば消化器内科、血尿があれば泌尿器科、女性で妊娠の可能性がある場合や帯下などの異常や不正出血を伴う場合には婦人科を受診することを検討しましょう。発熱や黄疸、強い痛みがある場合には早急に受診することをお勧めします。中には重大な病気もあり、命の危険を伴う場合もあります。早めに医療機関で相談しましょう。
「右脇腹肋骨の下が痛い」で考えられる病気
「右脇腹肋骨の下が痛い」から医師が考えられる病気は8個ほどあります。
各病気の症状・原因・治療方法など詳細はリンクからメディカルドックの解説記事をご覧ください。
消化器科の病気
- 胆石・胆のう炎
- 膵炎
- 胃・十二指腸潰瘍
- 憩室炎
泌尿器科の病気
婦人科の病気
- 異所性妊娠
- 卵巣腫瘍茎捻転
- フィッツヒュー・カーティス症候群
右脇腹肋骨の下が痛いというだけでは病気が絞り切れません。痛みが強い時、痛みが持続する時、発熱や黄疸などほかの症状を伴う時には医療機関を受診して相談しましょう。
「右脇腹肋骨の下が痛い」に似ている症状・関連する症状
「右脇腹肋骨の下が痛い」と関連している、似ている症状は6個ほどあります。
各症状・原因・治療方法などについての詳細はリンクからメディカルドックの解説記事をご覧ください。
右脇腹の痛み以外にも上記の様な症状が伴う場合には注意が必要です。痛みが強い、発熱、黄疸などの症状が伴う場合には早めに消化器内科を受診しましょう。