「へそが臭い」ですぐに受診すべき3つの症状とは?考えられる病気も医師が解説!

へそが臭い時、身体はどんなサインを発しているのでしょうか?メディカルドック監修医がすぐに受診すべき症状や特徴的な病気などを解説します。気になる症状は迷わず病院を受診してください。
※この記事はメディカルドックにて『「へそが臭い」のはなぜ?考えられる原因や病気を医師が徹底解説!』と題して公開した記事を再編集して配信している記事となります。

監修医師:
伊藤 陽子(医師)
目次 -INDEX-
すぐに病院へ行くべき「へそが臭い」に関する症状
ここまでは症状が起きたときの原因と対処法を紹介しました。応急処置をして症状が落ち着いても放置してはいけない症状がいくつかあります。以下のような症状がみられる際にはすぐに病院に受診しましょう。
へそから膿が出る症状の場合は、皮膚科へ
へその周囲が感染して赤くなったり、熱をもち、痛みが出て膿が出たりする場合にはへそを中心として感染をおこしています。放置すると重症化して蜂窩織炎などになる事もあるため、治療が必要です。何科に行くか悩む場合には、皮膚科を受診しましょう。尿膜管遺残や臍腸管遺残が原因となっている場合には、泌尿器科や外科での治療が必要となる事もあります。
受診・予防の目安となる「へそが臭い」症状のセルフチェック法
・へそが臭く、熱を持っている症状がある場合
・へそが臭く、痛みがある症状がある場合
・へそが臭く、液体が出てくる症状がある場合
これらの症状がある場合には、感染や尿膜管や臍腸管の遺残により症状が起こっている可能性があります。まずは皮膚科で相談をしても良いでしょう。場合により、尿膜管遺残であれば泌尿器科、臍腸管遺残であれば外科で手術が必要になる事があります。
「へそが臭い」症状の特徴的な病気・疾患
ここではメディカルドック監修医が、「へそが臭い」症状が特徴の病気を紹介します。どのような症状なのか、他に身体部位に症状が現れる場合があるのか、など病気について気になる事項を解説します。
臍炎
臍の周囲が傷つき細菌感染をおこしたり、尿膜管遺残・臍腸管遺残が原因となり臍の周囲の炎症をひきおこすことがあります。臍の周囲のみの感染を臍炎と言います。この感染が重症化すると蜂窩織炎や腹壁膿瘍に進展することもあります。重症化すると敗血症に至ることもあるため、臍の周囲の炎症が起こり、痛みや熱感を伴い、場合により膿が出る場合には早めに皮膚科、もしくは小児であれば小児科を受診して相談しましょう。
尿膜管遺残
尿膜管とは、胎生期に臍と膀胱をつないでいる管のことです。ふつうは成長とともに、消退しますが、人により出生後も残ってしまう方がいます。頻度は成人で1〜2%程度と少なく、成人で見つかる方は稀です。この尿膜管が消失せずに遺残してしまったものが尿膜管遺残です。尿膜管遺残は臍炎や膿腫をおこし、重症の感染症の原因となる事もあり注意が必要です。感染を起こしている場合には、感染の治療が優先されます。抗生剤を使用してまず感染を抑えます。感染が治まった後に、手術を行うことが多いです。
臍腸管遺残
胎児の腸と臍は胎生早期の栄養補給のために、卵黄のう管(臍腸管)でつながっています。本来は、臍腸管は胎児期に消失しますが、残ってしまったものを臍腸管遺残と言います。頻度は非常に稀です。時に繰り返す臍炎や痛み、浸出液の排出の原因となります。また、消化管出血や腸重積、腸閉塞などをきたすこともあります。成人では非常に稀ですが、膿瘍などの感染症や腸閉塞などの発症例も報告されており、注意が必要です。
治療法は、臍炎や膿瘍など感染を起こしている場合には、まず感染症の治療を優先させます。抗生剤投与を行い、感染が改善したら手術を検討します。
「へそが臭い」症状についてよくある質問
ここまで症状の特徴や対処法などを紹介しました。ここでは「へそが臭い」についてよくある質問に、メディカルドック監修医がお答えします。
へその中は洗わない方がいいのでしょうか?
伊藤 陽子(医師)
へそのなかを無理に洗い、傷つけてしまうと、傷から細菌などの感染を起こす可能性があるため良くないですが、柔らかいタオルなどで優しく洗い、清潔に保つことが重要です。毎日洗う必要はないですが、週に2-3回へそのなかに垢がたまり不潔にならないように保ちましょう。
へそのごまを掃除しないとどうなりますか?
伊藤 陽子(医師)
へそのごまは、へそにたまった垢や、皮脂、古い角質などが溜まったものです。このごまを掃除しない場合、臍にこの汚れがどんどんたまってしまいます。臭いにおいが出て来たり、感染を起こす可能性があります。無理にこすり傷つけてしまうことは、感染を引き起こし危険であるためやめましょう。週に2〜3回程度柔らかい布で優しく洗い清潔に保つようにしましょう。
へそのごまを掃除しないで膿んでしまった場合には、皮膚科を受診して症状を話しましょう。
まとめ へその膿や液が出ていることに気がついたら皮膚科、泌尿器科へ
へそはくぼんでいて、汚れが残りやすい部分です。週に2~3回は優しく洗うようにしましょう。臍を清潔に保つようにしていても、臭う時には要注意です。特に膿が出てきたり、浸出液が出たり、赤く腫れあがったりする時には感染症の合併が疑われます。早めに医療機関を受診する必要があります。
へその掃除を定期的にしていてもなかなか臭いが改善せず、膿が出続ける場合には尿膜管遺残や臍腸管遺残の可能性があります。これらの病気は比較的稀な病気であり、多くは新生児期に分かることが多いです。しかし、気が付かれず大人になってしまうこともあります。尿膜管遺残や臍腸管遺残があると、表面の掃除をしていても、奥の方での感染が持続しているのかもしれません。このような場合には、皮膚科や泌尿器科、外科で相談をしてみましょう。
「へそが臭い」で考えられる病気
「へそが臭い」から医師が考えられる病気は4個ほどあります。各病気の症状・原因・治療方法など詳細はリンクからメディカルドックの解説記事をご覧ください。
皮膚科系の病気
- 臍炎
- 蜂窩織炎
泌尿器系の病気
- 尿膜管遺残
外科系の病気
- 臍腸管遺残
へそを清潔に保てなかった時に臭いが出ることもありますが、この部分に感染症を合併することで悪臭が出ます。傷をつけたことによる可能性もありますが、元々の構造上の病気である尿膜管遺残や臍腸管遺残の場合には感染が治りづらく、医療機関受診が必要です。また、臍での感染を放置すると蜂窩織炎など重度の合併症をきたすこともあり、早めの治療が大切です。
「へそが臭い」に似ている症状・関連する症状
「へそが臭い」と関連している、似ている症状は5個ほどあります。各症状・原因・治療方法などについての詳細はリンクからメディカルドックの解説記事をご覧ください。
関連する症状
- へそから膿が出る
- へそから液がでる
- へその周りが赤い
- へそが痛い
- へそが熱を持っている