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腎臓疾患だけじゃない―「クレアチニン値」が高いとき体で起こっていること

 公開日:2026/03/28
腎臓疾患だけじゃない―「クレアチニン値」が高いとき体で起こっていること

クレアチニン値の上昇は、腎臓そのものの障害だけでなく、身体のさまざまな状態や疾患によって引き起こされます。原因を正しく見極めることが、適切な対処と治療方針の決定につながります。腎臓疾患による影響から、生活習慣や体質に関連する要因まで、幅広くご説明します。

田中 茂

監修医師
田中 茂(医師)

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2002年鹿児島大学医学部医学科卒業 現在は腎臓専門医/透析専門医として本村内科医院で地域医療に従事している。
専門は内科学・腎臓内科・血液透析・腹膜透析・臨床疫学・生物統計学

クレアチニン値が高くなる主な原因

クレアチニン値の上昇は、腎臓そのものの障害だけでなく、身体のさまざまな状態や疾患によって引き起こされます。原因を正しく見極めることが、適切な対処と治療方針の決定につながります。

腎臓疾患による影響

慢性腎臓病や糸球体腎炎、腎盂腎炎(じんうじんえん)、多発性嚢胞腎(たはつせいのうほうじん)といった腎臓そのものの疾患では、糸球体や尿細管の機能が低下し、クレアチニンの濾過能力が低下します。糖尿病性腎症や高血圧性腎硬化症など、生活習慣病に起因する腎障害も代表的な原因です。これらの疾患では、長期間にわたり腎組織が徐々に損傷を受け、クレアチニン値が段階的に上昇していきます。急性腎障害の場合には、脱水や薬剤、感染症などをきっかけに短期間で腎機能が急激に低下し、クレアチニン値も急上昇します。尿路結石や前立腺肥大症による尿路閉塞も、腎臓からの排泄が妨げられることでクレアチニンが蓄積する原因となります。

生活習慣や体質に関連する要因

腎臓疾患以外にも、筋肉量が多い方や激しい運動を習慣的に行っている方では、クレアチニンの産生量が増加するため、基準値を超えることがあります。これは病的な状態ではなく、筋肉からの代謝産物が増えた結果です。また、高タンパク質の食事を継続的に摂取している場合にも、クレアチニン値がやや高めに出ることがあります。脱水状態では血液が濃縮されるため、見かけ上クレアチニン値が上昇することもあります。一部の薬剤、特に非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)や一部の抗菌薬は、腎機能に影響してクレアチニン値を上昇させる可能性があります。このように、クレアチニン値の高値は必ずしも腎臓疾患を意味するわけではなく、生活背景や体質、服用中の薬なども総合的に考慮する必要があります。

まとめ

クレアチニン値は、腎臓の機能を映し出す重要な指標であり、健康診断での定期的な測定が早期発見の鍵となります。高値を指摘された場合には、原因を正しく見極め、必要に応じて専門医療機関を受診することが大切です。慢性腎臓病の進行を遅らせるためには、薬物療法に加えて、生活習慣の改善と適切な食事管理が欠かせません。日々の小さな取り組みが、長期的な腎機能の維持につながります。気になる症状や検査値の変化があれば、早めに医療機関へ相談し、専門家のサポートを受けながら健康を守っていきましょう。

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