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体質それとも病気?「低血圧」の主な症状と知っておきたい自律神経との関わり

 公開日:2026/03/21
体質それとも病気?「低血圧」の主な症状と知っておきたい自律神経との関わり

低血圧には複数のタイプがあり、それぞれ原因や症状の現れ方が異なります。もっとも多い本態性低血圧は体質的な要因が大きく、特に若い女性に見られやすい傾向があります。一方、起立性低血圧は立ち上がった際に急激に血圧が低下し、転倒の危険性もあるため注意が必要です。自分がどのタイプに当てはまるのかを知ることで、より効果的な対処法を見つけることができるでしょう。

中路 幸之助

監修医師
中路 幸之助(医療法人愛晋会中江病院内視鏡治療センター)

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1991年兵庫医科大学卒業。医療法人愛晋会中江病院内視鏡治療センター所属。米国内科学会上席会員 日本内科学会総合内科専門医。日本消化器内視鏡学会学術評議員・指導医・専門医。日本消化器病学会本部評議員・指導医・専門医。

低血圧の種類と特徴

低血圧には複数のタイプがあり、それぞれ原因や対処法が異なります。自分がどのタイプに当てはまるのかを知ることで、より効果的な改善策を見つけることができるでしょう。

本態性低血圧の特徴

本態性低血圧は、特定の疾患や明確な原因がないにもかかわらず、血圧が慢性的に低い状態を指します。低血圧の中でもっとも多いタイプで、体質的な要因が大きいと考えられています。遺伝的な傾向も指摘されており、家族に低血圧の方がいる場合、本態性低血圧になりやすい可能性があります。
このタイプの低血圧は、若い女性に多く見られ、痩せ型の体型の方に比較的多い傾向があります。自覚症状がない場合も多く、健康診断で指摘されて初めて気づくケースも少なくありません。症状がある場合は、朝の起床困難、全身の倦怠感、集中力の低下などが代表的です。
本態性低血圧の方は、急激な血圧の変動が起こりにくい反面、常に血圧が低めで推移するため、慢性的な疲労感を抱えやすい特徴があります。ただし、重大な疾患につながることは少なく、生活習慣の見直しや適度な運動によって症状の改善が期待できます。

起立性低血圧とその危険性

起立性低血圧は、横になった状態や座った状態から急に立ち上がった際に、血圧が急激に低下する状態です。通常、立ち上がると重力の影響で下半身に血液が集まりますが、健康な方では自律神経が働いて血圧を維持します。しかし、この調節機能がうまく働かないと、脳への血流が一時的に不足し、めまいや立ちくらみが生じます。
診断基準としては、立ち上がってから3分以内に収縮期血圧が20mmHg以上、または拡張期血圧が10mmHg以上低下する場合が目安とされています。高齢者や長期間安静にしていた方、自律神経の機能が低下している方に起こりやすく、転倒による骨折などの危険性が高まるため注意が必要です。
起立性低血圧は、脱水状態や薬の副作用、神経系の疾患などが原因となることもあります。症状が頻繁に現れる場合や、失神してしまうような重度の症状がある場合は、医療機関での詳しい検査と適切な治療が求められます。立ち上がる際はゆっくりと動作し、必要に応じて下肢の筋肉を動かすことで予防につながります。

まとめ

低血圧は単なる体質と考えられがちですが、日常生活の質に大きく影響を与える問題です。基準値や症状、原因を正しく理解し、食事や運動、生活習慣の見直しを通じて改善を図ることができます。塩分や水分の適切な摂取、規則正しい生活リズム、適度な運動などは、すぐに始められる有効な対策です。症状が強い場合や改善が見られない場合は、背景に他の疾患が隠れている可能性もあるため、医療機関での相談をためらわないことが大切です。適切な知識と対処法を持つことで、低血圧による不快な症状を軽減し、より快適な毎日を送ることができるでしょう。

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