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突然倒れる前に知っておきたい「脳卒中」の警告症状とTIAの適切な対処法

 公開日:2026/03/17
突然倒れる前に知っておきたい「脳卒中」の警告症状とTIAの適切な対処法

脳卒中は突然発症するイメージがありますが、実際には発症前に前兆となる症状が現れることもあります。例えば、一時的な手足のしびれや言葉のもつれ、視野の欠けなどが短時間だけ起こるケースです。これらは一過性脳虚血発作(TIA)と呼ばれ、脳梗塞の重要な警告サインとされています。症状がすぐに治まるからといって放置するのは危険です。ここでは脳卒中の前兆や注意すべきサインについて解説します。

田頭 秀悟

監修医師
田頭 秀悟(たがしゅうオンラインクリニック)

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鳥取大学医学部卒業。「たがしゅうオンラインクリニック」院長 。脳神経内科(認知症、パーキンソン病、ALSなどの神経難病)領域を専門としている。また、問診によって東洋医学的な病態を推察し、患者の状態に合わせた漢方薬をオンライン診療で選択する治療法も得意としている。日本神経学会神経内科専門医、日本東洋医学会専門医。

脳卒中の前兆となる症状

脳卒中の多くは突然発症しますが、実は前触れとなる症状が現れることがあります。これらを見逃さずに対処することで、本格的な発症を予防できる可能性が高まります。

一過性脳虚血発作(TIA)の特徴

一過性脳虚血発作は、脳卒中の前兆として極めて重要な症状です。脳の血流が一時的に途絶えることで、片側の手足の脱力やしびれ、言葉のもつれ、視野の欠損などが現れますが、通常は数分から数十分、長くても1時間以内に消失することがほとんどです。症状が治まってしまうため軽く考えがちですが、一過性脳虚血発作を起こした方の約10〜20%が3ヶ月以内に脳梗塞を発症するといわれており、特に最初の48時間以内はリスクが高いとされています。
症状が一時的であっても、脳の血管に問題があることを示す重要なサインです。放置せずに速やかに医療機関を受診し、画像検査や血管の評価を受けることが推奨されます。適切な治療を開始することで、その後の脳梗塞発症リスクを大幅に減らせることが報告されています。

その他の警告サイン

一過性脳虚血発作以外にも、注意すべき前兆があります。原因不明のめまいが繰り返し起こる場合や、片方の目だけ一時的に見えなくなる一過性黒内障、突然の激しい頭痛、これまでにない種類の頭痛なども、脳血管の異常を示唆する可能性があります。
歩行時のふらつきや、物が二重に見える症状が一時的に現れることもあります。高血圧や糖尿病、脂質異常症などの基礎疾患を持つ方で、こうした症状が現れた場合は特に注意が必要です。また、不整脈の一種である心房細動がある方は、心臓内で血栓ができやすく、それが脳に飛んで脳梗塞を起こすリスクが高いため、わずかな症状でも見逃さないことが大切です。

まとめ

脳卒中は発症すると生命に関わり、重大な後遺症を残す可能性がある疾患ですが、前兆を見逃さずに早期発見・早期治療を行うことで、予後を大きく改善できます。また、生活習慣の見直しや基礎疾患の適切な管理により、発症リスクを減らすことも可能です。少しでも気になる症状があれば躊躇せずに医療機関を受診し、定期的な健康診断で自分の身体の状態を把握しておきましょう。専門医による適切な診断と治療、そしてリハビリテーションを通じて、多くの方が日常生活への復帰を果たしています。この記事が、脳卒中への理解を深め、ご自身やご家族の健康を守る一助となれば幸いです。

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