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急性骨髄性白血病のサイン? 長引く『発熱』など感染症のリスクを解説【医師監修】

 公開日:2026/03/13
感染症にかかりやすくなる症状

正常な白血球が減少することで、身体を守る免疫機能が低下し、感染症にかかりやすい状態となります。風邪のような症状が長引く、発熱が続く、口内炎や喉の痛みが治りにくいといった状態は、白血病による免疫低下のサインかもしれません。ここでは、感染に関連した症状について詳しく見ていきます。

山本 佳奈

監修医師
山本 佳奈(ナビタスクリニック)

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滋賀医科大学医学部 卒業 / 南相馬市立総合病院や常磐病院(福島)を経て、ナビタスクリニック所属/ 専門は一般内科

感染症にかかりやすくなる症状

正常な白血球が減少することで、身体の免疫機能が低下し、感染症にかかりやすい状態となります。このセクションでは、感染関連の症状について詳しく見ていきます。

発熱と感染症の症状

急性骨髄性白血病の患者さんでは、38度以上の高熱が続くことがよくあります。風邪やインフルエンザのような症状が現れますが、通常の風邪薬では改善せず、発熱が長期間続くことが特徴です。夜間に発汗が著しく、寝間着やシーツが濡れるほどの寝汗をかくこともあります。
口内炎や喉の痛みも頻繁に見られる症状です。口の中に複数の潰瘍ができる、食事をするときに痛みを感じる、喉が腫れて飲み込みにくいといった状態が続きます。これらは細菌や真菌による感染が原因で起こることが多く、通常よりも治りにくい傾向があります。
呼吸器感染症として、咳や痰が長引く、息苦しさが増すといった症状も注意が必要です。肺炎を発症すると、胸の痛みや呼吸困難を伴うこともあります。また、尿路感染症による排尿時の痛みや頻尿、皮膚感染症による発赤や腫れなど、身体のあらゆる部位で感染症が起こりやすくなります。

リンパ節の腫れと臓器の症状

急性骨髄性白血病ではリンパ節腫脹の頻度はそれほど高くありません。しかし、一部の患者さんでは白血病細胞がリンパ節に浸潤し、首やわきの下、足の付け根などが腫れることがあります。触ると痛みを伴わないしこりとして感じられることが多く、徐々に大きくなっていく傾向があります。複数のリンパ節が同時に腫れることもあります。
肝臓や脾臓が腫大することもあり、その場合はお腹の張りや不快感、左上腹部の痛みなどを感じることがあります。食欲不振や吐き気、早期満腹感(少し食べただけで満腹になる)といった症状も見られます。体重減少が進行することもあり、特に意識的なダイエットをしていないのに体重が減っていく場合は注意が必要です。
骨や関節の痛みを訴える患者さんもいます。これは白血病細胞が骨髄内で増殖することで骨髄腔の圧力が高まったり、骨膜が刺激されたりすることが原因です。特に胸骨(胸の中央の骨)を押すと痛みを感じることがあり、診断の際の重要な所見となります。

まとめ

急性骨髄性白血病は、病型や年齢、遺伝子異常などにより予後は異なりますが、近年は分子標的薬や移植治療の進歩により、寛解や長期生存が期待できるようになってきています。気になる症状がある場合は、速やかに医療機関を受診し、血液検査を含めた詳しい評価を受けることが大切です。診断後は、専門医と十分に相談しながら、一人ひとりの状態に合った治療を選択していくことが重要です。医療の進歩により新しい治療法も登場しており、希望を持って治療に臨むことができます。まずは信頼できる血液内科を受診し、専門的な評価と治療を受けることをおすすめします。

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