ノロウイルス二次感染を防ぐ! 『嘔吐』時の正しい消毒と対応法【医師監修】

二次感染の予防は、家族や周囲の方を守るだけでなく、社会全体での感染拡大を抑えることにもつながります。家族や同僚が突然嘔吐した場合は、感染者をできるだけ隔離し、使い捨ての手袋とマスクを着用して嘔吐物を適切に処理することが重要です。日常生活では、帰宅時や食事前、トイレの後など手洗いのタイミングを習慣化し、石鹸と流水で30秒以上丁寧に洗いましょう。共用部分の定期的な清掃も予防に役立ちます。

監修医師:
中路 幸之助(医療法人愛晋会中江病院内視鏡治療センター)
二次感染を予防する具体的な方法
二次感染の予防は、家族や周囲の方を守るだけでなく、社会全体での感染拡大を抑えることにもつながります。日常生活で実践できる具体的な対策を身につけましょう。
感染者が出た場合の初期対応
家族や同僚が突然嘔吐した場合、すぐに適切な対応をとることが感染拡大を防ぐ鍵となります。まず、感染者をできるだけ隔離し、個室で休ませることが理想的です。トイレも可能であれば専用のものを使用してもらい、難しい場合は使用後の消毒を徹底します。
嘔吐物の処理をする方は、使い捨ての手袋とマスクを必ず着用してください。可能であれば使い捨てのエプロンやガウンも着用すると、より安全です。処理の際は窓を開けて換気を行い、ウイルスが室内に滞留しないようにします。適切な防護具の着用は、処理者自身の感染リスクを大幅に減らします。
感染者の食事は使い捨ての食器を使うか、専用の食器を決めて他の家族のものと分けて洗浄します。洗濯物も別にして、次亜塩素酸ナトリウムなどで消毒してから洗濯機で洗うのが理想です。このような隔離措置は、感染者にとっては寂しく感じられるかもしれませんが、症状が落ち着くまでの数日間の辛抱です。
日常生活での予防習慣の確立
ノロウイルスの流行期である冬季は、日頃から予防を意識した生活習慣を確立することが大切です。効果的な予防法は、こまめな手洗いです。帰宅時、食事前、トイレの後、調理前など、手洗いのタイミングを習慣化しましょう。
手洗いの方法にもポイントがあります。流水で手を濡らしてから石鹸をつけ、手のひら、手の甲、指の間、爪の先、親指の付け根、手首まで丁寧に洗います。30秒以上、理想的には1分程度かけて洗い、流水でしっかりすすぎます。アルコール消毒液はノロウイルスには効果が限定的なので、手洗いが基本です。石鹸と流水による手洗いが、もっとも効果的な予防策となります。
共用部分の定期的な清掃も予防に役立ちます。ドアノブ、手すり、スイッチ、リモコンなど、多くの方が触れる場所は、1日1回程度消毒液で拭くとよいでしょう。食品の取り扱いでは、十分な加熱と交差汚染の防止を心がけ、調理器具の衛生管理を徹底します。
まとめ
ノロウイルス感染症は、突然の嘔吐と下痢を主症状とする感染性胃腸炎で、24時間から48時間の潜伏期間を経て発症します。二枚貝を介した食品感染と、人から人への二次感染という二つの経路で広がりやすく、特に冬季に流行します。初期症状を早期に認識し、適切な水分補給と安静を保つことが回復への第一歩です。
ノロウイルスの予防には、手洗いの徹底、食品の十分な加熱、調理器具の衛生管理が基本となります。生の二枚貝を食べる際はリスクを理解し、体調や免疫状態を考慮した判断が必要です。感染力が強いウイルスですが、正しい知識と予防対策で、ご自身と大切な方々を守ることができます。