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『肺がん』の初期症状チェック! 風邪と間違いやすい前兆と危険なサイン

 公開日:2026/02/07
見逃しやすい肺がんの前兆とリスク因子

肺がんの前兆は、他の病気と似ているために見過ごされることがあります。リスク因子を理解し、自身の状況を客観的に評価することが早期発見につながります。風邪や気管支炎といった他の呼吸器疾患と症状が重なるため、判別が難しいケースも少なくありません。また、喫煙や受動喫煙、職業的な曝露といった生活習慣や環境要因が、発症リスクにどのように関わっているのかを知っておくことが重要です。

松本 学

監修医師
松本 学(きだ呼吸器・リハビリクリニック)

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兵庫医科大学医学部卒業 。専門は呼吸器外科・内科・呼吸器リハビリテーション科。現在は「きだ呼吸器・リハビリクリニック」院長。日本外科学会専門医。日本医師会認定産業医。

見逃しやすい肺がんの前兆とリスク因子

肺がんの前兆は、他の病気と似ているために見過ごされることがあります。リスク因子を理解し、自身の状況を客観的に評価することが早期発見につながります。

他疾患と紛らわしい症状

肺がんの前兆は、風邪や気管支炎、喘息、慢性閉塞性肺疾患(COPD)といった他の呼吸器疾患と症状が重なるため、判別が難しいことがあります。咳や痰、息切れといった症状は、これらの疾患でも一般的に見られるため、「よくある風邪」として済ませてしまうケースが少なくありません。
しかし、通常の風邪であれば1週間から10日程度で症状が軽快するのに対し、肺がんによる症状は持続し、徐々に悪化していく傾向があります。また、抗生物質や咳止めを使用しても症状が改善しない場合は、肺がんを含むより深刻な疾患の可能性を考慮する必要があります。
胸部レントゲン検査で異常陰影が見つかった際に、「肺炎の跡」「古い炎症の痕跡」と説明されることもありますが、経過観察で変化がないか確認することが大切です。特に喫煙歴のある方や、家族に肺がんの患者さんがいる方は、より慎重な追跡が求められます。症状が2週間以上続く場合は、再度受診して詳しい検査を依頼することが推奨されます。

リスクを高める生活習慣と環境要因

肺がんの発症リスクを高める要因として、喫煙が挙げられます。喫煙者は非喫煙者と比較して、肺がんの発症リスクが数倍から数十倍高いとされています。また、喫煙年数や1日の喫煙本数が多いほど、リスクは累積的に増加します。禁煙することでリスクは徐々に低下しますが、完全にゼロになるわけではないため、禁煙後も定期的な検診が推奨されます。
受動喫煙も無視できないリスク因子です。家庭や職場で長期間にわたり副流煙にさらされてきた方は、自身が喫煙していなくても肺がんのリスクが高まることが知られています。近年は受動喫煙対策が進んでいますが、過去の曝露歴がある場合は注意が必要です。
職業的な曝露も重要な要因です。アスベスト、ラドン、ヒ素、クロム、ニッケルといった物質に長期間接触する職業に従事している方は、肺がんのリスクが上昇します。建設業、造船業、鉱山業などに携わっている方は、職歴を医師に伝え、適切なスクリーニングを受けることが望ましいでしょう。

まとめ

肺がんは、早期発見と適切な治療により、予後が改善する可能性のある疾患です。症状や前兆を見逃さず、気になる変化があれば速やかに医療機関を受診することが重要です。また、喫煙をはじめとするリスク因子を避け、定期的な健康診断を受けることで、早期発見の機会を増やすことができます。治療法は日々進歩しており、患者さん一人ひとりの状態に合わせた個別化医療が実現しつつあります。専門の医療機関と連携しながら適切な治療を選択し、生活の質を保ちながら病気と向き合うことが大切です。

この記事の監修医師