健康のつもりが塩分過多に?女性は「1日6.5g未満」を守りたい、発酵食品の正しい選び方

発酵食品には、ヨーグルトや納豆、味噌、キムチ、ぬか漬けなど、世界各地で親しまれているさまざまな種類があります。それぞれに独自の風味や栄養成分があり、用途や好みに応じて選ぶことができます。本セクションでは、代表的な発酵食品の特徴と、朝食・昼食・夕食での具体的な取り入れ方、さらに効果を高める食べ合わせのコツや注意点について解説します。毎日の食卓に無理なく取り入れる方法をご紹介します。

監修管理栄養士:
中西 真悠(管理栄養士)
2020年3月 女子栄養大学 栄養学部 実践栄養学科 卒業
2020年4月 株式会社野口医学研究所 入社
同年よりフリーの管理栄養士として活動開始、現在に至る
・法人向け健康経営支援サービスの立ち上げと推進(新規および既存顧客への営業活動を主導)
・食と健康に関する指導プログラムの実施(延べ2000人以上を対象にセミナーや測定会を通じて個別指導を実施)
・SNSでの情報発信によるブランディング
∟ Instagramにて食と健康に関する情報を発信し、フォロワー5万人超を達成
∟ 企業のSNS商品撮影代行やレシピ開発を400件以上実施
・サプリメントや雑貨のお客様相談室にてコールセンター業務を担当
・保険調査業務の実務を担当
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発酵食品を毎日摂取する際の注意点
発酵食品は健康に良い効果が期待できる一方で、摂取量や選び方には注意が必要です。塩分が多く含まれる発酵食品もあるため、過剰摂取は避けるべきでしょう。また、発酵食品にはさまざまな種類があり、それぞれ含まれる菌や栄養成分が異なるため、バランス良く取り入れることが大切です。
塩分過多に注意した選び方
発酵食品の中には、味噌や漬物、醤油など塩分が多く含まれるものがあります。塩分の過剰摂取は高血圧やむくみの原因となるだけでなく、生活習慣病のリスクを高める一因となるため、1日の摂取量に気を配ることが重要です。味噌汁を飲む際には、具材を多くして汁を少なめにする、減塩タイプの味噌を選ぶなどの工夫をすると良いでしょう。漬物も少量を添える程度にし、塩分の多い食品を複数同時に摂取しないよう注意が必要です。
また、キムチや塩麹を使った料理を食べる際には、他の料理の塩分量を調整することで、全体の塩分摂取量をコントロールできます。発酵食品を取り入れる際には、栄養成分表示を確認し、塩分量を把握することが望ましいでしょう。適切な量を守り、バランスの取れた食事を心がけることで、発酵食品の健康効果を活かすことができます。
厚生労働省が推奨する1日の食塩摂取量は、成人男性で7.5g未満、成人女性で6.5g未満とされています。この基準を参考にしながら、日々の食事での塩分摂取量を管理することが大切です。高血圧や腎臓疾患など、塩分制限が必要な方は、医師や管理栄養士の指導のもとで食事内容を調整することが望ましいといえます。
食物アレルギーと相性の確認
発酵食品には、大豆や乳製品、小麦などを原料としたものが多く、食物アレルギーを持つ方は注意が必要です。納豆や味噌は大豆由来、ヨーグルトやチーズは乳製品由来であり、これらの食品にアレルギーがある場合は摂取を控えるべきでしょう。また、体質によっては、発酵の過程で生成される「ヒスタミン」などの物質によって、アレルギーのような症状(じんましんや頭痛など)が出るケースもあります。初めて取り入れる食品や、体調が優れない時は、まず少量から試して自分の身体との相性を確認することが推奨されます。
アレルギー症状が出た場合には、速やかに摂取を中止し、必要に応じて専門の医師に相談することが大切です。発酵食品を選ぶ際には、原材料表示を確認し、自分の体質に合ったものを選ぶよう心がけましょう。適切な選択と摂取方法を守ることで、安全に発酵食品を楽しむことができます。
代表的な発酵食品の種類と特徴
発酵食品には、世界各地で親しまれているさまざまな種類があります。それぞれの発酵食品には独自の風味や栄養成分があり、用途や好みに応じて選ぶことができます。代表的な発酵食品には、ヨーグルト、納豆、味噌、醤油、キムチ、チーズ、酢などがあり、日本の食文化においても古くから重要な役割を果たしてきました。
乳製品由来の発酵食品
乳製品を発酵させた食品には、ヨーグルトやチーズ、発酵バターなどがあります。ヨーグルトは牛乳に乳酸菌を加えて発酵させたもので、腸内環境を整える働きがあるとされています。ビフィズス菌やラクトバチルス属の乳酸菌が含まれており、便通の改善や免疫機能の維持をサポートする可能性があります。ヨーグルトは朝食やデザートとして手軽に取り入れられるため、毎日の食生活に取り入れやすい発酵食品です。
チーズは、牛乳や羊乳を乳酸菌や酵素で発酵・熟成させたもので、種類によって風味や栄養成分が異なります。カルシウムやタンパク質が豊富に含まれており、骨の健康や筋肉の維持に役立つといわれています。発酵バターは、クリームを発酵させてから作るバターで、独特の風味と酸味があり、パンやお菓子作りに用いられます。
大豆由来の発酵食品
大豆を原料とした発酵食品には、植物性タンパク質や食物繊維が豊富で、健康的な食生活を支える重要な食材です。例えば納豆、味噌、醤油などがあります。納豆は大豆を納豆菌で発酵させたもので、ビタミンKやナットウキナーゼと呼ばれる酵素が豊富に含まれています。ナットウキナーゼには血栓の主成分に働きかける作用があるとされ、スムーズなめぐりをサポートする効果が期待されています。納豆は独特の粘りと風味があり、ご飯に添えたり、和え物に使ったりと、さまざまな食べ方ができます。
味噌は大豆に麹菌と塩を加えて発酵・熟成させた調味料で、味噌汁や炒め物、煮物など、日本料理に欠かせない食材です。発酵過程で大豆のタンパク質がアミノ酸に分解されるため、旨味成分が豊富で栄養価も高くなります。醤油も大豆と小麦を麹菌で発酵させた調味料で、塩味と旨味を料理に加える役割を果たします。
野菜・漬物系の発酵食品の役割
野菜を発酵させた食品は、野菜の栄養素を保ちながら、発酵によって乳酸菌などの有用菌を増やし、保存性を高める効果があります。野菜由来の発酵食品は、食物繊維やビタミンが豊富で、腸内環境を整えるとともに、食事の彩りや風味を豊かにする役割も果たします。
キムチとぬか漬けの特徴
キムチは韓国の伝統的な発酵食品で、白菜や大根などの野菜を唐辛子、ニンニク、塩などで漬け込んで発酵させたものです。キムチには乳酸菌が豊富に含まれており、腸内環境を整える働きがあるとされています。また、唐辛子に含まれるカプサイシンにはエネルギー代謝を助ける作用があり、効率的な脂肪消費をサポートする効果が期待されています。キムチは辛味と酸味が特徴で、そのまま食べるほか、炒め物や鍋料理にも活用できます。
ぬか漬けは、米ぬかに塩や水を加えて作るぬか床で野菜を漬け込んだ発酵食品です。ぬか床には乳酸菌や酵母が豊富に含まれており、野菜を漬けることでこれらの菌が野菜に移り、発酵が進みます。ぬか漬けには野菜本来の栄養に加え、米ぬか由来のビタミンB1などが豊富に含まれ、消化吸収を助ける働きがあるといわれています。日本では古くから親しまれてきた発酵食品で、きゅうりやナス、大根などさまざまな野菜を漬けることができます。
ザワークラウトとピクルスの活用
ザワークラウトはドイツやヨーロッパで広く食べられている発酵食品で、キャベツを塩で漬けて乳酸発酵させたものです。ザワークラウトには乳酸菌が豊富に含まれており、腸内環境を整える効果があるとされています。ビタミンCや食物繊維も多く含まれており、栄養価が高いことから、健康志向の方に注目されています。ザワークラウトは酸味が強く、肉料理の付け合わせやサラダに加えることで、料理の味わいを引き立てます。
ピクルスは、きゅうりやにんじん、玉ねぎなどの野菜を酢や塩水に漬けて発酵させた食品です。酢に漬けるタイプ(非発酵)と、塩水で発酵させるタイプ(発酵)の2種類があります。塩水で発酵させた場合は乳酸発酵が進み、発酵食品としての効果が期待できます。ピクルスは酸味が爽やかで、サンドイッチやハンバーガーの具材としても広く用いられます。
野菜由来の発酵食品は、食事のアクセントとして取り入れやすく、毎日の食卓に彩りを添える役割を果たします。これらの発酵食品を上手に活用することで、野菜不足を補い、食事の満足度を高めることができるでしょう。
飲料・調味料系の発酵食品
発酵食品には、飲料や調味料として利用されるものもあります。代表的なものには、甘酒、酢、醤油、味噌、塩麹、コンブチャなどがあり、料理の味を引き立てるだけでなく、健康効果も期待できるため、日常的に活用することが推奨されます。
甘酒と酢の健康効果
甘酒は米麹や酒粕を水で溶き砂糖を加えたものと、米麹を糖化(発酵)させたものがあり、ブドウ糖やビタミンB群、アミノ酸などが豊富に含まれています。米麹から作られる甘酒にはアルコールが含まれておらず、「飲む点滴」とも呼ばれるほど栄養価が高い発酵食品です。甘酒は消化吸収が良く、疲労回復やエネルギー補給に適しており、朝食や間食として取り入れることで、1日の活力をサポートします。
酢は穀物や果物を発酵させて作る調味料で、酢酸が主成分です。酢酸には血糖値の上昇を緩やかにする働きや、内臓脂肪の減少をサポートする作用があるとされています。また、酢には抗菌作用があり、食材の保存性を高める効果もあります。酢を使った料理には、酢の物やマリネ、ドレッシングなどがあり、さっぱりとした味わいが特徴です。
甘酒と酢は、それぞれ異なる健康効果を持ち、日常的に取り入れることで体調管理をサポートします。ただし、甘酒は糖質が多く含まれているため、糖尿病の方や血糖値が気になる方は摂取量に注意が必要です。また、酢は酸性が強いため、空腹時に大量に摂取すると胃腸を刺激する場合があります。食事と一緒に摂取するなど、適切な方法で取り入れることが望ましいでしょう。
塩麹とコンブチャの利用法
塩麹は米麹に塩と水を加えて発酵させた調味料で、肉や魚を柔らかくし、旨味を引き出す働きがあります。塩麹に含まれる酵素がタンパク質を分解するため、食材が柔らかくなり、消化吸収も良くなるといわれています。塩麹は下味をつける際に使うほか、炒め物や煮物の調味料としても活用できます。塩分が含まれているため、使用量を調整しながら料理に取り入れることが大切です。
コンブチャは紅茶や緑茶を発酵させた飲料で、酢酸菌や酵母が含まれています。コンブチャには抗酸化作用や整腸作用による体内環境のケアが期待され、健康志向の方に人気があります。炭酸のような爽やかな風味が特徴で、そのまま飲むほか、スムージーに加えても楽しめます。
まとめ
発酵食品は、腸内環境を整え免疫機能を正常に保ち、健やかなリズムを整える働きがあり、毎日の食生活に欠かせない食材です。ヨーグルトや納豆、味噌、キムチなど、さまざまな種類の発酵食品を日常的に取り入れることで、健康的な身体づくりをサポートできます。ダイエット中にも発酵食品を上手に活用することで、無理なく体重管理ができるでしょう。発酵食品を選ぶ際には、塩分や糖分の量に注意し、自分の体質や目的に合ったものを選ぶことが大切です。日々の食事に発酵食品を取り入れ、身体の内側から健やかさを保ちましょう。