牛乳の最大12倍?チーズに含まれる栄養素と健康効果を高める驚くべき食べ方を医師が解説

チーズは牛乳を原料とした発酵食品であり、製造過程で栄養素が濃縮されることで、少量でも効率的に栄養を摂取できる食品です。タンパク質やカルシウムといった主要栄養素のほか、発酵によって生成される成分も含まれており、栄養的価値の高い食材といえます。ここでは、チーズに含まれる栄養素について、タンパク質やミネラルの種類と働きを中心に解説します。

監修管理栄養士:
中西 真悠(管理栄養士)
2020年3月 女子栄養大学 栄養学部 実践栄養学科 卒業
2020年4月 株式会社野口医学研究所 入社
同年よりフリーの管理栄養士として活動開始、現在に至る
・法人向け健康経営支援サービスの立ち上げと推進(新規および既存顧客への営業活動を主導)
・食と健康に関する指導プログラムの実施(延べ2000人以上を対象にセミナーや測定会を通じて個別指導を実施)
・SNSでの情報発信によるブランディング
∟ Instagramにて食と健康に関する情報を発信し、フォロワー5万人超を達成
∟ 企業のSNS商品撮影代行やレシピ開発を400件以上実施
・サプリメントや雑貨のお客様相談室にてコールセンター業務を担当
・保険調査業務の実務を担当
チーズに含まれる主要な栄養素
チーズは牛乳を原料とした発酵食品であり、製造過程で栄養素が濃縮されることで、少量でも効率的に栄養を摂取できる食品です。タンパク質やカルシウムといった主要栄養素のほか、発酵によって生成される成分も含まれており、栄養的価値の高い食材といえます。
タンパク質とアミノ酸の構成
チーズは良質なタンパク質を豊富に含む食品として知られています。100gあたりのタンパク質含有量は、チーズの種類によって異なりますが、パルメザンチーズで約44g、チェダーチーズで約25g、モッツァレラチーズで約18g程度とされています。
これらのタンパク質は、体内で合成できない必須アミノ酸をバランスよく含んでおり、筋肉や皮膚、髪の毛などの組織を構成する材料として重要な役割を果たします。発酵過程を経ることで、タンパク質の一部はペプチドやアミノ酸に分解されており、消化吸収されやすい状態になっています。特に熟成期間の長いチーズほど、この分解が進んでいるため、胃腸への負担が少ないという特徴があります。成長期の子どもや、筋力維持が必要な高齢の方にとって、チーズは手軽にタンパク質を補給できる食品といえるでしょう。
カルシウムとその他のミネラル
チーズの栄養素として注目されるのがカルシウムです。100gあたりのカルシウム含有量は、パルメザンチーズ(粉)で約1300mg、プロセスチーズで約630mg、カマンベールチーズで約460mg程度となっており、牛乳の約4〜12倍の濃度でカルシウムが含まれています。
ただし、チーズは塩分や脂質も凝縮されているため、一度に100gを摂取するのではなく、毎日の食事に少しずつ(プロセスチーズ1〜2個分など)取り入れるのが健康的です。
成人の1日あたりのカルシウム推奨量は男性で700mg〜800mg、女性で650mg程度とされていますので、チーズを適量摂取することで効率的にカルシウムを補うことができます。チーズに含まれるカルシウムは、牛乳由来であることに加え、生成される乳酸やタンパク質の分解過程でできるカゼインホスホペプチド(CPP)の働きにより、植物性食品に比べて体内での吸収率が非常に高いのが特徴です。カルシウム以外にも、チーズにはリン、亜鉛、セレンなどのミネラルが含まれています。リンはカルシウムとともに骨を形成しますが、過剰摂取はカルシウムの吸収を阻害するため注意が必要です。亜鉛は味覚の維持や免疫機能に、セレンは抗酸化作用に寄与します。これらのミネラルがバランスよく含まれていることも、チーズの栄養的な価値を高めている要因です。
まとめ
チーズは豊富な栄養素を含み、骨や歯の健康維持、腸内環境の改善、免疫機能のサポートなど、さまざまな健康効果が期待できる食品です。一方で、脂質や塩分が多く含まれるため、食べ過ぎると肥満や高血圧などのリスクが高まる可能性があります。適量を守り、食物繊維やビタミンCを含む食材と組み合わせることで、栄養バランスの取れた食生活を実現できます。また、適切な保存方法を実践することで、チーズの美味しさを長く楽しむことができるでしょう。日々の食事にチーズを上手に取り入れ、健康的な生活をサポートしていきましょう。
参考文献