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いちご100gに詰まった栄養の力!ビタミンCやポリフェノールの働きとは【管理栄養士解説】

 公開日:2026/01/10
いちごに含まれる主要な栄養素と期待される健康効果

いちごには、ビタミンCをはじめとする多彩な栄養素が含まれています。抗酸化作用を持つポリフェノールや、腸内環境を整える食物繊維など、身体の調子をサポートする成分が豊富です。ここでは、いちごに含まれる栄養素の特徴と、それらが健康維持や美容面でどのような役割を果たすのかを詳しく解説します。日々の食生活にいちごを取り入れる際の参考にしてください。

中西 真悠

監修管理栄養士
中西 真悠(管理栄養士)

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■経歴
2020年3月 女子栄養大学 栄養学部 実践栄養学科 卒業
2020年4月 株式会社野口医学研究所 入社
同年よりフリーの管理栄養士として活動開始、現在に至る

・法人向け健康経営支援サービスの立ち上げと推進(新規および既存顧客への営業活動を主導)
・食と健康に関する指導プログラムの実施(延べ2000人以上を対象にセミナーや測定会を通じて個別指導を実施)
・SNSでの情報発信によるブランディング
 ∟ Instagramにて食と健康に関する情報を発信し、フォロワー5万人超を達成
 ∟ 企業のSNS商品撮影代行やレシピ開発を400件以上実施
・サプリメントや雑貨のお客様相談室にてコールセンター業務を担当
・保険調査業務の実務を担当

いちごに含まれる主要な栄養素

いちごは、ビタミンCをはじめとする多様な栄養素を含む果物です。水分が約90%を占めるため低カロリーでありながら、身体の調子を整える微量栄養素がバランス良く含まれている点が特徴といえます。

ビタミンCの豊富な含有量

いちごの栄養素として特に注目されるのがビタミンCです。100gあたり約62mgのビタミンCが含まれており、これは柑橘類に匹敵する含有量といわれています。ビタミンCは水溶性ビタミンの一種で、身体の中で合成することができないため、食事から摂取する必要があります。成人の1日あたりの推奨摂取量は約100mgとされており、中くらいのサイズのいちごを7〜8粒食べることで、推奨量の大部分を補うことができます。
ビタミンCは熱に弱く、調理過程で失われやすい性質を持ちますが、いちごは生のまま食べることが一般的であるため、効率的に摂取できる利点があります。また、ビタミンCは抗酸化作用を持ち、体内の活性酸素を除去する働きがあるとされています。このため、細胞の酸化ストレスを軽減し、健康維持に寄与すると考えられているのです。
さらに、ビタミンCはコラーゲンの生成にも関与しています。コラーゲンは皮膚や血管、骨などの組織を構成するタンパク質であり、その合成にはビタミンCが不可欠です。日常的にいちごを食べることで、これらの組織の健康維持をサポートできる可能性があります。ただし、個人の体調や生活習慣によって効果の現れ方には差があることに留意が必要です。

食物繊維とポリフェノールの働き

いちごには食物繊維も含まれており、100gあたり約1.4gが含まれています。食物繊維は腸内環境を整える働きがあり、便通の改善に役立つといわれています。不溶性食物繊維と水溶性食物繊維の両方が含まれていますが、特に不溶性食物繊維が多く含まれているため、腸の蠕動運動を促進し、排便をスムーズにする効果が期待されます。ただし、摂取量や体質によって効果には個人差があります。
また、いちごに含まれるポリフェノールの一種である「アントシアニン」は、赤い色素成分として知られています。アントシアニンには抗酸化作用があり、体内で発生する酸化ストレスを和らげる働きがあるとされています。これにより、細胞の若々しさの維持をサポートしたり、炎症を抑えたりする効果が期待されていますが、長期的な摂取による変化には時間がかかることが一般的です。
さらに、いちごには「エラグ酸」と呼ばれるポリフェノールも含まれています。エラグ酸は、メラニン色素の生成を抑制する作用があるとされ、美容面での関心も高まっています。これらのポリフェノールは、日々の食生活を通じて継続的に摂取することで、身体の健康維持に貢献すると考えられています。

いちごに含まれるその他の栄養成分

ビタミンCや食物繊維以外にも、いちごにはさまざまな栄養成分が含まれています。これらの成分は単独で働くだけでなく、互いに相乗効果を発揮することで、より効果的に健康をサポートする可能性があります。

ミネラルとビタミンB群

いちごには、カリウムやマグネシウム、鉄などのミネラルが含まれています。カリウムは体内の水分バランスを調整し、余分なナトリウムを排出する働きがあります。これにより、血圧を適正な範囲に保つことに寄与するとされていますが、既に高血圧の治療を受けている方は、主治医の指導のもとで食事管理を行うことが重要です。また、マグネシウムは骨の健康維持や神経の働きをサポートする役割を持っています。
ビタミンB群のうち、いちごには葉酸が比較的多く含まれています。葉酸は細胞の分裂や成長に必要な栄養素であり、特に妊娠を考えている方や妊娠初期の方にとって重要な成分です。厚生労働省は、妊娠を計画している女性に対して1日400μgの葉酸摂取を推奨しており、いちごはその補給源の一つとして活用できます。ただし、葉酸をいちごだけで補うのではなく、他の食品からもバランス良く摂取することが望ましいとされています。
これらのミネラルやビタミンB群は、単独で摂取するよりも、他の食品と組み合わせることでより効率的に吸収される場合があります。バランスの取れた食事の中にいちごを取り入れることで、これらの栄養素を効果的に活用できるでしょう。

糖質と有機酸のバランス

いちごの甘みは、果糖やブドウ糖などの糖質によるものです。100gあたりの利用可能炭水化物(単糖当量)は約7〜8g程度で、果物の中では比較的低い部類に入ります。このため、カロリーを気にする方でも取り入れやすい果物といえます。ただし、糖尿病の方や血糖管理が必要な方は、摂取量について医師や管理栄養士に相談することをおすすめします。
また、いちごには有機酸であるクエン酸やリンゴ酸が含まれており、これが独特の酸味を生み出しています。有機酸は疲労回復に役立つとされており、鉄の吸収をサポートする働きや、エネルギー代謝を促進する働きがあると考えられています。甘みと酸味のバランスが良いいちごは、食後のデザートとしてだけでなく、軽食や間食としても適しています。
糖質と有機酸のバランスが良いことで、いちごは血糖値の急激な上昇を招きにくい食品といえます。ただし、食べ過ぎると糖質の摂取量が増えるため、適量を守ることが大切です。個人の活動量や体調に応じて調整することが推奨されます。

いちごがもたらす健康効果

いちごに含まれる栄養素は、日常的に摂取することでさまざまな健康効果をもたらす可能性があります。ここでは、科学的な研究や臨床報告に基づき、いちごが身体に与える影響について解説します。

免疫機能のサポート

ビタミンCは免疫機能の維持に重要な役割を果たします。白血球などの免疫細胞の働きをサポートし、病原体に対する抵抗力を維持する役割があると考えられています。特に、風邪やインフルエンザなどの感染症が流行する季節には、ビタミンCを十分に摂取することが推奨されています。いちごを日常的に食べることで、ビタミンCを効率的に補給でき、免疫力の維持に貢献できると考えられています。ただし、ビタミンCを摂取するだけで感染症を完全に予防できるわけではなく、バランスの取れた食事や十分な睡眠、適度な運動など、総合的な健康管理が必要です。
また、いちごに含まれるアントシアニンなどのポリフェノールには抗酸化作用があり、免疫機能のサポートに寄与する可能性があります。抗酸化作用により、体内の炎症反応を抑え、免疫システムが正常に機能する環境を整える効果が期待されています。しかし、これらの効果は個人の体質や生活環境によって異なることがあります。

心血管系の健康維持

いちごに含まれるアントシアニン(ポリフェノールの一種)やカリウムは、心血管系の健康維持に役立つとされています。アントシアニンなどのポリフェノールには抗酸化作用があり、血管の酸化ストレスを軽減することで血管の柔軟性を保つのに役立つと考えられています。動脈硬化は、血管の内壁にコレステロールなどが蓄積し、血流が悪化する状態を指します。この状態が進行すると、心筋梗塞や脳卒中などの重篤な疾患のリスクが高まることが知られています。
研究によると、ポリフェノールを豊富に含む食品を継続的に摂取することで、血管の機能が改善されるとの報告があります。いちごもその一つとして、日常的に取り入れることで心血管系の健康をサポートできる可能性がありますが、既に心血管疾患の治療を受けている方は、医師の指導に従って食事管理を行うことが重要です。
また、カリウムは血圧の調整に関与しています。ナトリウムの過剰摂取は高血圧の原因となりますが、カリウムは余分なナトリウムを体外に排出する働きがあります。これにより、血圧を適正な範囲に保つ効果が期待されています。ただし、腎機能に問題がある方はカリウムの摂取制限が必要な場合があるため、医師に相談することをおすすめします。

いちごが持つ美容と抗酸化作用

いちごは健康面だけでなく、美容面でも注目される果物です。抗酸化成分やビタミン類が、肌の健康や老化予防に寄与する可能性があります。

肌の健康とコラーゲン生成

ビタミンCはコラーゲンの合成に不可欠な栄養素です。コラーゲンは皮膚の弾力を保つタンパク質であり、加齢とともに減少する傾向があります。ビタミンCを十分に摂取することで、正常なコラーゲン合成をサポートし、肌のハリや弾力を維持する効果が期待されます。ただし、効果の現れ方には個人差があり、年齢や生活習慣、紫外線への曝露度などによって異なります。
また、ビタミンCにはメラニン色素の生成を抑制し、日焼けによるシミ・そばかすを防ぐ働きがあると考えられています。いちごに含まれるエラグ酸も、メラニンの生成を抑える働きがあるため、美肌を目指す方にとって有用な成分といえます。しかし、これらの成分だけでシミが消えるわけではなく、紫外線対策などの総合的なケアが必要です。
ただし、これらの効果を得るためには、継続的にいちごを食べることが重要です。短期間での劇的な変化を期待するのではなく、日々の食生活の一部として取り入れることで、徐々に効果が現れると考えられています。

抗酸化作用による老化予防

いちごに含まれる抗酸化成分は、体内で発生する活性酸素を除去する働きがあります。活性酸素は細胞に酸化ストレスを与え、老化や生活習慣病の要因の一つになるとされています。抗酸化成分を豊富に含む食品を摂取することで、これらのリスクを低減できる可能性がありますが、完全に防ぐことはできません。
特に、アントシアニンやエラグ酸などのポリフェノールは、強力な抗酸化作用を持つことが知られています。これらの成分は、紫外線やストレスなどによって生じる酸化ストレスから身体を守る役割を果たします。ただし、抗酸化成分の効果は摂取量や体質、他の生活習慣要因によって左右されます。
また、抗酸化作用は脳の健康維持にも関与するとの研究があります。加齢に伴う認知機能の低下を緩やかにする可能性が研究されており、高齢期の健康維持にも寄与すると考えられています。いちごを日常的に摂取することで、これらの効果を長期的に享受できる可能性がありますが、他の健康管理と併せて取り組むことが重要です。

まとめ

いちごは、毎日の食生活に取り入れることで、健康維持や美容面でのサポートが期待できる果物です。栄養素の特徴を理解し、適量を守りながら食べることで、その恩恵を最大限に享受できる可能性があります。食べ過ぎによる影響や食べ合わせの注意点にも配慮しながら、季節の味覚として楽しむことをおすすめします。また、適切な保存方法を実践することで、鮮度を保ちながら無駄なく消費できます。気になる症状がある場合や、持病をお持ちの方は、医療機関や管理栄養士に相談しながら、安心して日常の食事にいちごを取り入れてください。

この記事の監修管理栄養士

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