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花粉症の市販薬はどう選ぶ? 眠くなりにくい薬を見極める3つのポイントを医師が解説

 公開日:2026/03/23
市販薬による花粉症治療の基礎知識

市販薬は医療機関を受診する時間がない方や、軽度の症状をセルフケアで管理したい方にとって有用な選択肢です。抗ヒスタミン薬を中心としたOTC医薬品の分類と特徴、第一世代と第二世代の違いについて解説します。適切な選択と使用方法の理解が、効果的な症状管理につながります。

水上 真美子

監修医師
水上 真美子(医師)

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【経歴】
平成10年 東邦大学医学部 卒業
平成10年 東邦大学医学部付属大森病院 第一耳鼻咽喉科 入局
平成13年 東邦大学医学部付属大森病院 第一耳鼻咽喉科 助手
平成16年 国際親善総合病院 耳鼻咽喉科 医長
平成18年 東邦大学医学部付属大森病院 耳鼻咽喉科 助教
平成23年 東邦大学医療センター大森病院 耳鼻咽喉科 医局長
平成23年 医学博士号取得
平成27年 耳鼻咽喉科専門研修指導医
平成28年 東邦大学医療センター大森病院 耳鼻咽喉科 客員講師
平成29年 田園調布耳鼻咽喉科医院(東京都大田区) 管理医師

【専門・資格・所属】
医学博士
日本耳鼻咽喉科学会 耳鼻咽喉科専門医・耳鼻咽喉科指導医
補聴器相談医
補聴器適合判定医
身体障害者福祉法第15条指定医

市販薬による花粉症治療の基礎知識

市販薬は医療機関を受診する時間がない方や、軽度の症状をセルフケアで管理したい方にとって有用な選択肢です。ただし、適切な選択と使用方法の理解が効果的な症状管理につながります。

OTC医薬品の分類と特徴

市販の花粉症薬はOTC医薬品(Over The Counter、店頭販売医薬品)と呼ばれ、薬剤師の説明を受けて購入できます。主な成分として抗ヒスタミン薬が含まれており、第一世代と第二世代に分類されます。第一世代の抗ヒスタミン薬は効果が強い反面、眠気や口の渇きなどの副作用が現れやすい特徴があります。
代表的な成分にはジフェンヒドラミンやクロルフェニラミンなどがあり、眠気が強く出るため、就寝前に使用されることもありますが、高齢者や持病のある方では副作用に注意が必要です。第二世代の抗ヒスタミン薬は、眠気が少なく日中の活動に支障をきたしにくい利点があります。セチリジン、フェキソフェナジン、ロラタジンなどが含まれます。近年では医療用医薬品と同じ成分を含むスイッチOTC医薬品も増えており、より高い効果が期待できる場合があります。点鼻薬タイプには血管収縮薬とステロイド薬があり、鼻づまりに対して即効性を求める場合は前者、持続的な効果を望む場合は後者が選択されることがあります。

症状に応じた市販薬の選び方

市販薬を選ぶ際は、主な症状と生活スタイルに合わせた選択が重要です。鼻水とくしゃみが主症状の場合は、抗ヒスタミン薬を含む内服薬が適しています。日中に車の運転や機械操作をする方は、眠気の少ない第二世代の抗ヒスタミン薬を選びましょう。鼻づまりが強い場合は、抗ヒスタミン薬に加えて血管収縮成分を含む薬や、点鼻ステロイド薬が効果的な場合があります。
ただし、血管収縮薬入りの点鼻薬は連用すると鼻粘膜が肥厚し、かえって症状が悪化する薬剤性鼻炎を引き起こす可能性があるため、使用期間は1週間程度に留めるべきでしょう。目のかゆみも同時にある場合は、抗ヒスタミン薬の内服に加えて点眼薬の併用を検討します。服用回数も選択のポイントで、1日1回で済むタイプは飲み忘れが少なく、安定した効果が得られる場合があります。妊娠中や授乳中の方、他の疾患で治療中の方は、使用前に必ず薬剤師や医師に相談することが重要です。

まとめ

花粉症は多くの方が経験する身近なアレルギー疾患ですが、適切な知識と対策により、症状を大幅に軽減することが期待できます。鼻水や目のかゆみといった症状は生活の質に直接影響するため、早めの対処が重要となります。市販薬でのセルフケアも有効ですが、症状が改善しない場合や日常生活に支障がある場合は、耳鼻咽喉科や眼科での専門的な治療を検討しましょう。日々の予防策と適切な治療を組み合わせることで、花粉の季節を少しでも快適に過ごせるよう心がけることが大切です。

(後編)ドラッグストアでの効果的な薬選びと相談方法

この記事の監修医師