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ヨーグルトで内臓脂肪は減る?特定の乳酸菌の効果と、筋肉維持でサルコペニア肥満を防ぐコツ

 公開日:2025/12/12
ヨーグルトと肥満予防の関連性

肥満はエネルギー摂取量が消費量を上回ることで体脂肪が過剰に蓄積した状態であり、糖尿病や心血管疾患などのリスク因子となります。ヨーグルトの定期的な摂取と肥満予防の関連を調べた研究では、頻繁に摂取する集団で体重増加が少ない傾向が報告されています。特に内臓脂肪の蓄積抑制や筋肉量の維持に効果が期待されています。本章では、サルコペニア肥満の予防や内臓脂肪への影響について詳しく見ていきます。

武井 香七

監修管理栄養士
武井 香七(管理栄養士)

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帝京平成大学健康メディカル学部健康栄養学科卒業 横浜未来ヘルスケアシステム、戸塚共立第一病院3年7ヶ月勤務 株式会社コノヒカラ、障がい者グループホーム半年勤務 その後フリーランスを経て株式会社Wellness leadを設立。栄養士事業と健康事業を行なっている。

保有免許・資格
管理栄養士資格

ヨーグルトと肥満予防の関連性

肥満は、エネルギー摂取量が消費量を上回ることで体脂肪が過剰に蓄積した状態です。肥満は糖尿病、脂質異常症、高血圧、心血管疾患などの生活習慣病のリスク因子となるため、予防が重要です。

ヨーグルトの定期的な摂取と肥満予防の関連を調べた大規模コホート研究では、ヨーグルトを頻繁に摂取する集団で体重増加が少ない傾向が報告されています。この効果は、プロバイオティクスによる腸内環境改善、カルシウムによる脂質代謝調節、タンパク質による食欲抑制など、複合的な要因によると考えられています。

ただし、これらの研究結果は、ヨーグルト摂取のみが肥満予防に直結するわけではなく、健康的な食生活全体の一部としての効果であることに留意が必要です。加糖ヨーグルトや高脂肪ヨーグルトの過剰摂取は、逆にカロリー過多となり、肥満を助長する可能性があります。

内臓脂肪の蓄積抑制効果

肥満の中でも、内臓脂肪の蓄積は特に健康リスクが高いとされています。内臓脂肪は代謝的に活性が高く、炎症性サイトカインや遊離脂肪酸を放出し、インスリン抵抗性や動脈硬化を促進します。

一部の乳酸菌株には、内臓脂肪の蓄積を抑制する効果が報告されています。ラクトバチルス・ガセリSBT2055株を含むヨーグルトの継続摂取により、腹部内臓脂肪面積の減少が確認された研究もあります。この効果は、脂質代謝の改善や炎症反応の抑制によると考えられています。ただ、短期間かつ限定的な研究であり、さらなる検証が必要です。

筋肉量の維持とサルコペニア肥満の予防

加齢に伴い筋肉量が減少し、相対的に体脂肪率が増加する「サルコペニア肥満」が問題となっています。筋肉量の減少は基礎代謝の低下をもたらし、さらなる体脂肪蓄積を招く悪循環を生みます。

ヨーグルトに含まれる良質なタンパク質は、筋肉の維持・増強に寄与します。特に、運動後のタンパク質摂取は筋肉合成を促進するため、レジスタンストレーニングなどの運動習慣と組み合わせることで、サルコペニア肥満の予防効果が期待できます。

まとめ

ヨーグルトは、適切に選択し摂取することで、腸内環境の改善、栄養補給、体重管理、血糖コントロールなど、多方面から健康をサポートする食品です。一方で、製品によってカロリー、糖質、脂質の含有量は大きく異なるため、自身の健康状態や目的に応じた選択が重要です。プレーンヨーグルトを基本とし、1日100〜200g程度を目安に、バランスの取れた食事の一部として取り入れることで、長期的な健康維持に貢献します。ダイエットや糖尿病管理など、特定の目的がある場合は、医師や管理栄養士と相談しながら、適切な摂取方法を検討することが推奨されます。

この記事の監修管理栄養士