「適応障害のチェックリスト」はご存知ですか?発症した方への接し方も解説!
適応障害は、日常生活のなかで何らかのストレスが原因となり、心身のバランスが崩れて社会生活に支障が生じて起こります。
適応障害になりやすい人の特徴はあるのでしょうか。また、どのような症状が出てどのように診断され治療していくのでしょうか。
この記事では適応障害について詳しく解説していきます。
※この記事はMedical DOCにて『「適応障害になりやすい人」の特徴はご存知ですか?サインとなる症状も解説!』と題して公開した記事を再編集して配信している記事となります。
監修医師:
伊藤 有毅(柏メンタルクリニック)
精神科(心療内科),精神神経科,心療内科。
保有免許・資格
医師免許、日本医師会認定産業医、日本医師会認定健康スポーツ医
目次 -INDEX-
適応障害のチェックリストや接する際の注意点
適応障害のチェックリストについて教えてください。
- まったくやる気が出ない、職場や学校に行きたくない
- はっきりとした原因はないが、不安な気持ち・憂鬱な気持ちになる
- 人と話をするのが面倒臭い
- 異常に疲れを感じる、ストレス耐性が下がった
- 勝手にいろいろな考えが浮かんでくる、不安感が消えない
- 言いたいことがうまく伝えられない、声が出なくなる
- こだわり始めると止めたくても止められない
- 暴飲暴食が増えた
- 多汗症状が見られる
- イライラや怒りの感情が抑えきれない
- その他、普段と何となく体調が違う
気になる項目や、あるときから急に始まった項目がある方は、信頼できる方に相談する・医療機関を受診するなど対策を取りましょう。
家族に適応障害が疑われる場合どこに相談すればよいでしょうか?
適応障害の人に接する際の注意点を教えてください。
- 必要以上に干渉しない
- 相談を受けたら否定せず理解してあげる
- 無理はさせない
適応障害の人に接する際は、上記のような対応を心がけましょう。適応障害の人が辛そうにしているとつい「大丈夫?」や「何かあったの?」と声をかけてしまいがちです。しかし、適応障害の人にとって、過度な心配や気遣いは本人のストレスになってしまうことがあります。適度な距離を保ち、本人から相談されるまでは見守りの姿勢で接することを心がけましょう。相談を受けたときは、否定せず理解してあげることを前提に話を聞いてあげてください。相手の話に耳を傾けて途中で割り込んだり「それは違うよ」などの否定的な発言をしたりするのは避けましょう。「そうだね」と共感を示してあげるのも、本人も悩みを打ち明けやすくなるテクニックです。適応障害の人にとってストレスの原因となる提案や依頼は控えましょう。例えば休職中に「いつから復帰できる?」と尋ねたり、本人のやる気を出そうと立て続けにタスクをお願いしたりするのは大きな負担になります。ゆっくり本人の意欲回復を待つ姿勢を取るようにしましょう。
編集部まとめ
今回は、適応障害になりやすい人の特徴・症状・診断・治療方法を解説しました。
適応障害はストレスの許容量に限界を迎えることが原因となります。つまり、ストレスに強い人・弱い人どちらも発症する可能性があります。
頑張っているときこそ、自分の身体やこころをケアしてあげることを心がけてください。
適応障害は誰にでも起こりえる精神疾患です。社会全体で疾患に対する理解を深める活動を行う・療養しやすい環境を作り上げることが今後の課題となってくるでしょう。
症状が出現した際には、医師やカウンセラーへの相談・仕事の調整や休養を進めることが必要です。今後の社会ないし個人それぞれでの理解や取り組みが重要となります。
参考文献