「適応障害」の治療方法や再発率はご存知ですか?【医師監修】
適応障害は、日常生活のなかで何らかのストレスが原因となり、心身のバランスが崩れて社会生活に支障が生じて起こります。
適応障害になりやすい人の特徴はあるのでしょうか。また、どのような症状が出てどのように診断され治療していくのでしょうか。
この記事では適応障害について詳しく解説していきます。
※この記事はMedical DOCにて『「適応障害になりやすい人」の特徴はご存知ですか?サインとなる症状も解説!』と題して公開した記事を再編集して配信している記事となります。
監修医師:
伊藤 有毅(柏メンタルクリニック)
精神科(心療内科),精神神経科,心療内科。
保有免許・資格
医師免許、日本医師会認定産業医、日本医師会認定健康スポーツ医
適応障害の診断方法・治療方法
適応障害の診断はどのように行いますか?
適応障害の治療方法について教えてください。
- ストレスを自認・開示(家族や上司など周囲に伝える)
- 負荷の経減(問題の先送り、仕事の軽減など)
- 体調管理(バランスのよい食事、腹八分目、休養・睡眠、健康チェック)
- 気分転換(元来自分が楽しめることをする、愚痴をいう)
適応障害において薬物療法はあくまでも補助的役割です。不眠症状がある場合は対症療法的に睡眠導入薬を処方します。また、重症化した際はSSRIや抗不安薬を出します。睡眠導入薬や抗不安薬は依存を形成することがあるため、処方は数ヵ月にとどめ、改善しない場合は精神科を受診しましょう。
適応障害の再発率はどのくらいですか?
編集部まとめ
今回は、適応障害になりやすい人の特徴・症状・診断・治療方法を解説しました。
適応障害はストレスの許容量に限界を迎えることが原因となります。つまり、ストレスに強い人・弱い人どちらも発症する可能性があります。
頑張っているときこそ、自分の身体やこころをケアしてあげることを心がけてください。
適応障害は誰にでも起こりえる精神疾患です。社会全体で疾患に対する理解を深める活動を行う・療養しやすい環境を作り上げることが今後の課題となってくるでしょう。
症状が出現した際には、医師やカウンセラーへの相談・仕事の調整や休養を進めることが必要です。今後の社会ないし個人それぞれでの理解や取り組みが重要となります。
参考文献