「肺アスペルギルス症」の症状や原因はご存知ですか?【医師監修】

肺アスペルギルス症を知っていますか?
本記事では肺アスペルギルス症について以下の点を中心にご紹介します。
・肺アスペルギルス症の症状・原因
肺アスペルギルス症について理解するためにもご参考いただけますと幸いです。
ぜひ最後までお読みください。
※この記事はMedical DOCにて『「肺アスペルギルス症」の症状や原因を解説!免疫機能が低下している人は要注意!』と題して公開した記事を再編集して配信している記事となります。

監修医師:
竹内 想(名古屋大学医学部附属病院)
肺アスペルギルス症とは
肺アスペルギルス症とはどんな病気ですか?
・長期間にわたる咳(痰が伴うこともある)
・喀血
・息切れや息苦しさ(肺の病変が進行している場合に現れやすい症状)
・胸部の不快感や痛み
・発熱
これらの症状が現れた場合は、早期の診断と治療が重要です。肺アスペルギルス症の症状は他の呼吸器疾患と類似しているため、医師の診断が必須となります。
肺アスペルギルス症の原因は何ですか?
慢性呼吸器疾患がある:
肺結核後、肺気腫、気管支拡張症などの慢性呼吸器疾患がある場合肺の免疫機能が低下し、アスペルギルス菌の感染リスクが高まります。
免疫機能が低下している:
免疫機能が低下している場合、体がアスペルギルス菌に対抗する能力が弱まります。例えば、HIV/AIDSやがん治療を受けている人、臓器移植を受けた人などが該当します。
高齢者:
高齢者は免疫機能が低下しているため、アスペルギルス症の発症リスクが高まります。
糖尿病:
糖尿病患者は、免疫機能が低下しているだけでなく、高血糖状態がアスペルギルス菌の繁殖を促進するため、感染リスクが高まります。
長期間にわたる抗生物質の使用:
長期間にわたる抗生物質の使用は、腸内の正常な細菌叢を破壊し、アスペルギルス菌の増殖を促す可能性があります。
これらの要因が組み合わさることで、肺アスペルギルス症の発症リスクが高まります。注意が必要な方は、早期の診断と適切な治療を受け、病気の進行を抑えるよう心掛けましょう。
編集部まとめ
肺アスペルギルス症についてお伝えしてきました。肺アスペルギルス症についての要点をまとめると以下の通りです。
・肺アスペルギルス症は、カビの一種であるアスペルギルス属の菌が肺に感染し、炎症や病変を引き起こす疾患であり、慢性咳や喀血、呼吸困難などの症状を呈する。
・慢性肺アスペルギルス症や侵襲性肺アスペルギルス症には特に注意が必要であるため、リスクのある方は早期の対策が重要。
・肺アスペルギルス症の治療には抗真菌薬や外科的処置、免疫調節療法が施される場合が多い。
これらの情報が少しでも皆さまのお役に立てば幸いです。最後までお読みいただき、ありがとうございました。