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「翼状片」を発症すると現れる症状・原因はご存知ですか?医師が監修!

 公開日:2025/01/15

翼状片は、白目(結膜)の組織が黒目(角膜)の中央に向かって進入する病気です。主に鼻側に生じますが、耳側や上下にも生じることがあります。

ここでは翼状片の症状・原因・治療方法・手術・予防について詳しく解説していきます。

※この記事はMedical DOCにて『「翼状片」を発症すると現れる症状・原因はご存知ですか?医師が監修!』と題して公開した記事を再編集して配信している記事となります。

郷 正憲

監修医師
郷 正憲(徳島赤十字病院)

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徳島赤十字病院勤務。著書は「看護師と研修医のための全身管理の本」。日本麻酔科学会専門医、日本救急医学会ICLSコースディレクター、JB-POT。

翼状片の症状と原因

鏡を見る男性

翼状片とはどのような病気でしょうか?

翼状片は、白目の組織が黒目の中央に向かって進入する病気で主に鼻側に生じますが、耳側や上下にも生じることがあります。この病気は、進入した結膜組織が鳥の翼に似た形状をしていることから「翼状片」と呼ばれるようになりました。
翼状片の発症原因ははっきりしていませんが、加齢や紫外線による影響、また長期間のコンタクトレンズの使用などによる慢性的な刺激が関与していると考えられています。

どのような症状がみられますか?

翼状片は初期段階では目立った症状が現れませんが、進行すると様々な症状が現れます。まばたきをするたびに炎症部分がこすれるため、目にゴロゴロ感や違和感が生じるのです。炎症により目が充血し、真っ赤になりますが、通常は痛みはありません。
翼状片が進行すると、黒目の中央に侵入した組織が収縮し始めることがあります。この収縮によって角膜が引っ張られ、形状が変わり乱視が生じ視力が低下するのです。また、裸眼視力の低下もみられるでしょう。
翼状片が更に進行すると、白目が黒目の中心を覆い始めることがあります。この状態では、白目が瞳孔を覆ってしまうため、見た目にも変化が明らかです。白目の侵入が続くと、裸眼視力だけでなく矯正視力も低下し、日常生活に支障をきたす可能性があります。翼状片の進行を放置すると、視力の低下が進みます。
しかし幸いなことに、翼状片は早期発見・適切な治療が行われれば予防できる場合がほとんどです。定期的に眼科検診を受け、早期に症状を把握し専門医の診断と治療を受けましょう。

発症する原因を教えてください。

翼状片の発症原因ははっきりとはわかっていませんが、いくつかの要因が関与していると考えられていて、加齢や紫外線の曝露が翼状片のリスクを増加させるとされています。
さらに、コンタクトレンズの長期間の使用や不適切な使用方法による慢性的な刺激も、翼状片の発症に関与する要因として指摘されています。加齢により目の組織が変化して結膜が黒目に向かって突出する可能性が高くなり、紫外線の影響も結膜組織に影響を与え、翼状片の形成を促進する可能性があるのです。
またコンタクトレンズの長期使用により、目の表面が慢性的な刺激を受けることがあります。これによって結膜組織が変性し、翼状片が形成されるリスクが高まるのです。

編集部まとめ

ハートを持つ女性
翼状片は眼の結膜に現れる疾患で、放置すると視力低下や乱視の原因となります。

症状によっては点眼治療で対応できますが、美容上の悩みや視力障害がある場合は手術が選択肢となります。手術は一般的に日帰りで行われ、短い時間で施術が可能です。

術後の経過は定期的な診察で確認されますが、一般的に数カ月で充血や異物感が改善され、再発のリスクも低下します。

翼状片の治療については、早めの受診が重要であり、適切な医師のアドバイスを受けながら治療方針を決めることが必要です。

気になる方は一度カウンセリングを受診しましょう。

この記事の監修医師