「髄様がん」はエコー検査だけでは不十分?診断に必要な“血液検査”と治療法を解説!

髄様がん(ずいようがん)と聞いても、どのような病気なのか想像できない方も多いのではないでしょうか。髄様がんは甲状腺がんの一種ですが、発症率が低く一般にはあまり知られていません。
治療方針についても日本では2018年にガイドラインが作成されたばかりです。また、髄様がんは遺伝の原因となる遺伝子が確定されており、遺伝子検査の結果を治療に反映できる珍しい疾患でもあります。
今回はこのように特徴的な髄様がんについて解説します。
髄様がんの治療法を解説しますので、のどに違和感がある方・髄様がんについて詳しく知りたい方はぜひ参考になさってください。
※この記事はメディカルドックにて『「髄様がん」を発症すると現れる症状・原因はご存知ですか?医師が監修!』と題して公開した記事を再編集して配信している記事となります。

監修医師:
甲斐沼 孟(上場企業産業医)
髄様がんの治療方法

初期症状はありますか?
自覚症状が現れにくいため、健康診断などで偶然見つかることもよくあります。発生場所によっては声が出しにくい・呼吸がしにくいなどの症状を初期から感じることもあります。
どのような検査で診断されるのでしょうか?
甲状腺内に腫瘍がみられる場合は穿刺吸引細胞診という、腫瘍に注射針を穿刺して細胞を採取する検査も行われます。より詳しい画像検査として頸部CTやMRI、必要に応じて、カルシトニン誘発刺激試験が行われます。カルシトニン誘発刺激試験とは、より小さな髄様がんやがん形成前の細胞まで推定できる試験です。
治療方法を教えてください。
MEN2型にみられる合併症のうち副腎褐色細胞腫を発症している場合は、そちらの手術を先に行わなければなりません。また、散発性・遺伝性にかかわらず多くはリンパ節を切除する頸部郭清術が必要です。
甲状腺の全摘出を行った場合、生涯にわたって甲状腺ホルモン薬を服用する必要があります。散発性か遺伝性かで治療方針が異なりますので、治療開始前の遺伝子検査は重要です。
編集部まとめ

甲状腺がんの中でも1から2%ほどの発症率である「髄様がん」について詳しく解説しました。
髄様がんには散発性・MEN2A型・MEN2B型・家族性と4つの型があり、いずれにしても予後を決める重要な要因となるのは転移の有無です。
転移がない間に治療を開始できるよう、のどにしこりや違和感のある方は早めに受診しましょう。
甲状腺がんは健康診断で見つかることも多いため、定期的に健康診断を受けることも効果的です。
遺伝性髄様がんは1/2の確率で遺伝しますが、早期の治療開始で予後は非常に良好になります。
遺伝子検査を受け異常が見られたら、専門医のもとで継続的な検査と管理を行いましょう。早期発見のためにも、自分の体をいたわり、違和感を放置しないようにしてください。