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「髄様がん」はエコー検査だけでは不十分?診断に必要な“血液検査”と治療法を解説!

 公開日:2026/03/01
「髄様がん」はエコー検査だけでは不十分?診断に必要な“血液検査”と治療法を解説!

髄様がん(ずいようがん)と聞いても、どのような病気なのか想像できない方も多いのではないでしょうか。髄様がんは甲状腺がんの一種ですが、発症率が低く一般にはあまり知られていません。

治療方針についても日本では2018年にガイドラインが作成されたばかりです。また、髄様がんは遺伝の原因となる遺伝子が確定されており、遺伝子検査の結果を治療に反映できる珍しい疾患でもあります。

今回はこのように特徴的な髄様がんについて解説します。
髄様がんの治療法を解説しますので、のどに違和感がある方・髄様がんについて詳しく知りたい方はぜひ参考になさってください。

※この記事はメディカルドックにて『「髄様がん」を発症すると現れる症状・原因はご存知ですか?医師が監修!』と題して公開した記事を再編集して配信している記事となります。

甲斐沼 孟

監修医師
甲斐沼 孟(上場企業産業医)

プロフィールをもっと見る
大阪市立大学(現・大阪公立大学)医学部医学科卒業。大阪急性期・総合医療センター外科後期臨床研修医、大阪労災病院心臓血管外科後期臨床研修医、国立病院機構大阪医療センター心臓血管外科医員、大阪大学医学部附属病院心臓血管外科非常勤医師、大手前病院救急科医長。上場企業産業医。日本外科学会専門医、日本病院総合診療医学会認定医など。著書は「都市部二次救急1病院における高齢者救急医療の現状と今後の展望」「高齢化社会における大阪市中心部の二次救急1病院での救急医療の現状」「播種性血管内凝固症候群を合併した急性壊死性胆嚢炎に対してrTM投与および腹腔鏡下胆嚢摘出術を施行し良好な経過を得た一例」など。

髄様がんの治療方法

医者と患者

初期症状はありますか?

他の甲状腺がんと同じく腫瘍の拡大に伴って首にしこりを感じる程度で、著しい自覚症状はほとんどありません
自覚症状が現れにくいため、健康診断などで偶然見つかることもよくあります。発生場所によっては声が出しにくい・呼吸がしにくいなどの症状を初期から感じることもあります。

どのような検査で診断されるのでしょうか?

エコー検査で特有の所見がみられる乳頭がんと異なり、髄様がんはエコーのみでは診断がつきにくいこともあります。そこで、多くは血液検査も併せて行われます。髄様がんではカルシトニンや腫瘍マーカーの1つであるCEAの血中濃度が高くなるため、診断確定の重要な要素となるのです。
甲状腺内に腫瘍がみられる場合は穿刺吸引細胞診という、腫瘍に注射針を穿刺して細胞を採取する検査も行われます。より詳しい画像検査として頸部CTやMRI、必要に応じて、カルシトニン誘発刺激試験が行われます。カルシトニン誘発刺激試験とは、より小さな髄様がんやがん形成前の細胞まで推定できる試験です。

治療方法を教えてください。

一般的に散発性では範囲に合わせて甲状腺を切り取る部分切除による治療が行われます。遺伝子検査で遺伝性の髄様がんと確定した場合には甲状腺内で髄様がんが多発し部分切除では再発する可能性が極めて高いため、甲状腺全摘出となります。
MEN2型にみられる合併症のうち副腎褐色細胞腫を発症している場合は、そちらの手術を先に行わなければなりません。また、散発性・遺伝性にかかわらず多くはリンパ節を切除する頸部郭清術が必要です。
甲状腺の全摘出を行った場合、生涯にわたって甲状腺ホルモン薬を服用する必要があります。散発性か遺伝性かで治療方針が異なりますので、治療開始前の遺伝子検査は重要です。

編集部まとめ

スミレの花束
甲状腺がんの中でも1から2%ほどの発症率である「髄様がん」について詳しく解説しました。

髄様がんには散発性・MEN2A型・MEN2B型・家族性と4つの型があり、いずれにしても予後を決める重要な要因となるのは転移の有無です。

転移がない間に治療を開始できるよう、のどにしこりや違和感のある方は早めに受診しましょう。

甲状腺がんは健康診断で見つかることも多いため、定期的に健康診断を受けることも効果的です。

遺伝性髄様がんは1/2の確率で遺伝しますが、早期の治療開始で予後は非常に良好になります。

遺伝子検査を受け異常が見られたら、専門医のもとで継続的な検査と管理を行いましょう。早期発見のためにも、自分の体をいたわり、違和感を放置しないようにしてください。

この記事の監修医師

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