「尿膜管がん」の治療法や予防法はご存知ですか?医師が監修!

尿膜管がんとは、尿膜管と呼ばれる部位にがんが発生する病気です。あまり聞き慣れない部位であるため、この病気を知らない方も多いでしょう。
非常に珍しいがんであり、症状が少ないため気づくのが遅れる可能性があります。しかし、悪化すると他のがん同様に転移などの心配があるため注意が必要です。
尿膜管がんの治療方法・予防方法を詳しく解説するので、参考にしてください。
※この記事はMedical DOCにて『「尿膜管がん」を発症すると現れる症状・原因はご存知ですか?医師が監修!』と題して公開した記事を再編集して配信している記事となります。

監修医師:
郷 正憲(徳島赤十字病院)
目次 -INDEX-
尿膜管がんの治療方法と予防
尿膜管がんの治療方法について詳しく知りたいです。
- 手術
- 化学療法
- 放射線療法
遠隔転移がなく、がんが切除可能であると判断できる場合は、基本的に手術を行います。進行している場合は、膀胱全摘出を行うケースもあります。
しかし、切除が不可能な場合や転移をしている場合も少なくありません。そのような場合は、手術では対応できないため化学療法や放射線療法によって治療を進めます。
なお、尿膜管がんの症例が少ないために、現在も効果的な薬などははっきりとわかっていません。過去の治療で使われた薬剤としては、胃がんや大腸がんに使われるシスプラチンや5-FU系の薬剤が挙げられます。これは、尿膜管がんの組織型が胃がんや大腸がんと似ているためです。
尿膜管がんが再発する可能性を教えてください。
また骨盤内のリンパ節に転移することも多いです。再発が不安な場合や疑われる場合には、すぐに受診していた医療機関で検査を受けましょう。
早期受診が、再発したがんの悪化を防げます。
尿膜管がんを予防する方法はありますか?
膀胱がんをもとにした具体的な対策としては、次のようなものが挙げられます。
- 喫煙を控える
- 飲酒を控える
膀胱がんの最大のリスクは喫煙といわれています。そのため、喫煙を控えることが尿膜管予防にもつながる可能性があるでしょう。また、飲酒を控える点も予防方法の1つです。
アルコールの分解によって発がん性物質があり、多量に生成しないためには飲酒を控えましょう。
尿膜管がんはこまめな定期検診が重要なのでしょうか。
定期検診を行っていれば、検査から偶然でも発見できるケースがあります。定期的にがん検診などを受けて、早く気づけるようにしましょう。早期に発見できれば、摘出手術によって完治できるケースもあるため、こまめな定期検診は非常に大切です。
編集部まとめ
尿膜管がんは、尿膜管と呼ばれる部分にがんが発生する病気です。がんの発生率は非常に稀であるため、症例が少なく効果的な治療方法も分かっていません。
また、発見が遅れる傾向がある点も大きな特徴です。症状がほとんどないため、早期発見が難しいのです。
早期発見のためには、定期的に検診などを受けてがんの発病にいち早く気づけるようにしておきましょう。
また、少しでも異変を感じた場合には専門の医療機関に相談しましょう。早期発見と早期治療が、完治の可能性を上げ、再発リスクを下げられる効果的な方法です。
参考文献