「糖尿病性ニューロパチー」の予後はどうなる?医師が監修!
公開日:2025/02/19

糖尿病に罹患すると合併症が起こると聞いたことはありませんか?
主な合併症は3つあり、「網膜症」「腎症」「末梢神経障害(ニューロパチー)」です。その中の「ニューロパチー」について解説します。
ニューロパチーを発症するとどのような症状が現れるのでしょうか。また、もしニューロパチーを発症したらどのように治療していくのでしょうか。
糖尿病自体は身近な病気ですので、ぜひ参考にしてみてください。
※この記事はMedical DOCにて『「糖尿病性ニューロパチー」の初期症状・原因はご存知ですか?医師が監修!』と題して公開した記事を再編集して配信している記事となります。

監修医師:
甲斐沼 孟(上場企業産業医)
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大阪市立大学(現・大阪公立大学)医学部医学科卒業。大阪急性期・総合医療センター外科後期臨床研修医、大阪労災病院心臓血管外科後期臨床研修医、国立病院機構大阪医療センター心臓血管外科医員、大阪大学医学部附属病院心臓血管外科非常勤医師、大手前病院救急科医長。上場企業産業医。日本外科学会専門医、日本病院総合診療医学会認定医など。著書は「都市部二次救急1病院における高齢者救急医療の現状と今後の展望」「高齢化社会における大阪市中心部の二次救急1病院での救急医療の現状」「播種性血管内凝固症候群を合併した急性壊死性胆嚢炎に対してrTM投与および腹腔鏡下胆嚢摘出術を施行し良好な経過を得た一例」など。
糖尿病性ニューロパチーの予後
糖尿病性ニューロパチーは治りますか?
残念ながら一度発症すると、完治することはありません。ただし、血糖値をコントロールすることにより神経障害を進行しにくくすることは可能です。定期的に病院を受診し、医師のアドバイスに従いましょう。
リハビリは必要でしょうか?
糖尿病性ニューロパチーを含む糖尿病に罹患している方はリハビリも有用です。ただし、糖尿病の状態が悪ければリハビリをやることによって症状が悪化してしまう可能性があります。そのため、無理のない範囲で行うようにしましょう。
日常的にフットケアを行うことで足の病変に早く気づくことができます。小さな傷も放置してしまうと足壊疽を起こす可能性があります。フットケアにより、足壊疽や下肢切断などを未然に防げるでしょう。
日常的にフットケアを行うことで足の病変に早く気づくことができます。小さな傷も放置してしまうと足壊疽を起こす可能性があります。フットケアにより、足壊疽や下肢切断などを未然に防げるでしょう。
最後に、読者へメッセージをお願いします。
糖尿病性ニューロパチーは糖尿病の合併症の1つです。放置すると足壊疽から重い感染症を起こし命を落とすこともあります。今回ご紹介したような症状を感じたら早めにかかりつけ医へ相談してください。
編集部まとめ
糖尿病患者さんにおいて、糖尿病性ニューロパチーは比較的起こりやすい合併症ではありますが、放置すると大変です。
しかし早めに気付き治療をすることで、症状を緩和することは可能です。そのためにも痺れや痛みなどが継続する場合は早めに受診しましょう。
そして、血糖値のコントロールやフットケアをしっかり行い健康的な生活をすることで、糖尿病性ニューロパチーが進行しない状態を維持しましょう。