「神経内分泌がん」の症状・原因はご存知ですか?【医師監修】
公開日:2025/03/02

神経内分泌がんは全身に分布する神経内分泌細胞に発生するがんです。体のほぼすべての臓器から発生する可能性があります。
非常にまれながんですが、増殖速度が速く早期に転移・再発を起こしやすい悪性度・毒性度の高いがんです。発見が遅れると治療が困難になるケースがあります。
症状や原因について説明していきます。早期発見にお役立てください。
※この記事はMedical DOCにて『「神経内分泌がん」を発症すると現れる症状はご存知ですか?医師が監修!』と題して公開した記事を再編集して配信している記事となります。

監修医師:
中路 幸之助(医療法人愛晋会中江病院内視鏡治療センター)
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1991年兵庫医科大学卒業。医療法人愛晋会中江病院内視鏡治療センター所属。米国内科学会上席会員 日本内科学会総合内科専門医。日本消化器内視鏡学会学術評議員・指導医・専門医。日本消化器病学会本部評議員・指導医・専門医。
目次 -INDEX-
神経内分泌がんの症状と原因
神経内分泌がんとはどんな病気ですか?
膵臓や消化管に多くできる大変まれながんで、ホルモンやプチペドを分泌する神経内分泌細胞にできます。低分化型で増殖度が早く転移・再発を起こしやすい悪性度の高いがんです。
神経内分泌細胞は全身に分布していますので、すべての臓器から発生する可能性があります。悪性度が高いがんなので早期発見が大切です。
消化器に発生すれば、消化器の不調がおきることがあります。また膵臓に発生すれば、背中にしこりや痛みがおきることがあります。このような徴候・症状があるときは早めに専門医に相談しましょう。
神経内分泌細胞は全身に分布していますので、すべての臓器から発生する可能性があります。悪性度が高いがんなので早期発見が大切です。
消化器に発生すれば、消化器の不調がおきることがあります。また膵臓に発生すれば、背中にしこりや痛みがおきることがあります。このような徴候・症状があるときは早めに専門医に相談しましょう。
神経内分泌がんの症状を教えてください。
発生したがんの部位や大きさによって異なります。がんが発生した部分に違和感や痛みが起こることがあります。胃や大腸などの消化器に発生したときの症状は次のようなものです。
- 腹痛
- 食欲の不振
- 体重の減少
- 血便や黒色便
- 貧血
貧血・黒色便はがんからの出血によるものです。また膵臓にがんが発生すると次のような症状が起こることがあります。
- 上腹部の痛み
- 背中の痛み
- 背中のしこり
膵臓に発生したがんが胆管を詰まらせ胆管炎を起こすこともあります。進行が非常に早く、転移を起こしやすいがんです。発見が遅れると他の器官にも広まり、治療が困難になる可能性が強いので注意が必要です。症状が出た場合、早めに医療機関を受診してください。
神経内分泌がんの原因は何でしょうか?
原因が何によるものなのか、またどのような仕組みで発生するものなのかは、まだ明確にわかっていません。
神経内分泌がんは希少ながんだと聞きましたが。
消化器原発の悪性腫瘍のうち消化器神経内分泌がんの割合は1%未満であるとされています。
膵臓の神経内分泌腫瘍の罹患率が10万人あたり1.27人、消化器の神経内分泌腫瘍の罹患率が10万人あたり2.1人です。神経内分泌がんは神経内分泌腫瘍全体の5~8%ですから、極めてまれながんといえます。
膵臓の神経内分泌腫瘍の罹患率が10万人あたり1.27人、消化器の神経内分泌腫瘍の罹患率が10万人あたり2.1人です。神経内分泌がんは神経内分泌腫瘍全体の5~8%ですから、極めてまれながんといえます。
編集部まとめ
神経内分泌がんは、進行が速く転移や再発を起こしやすい悪性度の高いがんです。
そのため早期発見が重要です。また治療後は定期的な検査が必須となります。
そして生活習慣や食生活の見直すことや、ストレスを軽減する工夫をすることも、がんの再発予防に役立ちます。