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「打撲」と骨折の見分け方はご存知ですか?【医師監修】

 公開日:2025/03/24
打撲(だぼく)の症状とは?

打撲は生活をしていて、何かにぶつかったり転倒したりして身体を強く打ったことで起こりやすいです。打撲は状態によっては軽くみられる場合があります。

しかし、ただの打撲だと思っていても実は骨折や皮下組織にダメージを受けている可能性があるのです。状態によっては後遺症の危険もあるため、注意が必要になります。

今回は、打撲の症状・打ち身の違い・打撲と骨折の見分け方についてまとめました。打撲に対して適切な対処をするためにも、ぜひ参考にしてみてください。

郷 正憲

監修医師
郷 正憲(徳島赤十字病院)

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徳島赤十字病院勤務。著書は「看護師と研修医のための全身管理の本」。日本麻酔科学会専門医、日本救急医学会ICLSコースディレクター、JB-POT。

※この記事はMedical DOCにて『「打撲(だぼく)」と骨折の見分け方はご存知ですか?医師が監修!』と題して公開した記事を再編集して配信している記事となります。

打撲(だぼく)の症状とは?

青あざ

打撲(だぼく)はどのような症状でしょうか?

打撲の症状は、身体の部位によって異なります。ぶつけた箇所の特定をして、症状の確認をしましょう。各部位の症状は下記の通りです。

  • 手足…腫れ・痛み・皮下出血など
  • 頭部…こぶ・頭痛・めまい・ふらつき・意識障害・脳震盪など
  • 首や背中…手足のしびれ・息苦しさ・吐き気など
  • 胸部…痛み・息苦しさ・吐き気など

頭部を打撲した場合は命にかかわる可能性もあるため、意識障害など異常がみられる場合は、すぐに受診をしてください。
打撲した直後に症状が現れるケースと、時間をおいて症状が悪化していくケースがあります。ぶつけた箇所と衝撃の強さを覚えておきましょう。

打ち身との違いを教えてください。

打ち身は打撲の別名で同じものです。転倒などによって身体の部位をぶつけた際に起こるものを、打撲=打ち身になります。
腫れ・痛み・皮下出血を伴うケースもあり、ぶつけた部位や症状によっては受診をして適切に対処をしてもらう必要があるのです。軽度の場合は自宅でケアすることで痛みが軽減されます。
しかし、長時間痛みがとれない場合や他に症状が現れた場合は、早めに受診をしてください。

内出血がみられない場合もあるのでしょうか?

打撲は、内出血を起こして痣になったり炎症を起こして腫れたりするケースもあれば、内出血もなく見た目ではわからないケースも少なくありません。
痛みが後からでてくるケースもあるため、自分でも気が付かないうちに打撲をしている方もいます。内出血など見た目でわかる症状がなくても、痛みがでる場合も多いです。
内出血などの症状がなくても、打撲した際は症状に注意をしましょう。痛みが強い場合や悪化する場合は受診をしてください。

打撲(だぼく)と骨折を見分ける方法はありますか?

打撲と骨折を見分けるには、痛みの状態・腫れや内出血の範囲を目安にしてみてください。
打撲した部位を動かそうとした際に、少ししか動かせなく痛みが強い場合や激痛で動かせない場合は骨折している可能性が高いです。ただ、普通に動いても痛みが強い場合は打撲と骨折どちらの可能性もあります。
打撲の場合はぶつけた箇所のみに腫れや内出血が起こるケースが多いです。骨折の場合は、広範囲に腫れや内出血が起こるケースが多くあります。
ただ、症状だけでは骨折か打撲か区別がつかない可能性も多いです。動かすことができても、痛みが強い・何日も痛みが引かない・痛みや腫れが強くなるなどの場合は、受診をするようにしましょう。

編集部まとめ

膝を抑える男性
今回は打撲についての解説をしてきました。打撲は打ち身とも呼ばれ、転倒したりぶつかったりした際に起こりやすい怪我です。

打撲や打ち身といわれると大したことはないと思いがちですが、油断して処置をしないでいると治りが遅くなったり悪化したりする可能性があります。

打撲を負った際は、痛みや腫れが治まるまでは安静にして様子をみるようにしましょう。また、ただの打撲だと思っても骨折をしている可能性もあります。

痛みや腫れが強い場合や、1ヶ月以上痛みが続く場合は早めに医療機関を受診して適切な処置をしてもらってください。

この記事の監修医師

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