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「不眠症」や原因・発症しやすい人の特徴はご存知ですか?医師が監修!

 公開日:2025/03/02
不眠症の症状と原因

眠りたいのに眠れない、そんな日は誰にでもあるかと思います。しかし、その状態が数日続き、日常生活に支障をきたす場合は不眠症を疑った方がいいかもしれません。

日本人を対象とした調査によると、日本人の5人に1人が睡眠に何らかの問題を抱えていると回答しているそうです。

また、加齢とともに不眠は増加するといわれており、60歳以上の約3人に1人が睡眠に悩んでいるという調査結果もあります。

今回は身近な病気である不眠症について解説します。毎日を健康に過ごすためにも大切な睡眠について、一緒に考えてみましょう。

※この記事はMedical DOCにて『「不眠症」になる原因・発症しやすい人の特徴はご存知ですか?』と題して公開した記事を再編集して配信している記事となります。

稲川 優多

監修医師
稲川 優多(医師)

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自治医科大学勤務。医学博士、公認心理師。日本精神神経学会精神科専門医・指導医・認知症診療医、日本老年精神医学会専門医・指導医、日本医師会認定産業医、精神保健指定医。

不眠症の症状と原因

あくびする女性

不眠症はどんな病気ですか?

不眠症とは、なかなか寝付けない・途中で目が覚めてしまうなどの問題が生じることで、日中に倦怠感や意欲低下など不調をきたす状態を指します。週に3回以上の不眠状態が1ヶ月を超える長期間にわたって続き、日中に精神や体の不調が現れた場合は不眠症を疑った方がいいでしょう。
なお、日本人の睡眠時間の平均は約7時間といわれていますが、それより睡眠時間が短いからといって不安になる必要はありません。睡眠時間の長さには個人差があるため、睡眠時間が短くても体調に問題がなければ不眠症には該当しませんのでご安心ください。時間の長さよりも、睡眠が原因で日中に支障をきたしているかどうかに重きを置いて考える必要があります。

不眠症の原因はなんですか?

不眠症が発症する主な原因は大きく5つに分けられます。

  • 環境要因:旅先など普段と異なる環境の問題
  • 身体要因:年齢・性差・痛みなど身体の問題
  • 心の要因:ストレス・睡眠に対するこだわりなど心の問題
  • 生活習慣要因:アルコール・ニコチン・カフェイン・薬の副作用などの生活習慣の問題
  • 精神疾患:うつ病の初期症状や躁状態

不眠症をもたらした原因によって対処が異なるため、なぜ発症したのか原因を突き詰める必要があります。例えば、不眠症だと思い込んでいたら、うつ病を疾患していたというケースもあるため原因の見極めにも注意が必要です。
また、不眠が続くと「早く眠らないと」と焦って余計眠れなくなってしまう不眠恐怖が生じてしまう場合があります。不眠恐怖によって不眠が一過性のものではなくなってしまうこともあるため、いつもの睡眠に変化を感じたら早めに対策した方が良いでしょう。

不眠症になりやすい人の特徴を教えて下さい。

普段からストレスを感じやすい真面目な性格の人は、不眠にこだわることによって不眠症になりやすいです。また、下記の病気も不眠に影響するといわれています。

  • 胸苦しさ:高血圧や心臓病
  • 咳や発作:呼吸器疾患
  • 頻尿:腎臓病や前立腺肥大
  • 痛み:糖尿病や関節リウマチ
  • かゆみ:アレルギー疾患
  • 脳出血や脳梗塞
  • 睡眠時無呼吸症候群
  • むずむず脚症候群(レストレスレッグス症候群)

持病がある場合は先に治療し、その後で不眠を解消しましょう。

不眠症は生活にどんな影響を与えますか?

不眠症による問題は精神的なものから肉体的なものまで多岐に渡ります。

  • 倦怠感
  • 意欲低下
  • 集中力・記憶力の低下
  • 抑うつ
  • 日中の眠気
  • 頭痛
  • めまい
  • 食欲不振
  • 仕事中や運転中のトラブル
  • 睡眠に対する不安

以上のような症状が考えられます。仕事でのミスや運転中の事故など周囲を巻き込むトラブルに発展する場合もありますので、不眠症かもと思ったら早めに対処することをおすすめします。

編集部まとめ

起きた女性
今回は身近な病気でもある不眠症について解説しました。不眠症に罹ってしまうと日常生活の様々な場面で支障をきたしてしまうため、たかが睡眠と甘くみてはいけません。

しかし、早朝に太陽の光を浴びたり、ぬるめの湯船に浸かったりするなど普段の生活のなかに予防法を取り入れることで不眠症に罹りにくくすることは可能です。

もし少しでも睡眠に異常を感じたら、今回ご紹介した予防法を行ったり、かかりつけ医に相談したりするなどの対処を行ってくださいね。

この記事の監修医師

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