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「アルコール依存症」になると現れる初期症状はご存知ですか?医師が監修!

 公開日:2024/10/02

「お酒は百薬の長」という古い言葉のように、程よい飲酒は私たちの体に良い影響をもたらします。

血行を良くしたりリラックス効果があったり、初対面の方でも一緒にお酒を囲めば、心の距離が一気に縮まることもあるでしょう。

しかし、過度な飲酒が重なると「お酒は万病のもと」へと豹変します。

この記事では、お酒が原因の数ある症状の中でも、アルコール依存症に焦点を当てて解説します。

原因や治療法・予防方法について解説しますので、ぜひ参考にしてください。

※この記事はMedical DOCにて『「アルコール依存症」になると現れる初期症状はご存知ですか?医師が監修!』と題して公開した記事を再編集して配信している記事となります。

中路 幸之助

監修医師
中路 幸之助(医療法人愛晋会中江病院内視鏡治療センター)

プロフィールをもっと見る
1991年兵庫医科大学卒業。医療法人愛晋会中江病院内視鏡治療センター所属。米国内科学会上席会員 日本内科学会総合内科専門医。日本消化器内視鏡学会学術評議員・指導医・専門医。日本消化器病学会本部評議員・指導医・専門医。

アルコール依存症の症状と原因

二日酔い

アルコール依存症はどのような病気ですか?

アルコール依存症とは俗にいう「アルコール中毒」のことで、お酒を飲むことに対してコントロールができないほどにアルコールに依存してしまう病気です。
「お酒が抜けるとイライラする」「お酒を飲むべきでないタイミングでも飲んでしまう」というように、身体的にも精神的にも大きな悪影響をもたらします。社会生活ひいては家庭生活までもうまくいかなくなることが多く、そのストレスからさらに飲酒をしてしまうという負の連鎖ができることもある病気です。
一度アルコール依存症になってしまうと、その悪影響が飲酒のせいであると分かっていてもやめられなくなってしまいます。

アルコール依存症になる原因を教えてください。

アルコール依存症の原因はずばり、多量飲酒の習慣化です。過度な飲酒を長年にわたって続けている人であれば、誰でもアルコール依存症になる可能性があります。
多量飲酒を繰り返していると、次第に身体はアルコールへの耐性を持つようになります。すると必然的に以前と同じ飲酒量では酔えなくなるため、お酒の量がどんどん増えていってしまうのです。この状態からさらに飲酒を続けていくと、次第に飲酒に対してコントロールが効かない状態へと発展します。

アルコール依存症の初期症状はあるのでしょうか?

アルコール依存症に初期症状はありますが、自覚のあるケースは稀です。知らず知らずのうちに病気が進行し、気づいた時にはやめられない、または断固として依存症の影響を否定するようになってしまいます。
典型的な初期症状は、飲酒をしていない状態に対して不快感を抱くようになることです。アルコールが入っている状態が自分にとってのべストコンディションであると錯覚することで、症状はどんどん進行していきます。

アルコール依存症にはどのような症状がありますか?

アルコール依存症の症状は、大きく精神的な症状と身体的な症状の2つに分けられます。精神的な症状では、お酒への強い執着や飲酒のコントロールが効かないことが特徴的です。例えば「少しだけ飲もうと思っていても、結局酔い潰れるまで飲んでしまう」「時間や場所を問わず、数時間ごとに飲酒したくなる」といった症状が多く見られます。
身体的な症状では、アルコールが身体から抜けた際に起こる離脱症状が代表的です。手の震えや吐き気・イライラ・不安感・幻聴・幻覚など、アルコールが抜けた状態に対して不快な症状が出るようになります。

アルコール依存症とアルコール中毒の違いが知りたいです。

アルコール依存症も、広義で表現すればアルコール中毒です。アルコール中毒は、急性アルコール中毒と慢性アルコール中毒に分類することができます。そのため、アルコール依存症をもう少し狭義で表現するならば、慢性アルコール中毒と表現することが可能です。
急性アルコール中毒は、お酒の一気飲みなどで短時間に大量のお酒を飲んだ際に、意識を失って生命を彷徨うほどの酩酊状態のことを指します。つまり、両者の違いは長期間にわたって多量飲酒によるものなのか、短時間に多量飲酒することによるものなのかという点にあるということです。

編集部まとめ

女子会でワイン
今回は、お酒を飲むことに対してコントロールができないほどにアルコールに依存してしまうアルコール依存症について解説しました。

アルコール依存症は決して特別な病気ではなく、お酒を飲む習慣がある方であれば誰でもかかりうる病気です。

しかし多量飲酒を避け、適量の飲酒を守ることを心がけていれば、予防できない病気ではありません。

アルコール依存症の正しい知識を身につけ、飲酒へのリスクをしっかり把握しておきましょう。

この記事の監修医師