自分や家族が「急性胃腸炎」になったときの対処法は?食事も医師が解説!
公開日:2025/12/02

急性胃腸炎は、下痢や嘔吐・腹痛・発熱などを伴う病気です。 辛い状態が続くだけでなく、下痢や嘔吐によって脱水症状を引き起こす可能性があるため注意しなければいけません。 また急性胃腸炎は、子供だけでなく大人も感染するリスクがあるため、原因や症状・治療方法・予防方法などを知っておくことが大切です。 この記事では、自分や家族が急性胃腸炎にかかった場合はどうするか詳しく解説します。
※この記事はメディカルドックにて『「急性胃腸炎」とは?症状・原因についても詳しく解説!』と題して公開した記事を再編集して配信している記事となります。

監修医師:
工藤 孝文(工藤内科)
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みやま市工藤内科 院長・糖尿病内科医・漢方医・統合医療医。福岡大学医学部を卒業後、アイルランド、オーストラリアへ留学。現在は、福岡県みやま市の工藤内科にて、糖尿病内科・ダイエット外来・漢方治療を専門に、地域診療を行っている。NHK「ガッテン!」「あさイチ」、日本テレビ「世界一受けたい授業」などテレビ出演多数。著書は50冊以上におよび、Amazonベストセラー多数。YouTube「工藤孝文のかかりつけ医チャンネル」が現在人気を集めている。
日本内科学会・日本糖尿病学会・日本肥満学会・日本東洋医学会・日本抗加齢医学会・日本女性医学学会・日本高血圧学会、日本甲状腺学会・日本遠隔医療学会・小児慢性疾病指定医。
日本内科学会・日本糖尿病学会・日本肥満学会・日本東洋医学会・日本抗加齢医学会・日本女性医学学会・日本高血圧学会、日本甲状腺学会・日本遠隔医療学会・小児慢性疾病指定医。
目次 -INDEX-
自分や家族が急性胃腸炎にかかった場合はどうする?
家族が急性胃腸炎になった場合、気をつけるべきことは?
- 家族が急性胃腸炎になった場合に注意することは、感染者の嘔吐物や糞便です。原因となるウイルスは嘔吐物や糞便に含まれており、手や指・口から感染します。
- 感染を防ぐために、たとえ家の中にいてもマスクの着用や手洗い・うがいは必ず行いましょう。嘔吐物や糞便の処理や感染者が触った場所の消毒は、熱処理やアルコールが有効的です。布団やカーペットなどで嘔吐してしまったときは、スチームアイロンなどで熱処理を行ってから手洗いしましょう。
- 嘔吐物や糞便を拭き取る際は、ウイルスを死滅させるためアルコール消毒が必要です。ですが、手指消毒などで使用しているアルコールでは死滅しないウイルスもいるため、薄めた台所用漂白剤を使用しましょう。また、嘔吐物や糞便の処理を行う際は飛沫感染しないよう、使い捨てガウン・手袋・マスクを着用し感染防止を徹底してください。
急性胃腸炎の際の食事はどうすればいいでしょうか?
- 急性胃腸炎になった際の食事は、第1に「無理して食べないこと」です。
- 腹痛や下痢の症状があるときは「食べなきゃ元気にならない」と思いがちですが、急に食事をすると胃腸に負担をかけてしまうため、まずは胃腸を休ませてあげましょう。また、食欲不振が続いているときは無理して食べず、水分や塩分が取れるスポーツドリンクや経口補水液をこまめに飲んでください。
- 食事は、下痢や腹痛・吐き気が治まり食欲が湧いてきてからでも大丈夫です。消化の良いゼリーや果物からはじめ、徐々にお粥・うどん・野菜スープなどに変え薄味にすると胃腸に負担がかかりません。
- 食欲が出てくるとお菓子や揚げ物が食べたくなると思いますが、脂っこい食べ物は消化に時間がかかるため完治するまで我慢しましょう。小さな子供の場合は、吐き気が落ち着いたら食事を開始してください。重湯やすりおろした果物・野菜のおひたしなどがおすすめです。
自分でできる予防対策はありますか?
- 急性胃腸炎は主に経口感染のため、手指からの感染を防ぎましょう。ウイルスは目で確認ができないため、手洗いや消毒は食事や料理の前・トイレの後・帰宅後などあらゆる場面で行うことが大切です。
- 手洗い・うがい・消毒を習慣にして、ウイルスを体内に入れないようしっかり予防しましょう。料理を行う際の注意点は、食品を十分加熱する・包丁やまな板の殺菌を行うの2点です。
- 食品はしっかり火を通さないとウイルスが残ってしまう場合があるため、中心部までしっかり加熱しましょう。また、生肉や魚を切った包丁やまな板は80度以上の熱湯につけるか、アルコール除菌をしてウイルスを死滅させましょう。
- 急性胃腸炎の予防は手洗いや消毒が基本のため、習慣づけることで予防に繋がります。
最後に、読者へのメッセージをお願いします。
- 急性胃腸炎は、下痢や嘔吐・発熱を伴う辛い病気です。主に経口感染のため、感染しないためには普段から手洗いや消毒で予防することが大切です。
- また、家庭内で感染するケースが多く、とくに小さなお子様がいる家庭は、嘔吐や下痢の処理のときに感染してしまいます。
- 家族が急性胃腸炎になった場合は、感染対策を徹底し感染者を増やさないよう対策を行いましょう。
編集部まとめ
急性胃腸炎は急激な下痢や腹痛・嘔吐・発熱に襲われ、水分や体力を消耗してしまう病気です。
下痢や嘔吐が続き脱水症状になると命に関わることもあるため、急性胃腸炎になったらこまめな水分補給が大切です。
手指に付着したウイルスや細菌・飛沫したウイルスが原因で感染するため、日頃から手洗い・うがい・消毒を徹底し感染対策を行いましょう。
参考文献



