実は「緑内障」になっているかも… ほとんどの人が気がつかない緑内障の進行を医師が解説

緑内障は日本では40歳以上の20人に1人が発症しているとされていますが、多くの人が自覚のないまま緑内障を放置しているのが現状です。緑内障のリスクや症状の特徴、見逃されないための検査方法について「安藤眼科クリニック」の 安藤先生にお聞きしました。

監修医師:
安藤 靖恭(安藤眼科クリニック 院長)
慶應義塾大学医学部卒業。慶應義塾大学医学部眼科入局、同眼科専任講師、北里研究所病院眼科部長などを経た2017年、東京都練馬区に「安藤眼科クリニック」開院。慶應義塾大学病院やその関連病院で体得した診療・研究内容を、地域医療に生かしている。医学博士、日本眼科学会認定眼科専門医。日本眼科手術学会、日本眼炎症学会、日本緑内障学会の各学会所属。
編集部
緑内障の患者はどれくらいいるのですか?
安藤先生
日本緑内障学会がまとめた『多治見スタディ』という調査報告によると、「40歳以上の20人に1人」が発症しているそうです。この比率を日本の人口に当てはめると、およそ“400万人”と推定されます。ただし、そのうち治療を受けている方は2割弱。ほとんどの方が、緑内障でありながらも放置しているのです。
編集部
緑内障は失明原因の1位と聞きましたが?
安藤先生
そうなんです。失明原因の1位は緑内障です。ちなみに、失明へ至ることの多い病気としては、糖尿病網膜症、網膜色素変性症(もうまくしきそへんせいしょう)、加齢黄斑変性(かれいおうはんへんせい)などが挙げられます。
編集部
気付かないのに1位って、怖いですよね
安藤先生
気付きにくいからこそ1位ともいえるでしょう。進行性の病気なので、何度も繰り返すようですが、「早く気付いて、進行を遅らせること」が大切です。
編集部
「視野の欠け」って、どのような状態なのでしょう?
安藤先生
そこだけ「抜けて見える」というんですかね。視野の欠けを、まわりの景色が埋めてしまうので、非常に気付きにくいのです。逆に、黒い穴が空いたような状態なら、わかりやすいと思うんですよ。緑内障の場合はそうならず、穴が空かずに埋まっている。そこにあるはずの物が、あたかも消えてしまうのです。
編集部
先ほど、「正常な眼圧でも起こりえる」とのことでしたが、検査で見逃されないのでしょうか?
安藤先生
眼底写真を撮って、視神経の状態が調べられれば、判定は可能です。他方、コンタクトレンズの処方時のような簡易な検査だけだと、見逃されることもあるでしょう。「緑内障検診」という専門の検査もありますので、上手に活用してみてください。
※この記事はメディカルドックにて【失明原因第1位の緑内障を予防することは可能?】と題して公開した記事を再編集して配信しており、内容はその取材時のものです。




