フケの原因菌「マラセチア」の正体は頭皮の“カビ”! 増殖を防ぐシャンプーと生活習慣【医師解説】

フケは誰にでも起こる身近なトラブルですが、「なぜフケが出るのか?」と疑問に思ったことはありませんか? 乾燥やシャンプーの影響だけでなく、じつはカビ(真菌)が関係しているケースもあるようです。今回は、フケの原因や予防法について、「AOクリニック」の村上香織先生に解説してもらいました。

監修医師:
村上 香織(AOクリニック)
編集部
マラセチアとはどんな菌ですか?
村上先生
マラセチアは、皮膚の表面に常在するカビの一種です。特に皮脂の多い部位で繁殖しやすく、適切なバランスで存在している間は問題ありませんが、増殖すると炎症を引き起こし、フケやかゆみの原因になることがあります。
編集部
菌自体は無害なのですか?
村上先生
マラセチアは通常は無害ですが、過剰に増殖すると炎症を引き起こし、脂漏性皮膚炎(顔や頭皮の赤み・かゆみ・フケ)、マラセチア毛包炎(胸や背中にできるニキビに似た発疹)などの原因になります。頭皮だけでなく、Tゾーンや鼻の周り、腋の下や鼠蹊部など、皮脂の分泌が多い部位で増えやすい菌です。
編集部
マラセチアが増える原因は皮脂の分泌なのですか?
村上先生
皮脂の過剰分泌が主な原因です。そして、皮脂の分泌が増える原因として、不適切なシャンプーやヘアケア、ストレスやホルモンバランスの乱れ、食生活などがあります。
編集部
マラセチアを抑えるにはどうすればいいですか?
村上先生
抗真菌成分を含むシャンプーを使うのが効果的です。また、頭皮を清潔に保ち、皮脂の分泌をコントロールするために、バランスの取れた食事や規則正しい生活を心がけることも大切です。
※この記事はメディカルドックにて<「頭皮にフケ」が出る理由をご存じですか? 原因はカビって本当? 予防法も医師が解説>と題して公開した記事を再編集して配信しており、内容はその取材時のものです。

