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薬が腎臓に与える影響とは? 注意が必要な薬と服用の注意点【医師解説】

 公開日:2025/12/26
薬が腎臓に影響する? 注意が必要な薬とは?

漢方薬は自然由来の成分で作られており、体に優しいというイメージがありますが、使用方法や体質・体調によっては、腎臓に負担をかけることもあるそうです。そこで今回は、薬が腎臓に与える影響などについて、「板橋腎リウマチ隼聖クリニック」の上野先生に解説していただきました。

上野 智敏

監修医師
上野 智敏(板橋腎・リウマチ隼聖クリニック)

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鹿児島大学医学部医学科卒業。筑波大学大学院人間総合科学研究科修了。その後、飯塚病院、虎の門病院、複数の医療機関で経験を積む。2023年、東京都板橋区に「板橋腎・リウマチ隼聖クリニック」を開院。医学博士。日本内科学会認定総合内科専門医、日本腎臓学会専門医、日本リウマチ学会専門医、日本透析医学会専門医、日本高血圧学会専門医。

編集部編集部

薬の副作用によって、腎臓が悪くなることがあるのですか?

上野 智敏先生上野先生

そうですね。腎臓は、体に不要なものを体外に排出するための最も重要な排泄器官です。薬として内服した物質も役目を終えたら不要物(毒素)として腎臓から尿中に排出されます。腎臓は薬物の影響を受けやすく、多くの薬剤の代謝にかかわっているため、薬の副作用によって腎臓が悪くなるケースはどうしても起こり得ます。

編集部編集部

そうなると、先ほどのような尿毒症などになってしまうのですか?

上野 智敏先生上野先生

ほとんどの場合、原因となった薬剤を速やかに特定し、服用や投与を中止することで腎機能は回復します。ただし、尿毒症になるほどの腎障害は基本的に戻らないあるいは回復にとても時間がかかるため、症状が軽度であっても異常があればすぐに相談することが重要です。早い段階であればあるほど回復の見込みがあります。

編集部編集部

腎臓に影響が出やすい薬はありますか?

上野 智敏先生上野先生

薬にも色々あり、薬としての役割を果たした後に腎臓で分解されるものと、肝臓などの腎臓以外で分解されるものがあります。つまり、腎臓で分解される薬を使うと、腎臓に負担がかかるということになります。一部を除き、薬のほとんどが大なり小なり腎臓の働きで排出されます。

編集部編集部

具体的には、どのような薬ですか?

上野 智敏先生上野先生

あくまでも一般論ですが、 造影剤や骨粗しょう症に用いるビタミンDやカルシウム製剤、脂質異常症の薬、抗生物質などが腎臓で代謝されるものが多いですね。また、痛み止めを長期的に連続服用することも腎臓にとても負担がかかります。

※この記事はメディカルドックにて<「漢方薬」は腎臓に悪いって本当? 安全に服用するポイントも医師が解説!>と題して公開した記事を再編集して配信しており、内容はその取材時のものです。

この記事の監修医師