白血球減少は病気のサイン? 生活習慣や食事の改善ポイントについて医師に聞く

健康診断で「白血球が少ない」と指摘された場合、病気ではないとわかればひとまず安心です。しかし、数値が低い状態が続く場合、感染症へのリスクが高まることもあります。白血球数を増やす直接的な方法はありませんが、栄養バランスの改善や感染症対策が重要です。今回は渡邉先生に、白血球減少時に気をつけるべきポイントや日常生活での対策について伺いました。
編集部
病気でないとわかった場合、少ない白血球数を増やすためにはどうしたら良いですか?
渡邉先生
「白血球を増やす方法」というのは特にありません。ただ、栄養不良の際に減少することはあるので、栄養バランスが乱れていると感じている人は先生の指示に従ってまずは食生活を改善してください。また、先ほど「薬剤の影響で減る」とお伝えしましたが、病院での処方薬に限らず漢方やサプリメントなどでも下がることがありますので、心当たりのある方は、血液検査の際にその旨を医師と共有しておきましょう。
編集部
ほかに、白血球数の少ない人が気をつけるべきことはありますか?
渡邉先生
数値にもよりますが、強いて言うなら感染症対策をしましょう。ばい菌、ウイルス、カビなどから身を守る働きのある白血球が著しく少ない人は、そうでない人に比べて感染しやすい傾向があります。基本的なことですが、手洗いなどをよりしっかりと行うようにしましょう。
編集部
最後に、読者へのメッセージをお願いします。
渡邉先生
白血球減少については、血液疾患だけではなく別の病気が隠れている可能性もあります。とくに症状がなくても、指摘されたら一度はちゃんと調べてもらうことをおすすめします。ただ、血球の数はちょっとした状態の変化に左右されることが多く、朝夜での変化も激しいので、一度の検査数値のみで判断せず、年単位で見ていく必要があると思います。白血球の中で「好中球」の減少については、ガイドラインも定められて理解が深まっており、正しい判断ができるような体制ができつつあるので、しっかりと健康診断を受けてほしいですね。

監修医師:
渡邉 健(ハレノテラスすこやか内科クリニック)
※この記事はメディカルドックにて【≪医師解説≫健康診断で「白血球が少ない」と言われた…原因は? 考えられる可能性を知る】と題して公開した記事を再編集して配信しており、内容はその取材時のものです。