「脳卒中」で突然起きる“5つの初期症状”はご存じですか? 注意したい前兆も医師が解説!
公開日:2025/02/11

「脳卒中」で突然起きる“5つの初期症状”はご存じですか? 脳卒中の初期症状や注意すべき前兆について「関東脳神経外科病院」の清水先生に解説していただきました。
編集部
脳卒中を発症すると、どのような症状が表れるのですか?
清水先生
一般に、脳卒中を発症すると以下の症状が突然起きるとされています。
- 片方の手足・顔半分の麻痺・しびれが起こる(手足のみ、顔のみの場合もある)
- 呂律が回らない、言葉が出ない、他人の言うことが理解できない
- 力はあるのにバランスが取れなくて立てない、歩けない、フラフラする
- 片方の目が見えない、物が二つに見える、視野の半分が欠ける
- 経験したことのない激しい頭痛がする
編集部
様々な症状があるのですね。
清水先生
ただし、細かく言えば、障害された脳の部位によって症状が異なります。脳梗塞と脳出血は症状がよく似ていますが、くも膜下出血の場合には突然、激しい頭痛が起きることが最大の特徴です。
編集部
頭痛が激しい場合は、くも膜下出血が疑われるのですね。
清水先生
「バットで殴られたような」と表現されることもあるような激しい頭痛が突然、起こります。多くが吐き気や嘔吐を伴い、意識が朦朧としたり、意識を失ったりすることもあります。
編集部
発症する前に前兆はあるのですか?
清水先生
多くの場合、前兆はありません。ただし、一部の脳梗塞では、同様の症状が一時的に表れることがあります。これを「一過性脳虚血発作(TIA)」と言い、発症後に脳梗塞を引き起こす可能性があります。また、くも膜下出血の場合には事前に「ものが二重に見える」「まぶたが落ちる」などの症状がみられることもあります。

監修医師:
清水 暢裕(関東脳神経外科病院)
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岩手医科大学卒業。その後、群馬大学医学部附属病院脳神経外科入局、関東脳神経外科病院、佐久総合病院勤務。2021年、埼玉県熊谷市に位置する「関東脳神経外科病院」の理事長に就任。日本脳神経外科学会専門医。山梨大学医学部臨床教授。
※この記事はMedical DOCにて【「脳卒中」の初期症状・原因はご存じですか? 脳卒中の疑いで倒れたときの正しい対処法も医師が解説】と題して公開した記事を再編集して配信しており、内容はその取材時のものです。