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「心筋梗塞」と「狭心症」の違いはご存じですか? 痛みの持続期間・症状も医師が解説!

 公開日:2024/11/27
突然の強い胸痛

突然の胸痛や息苦しさを感じたとき、それが「狭心症」なのか「心筋梗塞」なのかを見極めることは非常に重要です。どちらも虚血性心疾患に分類されますが、血管の詰まり具合や症状の持続時間に大きな違いがあります。狭心症は一時的な血流不足で収まることが多いのに対し、心筋梗塞は心筋が壊死する危険な状態です。命に関わるこれらの疾患の違いや具体的な症状について、「KENカルディオクリニック柏」の中村先生に解説していただきました。

中村 賢

監修医師
中村 賢(KENカルディオクリニック柏)

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東京慈恵会医科大学医学部医学科卒業。その後、東京慈恵会医科大学附属病院、明理会中央総合病院、埼玉県立小児医療センター、埼玉県立循環器・呼吸器病センターなどで心臓外科医として経験を積む。2023年、千葉県柏市に「KENカルディオクリニック柏」を開院。医学博士。日本外科学会専門医・指導医、日本循環器学会専門医、心臓血管外科専門医認定機構修練指導医。

編集部編集部

まず、心筋梗塞について教えてください。

中村 賢先生中村先生

簡単に言えば、心臓に酸素や栄養を送る冠動脈が詰まって、心臓の筋肉(心筋)が壊死している状態のことを指します。心筋梗塞によく似ている疾患に「狭心症」があり、心筋梗塞と狭心症をまとめて「虚血性心疾患」と呼んでいます。

編集部編集部

狭心症と心筋梗塞は何が違うのですか?

中村 賢先生中村先生

心筋梗塞は完全に冠動脈が詰まってしまい、心筋に酸素や栄養が行き届かなくなる状態です。その一方、狭心症は冠動脈で狭窄が起きる、あるいは冠動脈で痙攣(けいれん)が起きることによって血液の通り道が極端に細くなり、心筋に酸素や栄養が流れにくくなった状態のことを言います。狭心症の場合は、わずかでも心筋に酸素や栄養が届くので、心筋梗塞の方がより重症度が高いと言えます。

編集部編集部

心筋梗塞の症状について教えてください。

中村 賢先生中村先生

突然、強い胸痛が表れるのが特徴です。「圧迫される感じ」「押しつぶされる感じ」など、人によって捉え方が異なりますが、これらの症状が突然起きます。また、冷や汗や吐き気などを伴うこともあります。そのほかに、痛みが肩・腕・首・歯に広がる場合もあります。

編集部編集部

痛みはどれくらい続くのですか?

中村 賢先生中村先生

狭心症は5分程度で痛みが消えますが、心筋梗塞の場合は最低でも20分以上痛みが持続します。痛みが生じる範囲は、心筋のどこで梗塞が起きるか、もしくは梗塞の範囲がどれくらい広いかによっても異なり、梗塞の範囲が広ければ左肩・顎・背中などに痛みが生じることもあります。

※この記事はMedical DOCにて【「心筋梗塞」の初期症状と予防・対策を医師が解説! 生活習慣の見直しで心筋梗塞を防止しよう】と題して公開した記事を再編集して配信しており、内容はその取材時のものです。

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