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乳がん検診は何歳から受けるべき? 家系に乳がんの人がいたらどうしたらいい?

 公開日:2024/08/14
「40代から」とは言えど

日本では40代から乳がん検診を受けることが推奨されていますが、最近では若い人の罹患も増えているそうです。遺伝の可能性も考えられる中で、いつ乳がん検診を受けるべきなのでしょうか? 茗荷谷乳腺クリニックの氷室先生に教えてもらいました。

※この記事はMedical DOCにて【「乳がん検診は受けない方がいい」実際どうなの? 医師が開始年齢の目安とマンモグラフィ・超音波検査のリスクを解説】と題して公開した記事を再編集して配信しており、内容はその取材時のものです。

氷室 貴規

監修医師
氷室 貴規(茗荷谷乳腺クリニック)

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聖マリアンナ医科大学卒業。順天堂大学大学院医学研究科博士課程修了。順天堂大学医学部附属静岡病院や越谷市立病院で経験を積む。2020年、東京都文京区に「茗荷谷乳腺クリニック」を開院。医学博士。日本乳癌学会乳腺専門医、日本外科学会専門医。日本乳がん検診精度管理中央機構検診マンモグラフィ読影認定医師、乳がん検診超音波検査実施・判定医。日本乳房オンコプラスティックサージャリー学会責任医師。

編集部編集部

乳がん検診は何歳から受けるべきなのでしょうか?

氷室 貴規先生氷室先生

一般に、乳がんは40~50代前半をピークに発症すると言われています。そのため、日本では40代から乳がん検診を受けることが推奨されています。しかし、若い人でも乳がんを発症する人は年々増えています。まずは自分でしこりがないかどうかなどセルフチェックをおこなうとともに、家系に乳がんの人がいる場合には早めに乳がん検診を受けることを検討するのがいいと思います。

編集部編集部

セルフチェックは、どのようにおこなうのですか?

氷室 貴規先生氷室先生

最近では「ブレスト・アウェアネス(乳房を意識する生活習慣)」の重要性が唱えられています。ブレスト・アウェアネスは、日頃から自分の乳房の状態をチェックして、変化にいち早く気づくための考え方です。着替えや入浴などの際、乳房を見たり触ったりして「少しでもいつもと違うところがあったら早めに受診する」「2年に1回は健康診断を受ける」という生活習慣を身につけることを推奨しています。自分でしこりを見つけることが難しいこともあるので、いつもと違うことがないか確認するところから始めてみてください。

編集部編集部

家系に乳がんの人がいた場合、遺伝することもあるのですか?

氷室 貴規先生氷室先生

現在、日本では1年間に9万人の人が乳がんを発症しているとされていますが、そのうち7~10%は遺伝性のものと考えられています。もし、「母や姉が乳がんである」「血縁関係に乳がんや卵巣がんの患者が多い」というような場合には、遺伝カウンセリングについて専門機関で相談してみることをおすすめします。遺伝子検査とカウンセリングを受けることができます。

編集部編集部

マンモグラフィ検査やエコー検査の費用について教えてください。

氷室 貴規先生氷室先生

40歳以上の場合、専業主婦であれば自治体による検診を2年に1回受けることができます。その場合、費用は自治体によって異なりますが無料~3000円が目安です。会社勤めの場合には企業の健康診断で受けることができると思います。費用は保険組合によって異なるのでご自身でご確認ください。

編集部編集部

最後に、読者へのメッセージをお願いします。

氷室 貴規先生氷室先生

年代によって乳がん検診の項目は異なりますが、30代以降の女性であれば、一度はマンモグラフィ検査とエコー検査の両方を受けることをおすすめします。最近では、若い女性の乳がん患者も増えています。普段からご自身の乳房を意識していただき、定期的な乳がん検診といつもと違うことを感じたら、乳腺クリニックや病院を受診してほしいと思います。

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