「ピルを飲み忘れたときの対処法」を医師が解説! 飲み忘れに気づいたらすぐ飲んだ方がいい?
ピルを飲み忘れたときの対処法はご存じですか? 今回は、ピルの正しい服用方法について「松本産婦人科医院」の松本直樹先生に解説していただきました。
※この記事はMedical DOCにて【ピルの副作用について産婦人科医が解説「吐き気などの副作用は徐々に軽減する。重い副作用もごく稀なので正しい理解を」】と題して公開した記事を再編集して配信しており、内容はその取材時のものです。
監修医師:
松本 直樹(松本産婦人科医院)
編集部
ピルは飲み忘れが心配です。
松本先生
多少の飲み忘れはピルの効果に大きく影響しません。しかし、避妊の効果は弱まりやすいため、適宜コンドームを使用するなどで対応した方がいいでしょう。また、飲み忘れをきっかけに不正出血が起きたり、予定外に月経による出血が始まったりすることもあります。超低用量ピルの場合は、より出血が起きやすいです。ただし、出血があったとしても、服用を続けていけばだんだんと落ち着いてくることが多い傾向にあります。
編集部
飲み忘れに気づいたら、すぐ飲んだ方がいいですか?
松本先生
はい。その時点で飲み忘れた分のピルを服用してください。その後は予定通り服用を続けてください。丸1日服用を忘れてしまった場合には、2日分を一度に服用するか、1日分は飛ばして服用するかのどちらかで対応するようにしてください。1日分を飛ばす場合には、その分の薬を破棄してもいいですし、服用スケジュールを1日ずらしても構いません。それ以上の飲み忘れはケースバイケースですが、私は服用を継続することを勧めることが多いですね。
編集部
あらためて、どのようにピルと向き合えばいいですか?
松本先生
ピルは中学生から40歳代後半まで幅広い女性を対象とし、サポートしてくれる心強い薬です。避妊の効果はもちろんのこと、月経痛や月経前症候群(PMS)、過多月経、貧血などの症状も軽減してくれます。ピルをためらっているうちに望まない妊娠をしてしまっては困るでしょうし、月々の月経で苦しむのもつらいですよね。この記事を参考にしていただき、避妊に漠然とした不安を抱えているままにしたり、月経に伴う不調を我慢したりすることなく、ピルによる管理や治療を取り扱っている産婦人科を受診してみることを推奨します。