「脳腫瘍」が疑われる場合はすぐに検査を! どのように脳腫瘍を診断しているのか
人生に大きな影響を及ぼす「脳の病気」。できるだけ早期に発見し重症化を防ぐために、クリニックではどのような検査をおこなっているのでしょうか。原町脳神経外科クリニックの中村先生に解説していただきました。
※この記事はMedical DOCにて【「脳腫瘍」の初期症状とセルフチェックを医師が解説 視力・頭痛など異変に気づくポイントは?】と題して公開した記事を再編集して配信しており、内容はその取材時のものです。
監修医師:
中村 達也(西原町脳神経外科クリニック)
編集部
どのようにして、脳腫瘍と診断されるのですか?
中村先生
まずは専門の医療機関を受診し、問診や症状の確認をおこないます。その後、CTやMRI、脳血管撮影の画像検査、血液検査、髄液検査などの結果をみて診断されます。脳腫瘍と診断された後は、腫瘍組織を手術で摘出して良性か悪性かを調べます。
編集部
脳腫瘍には、どのような治療法があるのですか?
中村先生
手術治療が基本です。腫瘍が良性で、あまり進行がみられなければ経過観察の場合もありますし、腫瘍の組織型や進行度に応じて手術の前もしくは後に、放射線療法や化学療法をおこなうこともあります。
編集部
脳腫瘍が治る確率はどのくらいでしょうか?
中村先生
「確率はこのくらい」というのは難しいですね。とくに悪性腫瘍の生存率は、悪性度や摘出度などで大きく異なります。良性の腫瘍については、手術で全摘出できれば治癒が期待できます。
編集部
最後に、読者へのメッセージをお願いします。
中村先生
脳腫瘍について調べるCTやMRI撮影は、あまり苦痛を伴わない検査です。頭痛をはじめとする疑わしい症状があれば、軽くても早めに受診して、検査を受けることをおすすめします。脳腫瘍は稀な病気ですが、できるだけ早く発見して小さいうちに治療を開始した方が治る可能性が高まります。