脂肪肝に良いコーヒーの飲み方はご存じですか? インスタントでも効果はある?
毎日2~3杯のコーヒーを飲むことで2型糖尿病による脂肪肝の予防に効果が期待できることが、研究によってわかっているそうです。詳しい飲み方とともに、肝臓の病気を患わないようにするための受診の重要性を青葉台かなざわ内科・内視鏡クリニックの金沢先生に教えてもらいました。
※この記事はMedical DOCにて【コーヒーで脂肪肝を抑制! 医師がコーヒーの健康効果や正しい飲み方を解説】と題して公開した記事を再編集して配信しており、内容はその取材時のものです。
監修医師:
金沢 憲由(青葉台かなざわ内科・内視鏡クリニック)
編集部
脂肪肝の改善のためには、毎日どれくらいコーヒーを飲むのがいいのでしょうか?
金沢先生
研究によると、「毎日2~3杯のコーヒーを飲むと、2型糖尿病による脂肪肝の予防に効果が期待できる」ということがわかっています。カフェインの量で換算すると、1日に300mgくらいが適量です。
編集部
インスタントコーヒーでもいいのですか?
金沢先生
欧州心臓病学会(ESC)の発表によると、「豆を挽いていれたコーヒーと同様、インスタントコーヒーでも心血管の予防に効果がみられた」とされています。さらに、カフェインの入っていないコーヒーでも同じような効果が得られたそうです。
編集部
コーヒーを飲む際の注意点はありますか? 牛乳や豆乳と混ぜてもいいのですか?
金沢先生
牛乳には胃の粘膜を保護する働きがありますし、また、牛乳に含まれるタンパク質は肝臓の働きを助けることがあります。最近の研究により、「コーヒーに牛乳を入れると抗炎症効果が高まる」ということもわかっていますから、ブラックコーヒーが苦手な人は牛乳を混ぜてもいいと思います。また、大豆も脂肪肝を抑制しますから、豆乳とコーヒーを混ぜても効果が期待できるかもしれません。
編集部
最後に、読者へのメッセージをお願いします。
金沢先生
肝臓の病気は、ほとんど無症状で進行します。そのため、健康診断で肝臓の数値が悪くても、「気になる症状がないから」という理由で放置している人も多いのではないでしょうか。しかし、症状がなくても確実に病気が進行していることもあります。もし、健康診断で肝臓の数値が悪かった場合には放置せず、必ず専門医を受診してください。たしかに、サプリメントを常用していたり、風邪薬を服用した後に健康診断を受けたりした場合は、肝臓の数値が悪く出ることもあります。しかし、そのような場合でも必ず専門医の診察を受けて、「治療すべき問題がある異常値なのか」それとも「気にしなくてもいい異常値なのか」を判断してもらいましょう。