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【アレルギー性鼻炎】辛い鼻水の改善方法は? アレルギー性鼻炎の治療法を医師に聞く

 更新日:2024/02/22
アレルギー性鼻炎 治療法まとめ

アレルギー性鼻炎」と聞いて、最初に思いつくのは「花粉症」だと思います。これからの季節、さらに花粉の飛散量が増え、症状が辛くなる方も多いでしょう。そんなアレルギー性鼻炎ですが、一体どのように治療するのでしょうか。「山本耳鼻咽喉科」の山本先生に詳しく伺いました。

山本 一博

監修医師
山本 一博(山本耳鼻咽喉科)

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北里大学医学部卒業。その後、北里大学病院、横須賀市立市民病院、国立病院機構相模原病院などで勤務医として経験を積む。2008年、東京都町田市に「山本耳鼻咽喉科」を開院。北里大学病院、町田市民病院など近隣の医療機関と連携をはかりながら、小さい子どもからお年寄りまで、安心して受診できる環境づくりを心がけている。日本耳鼻咽喉科学会専門医。日本鼻科学会、日本耳鼻咽喉科免疫アレルギー感染症学会、耳鼻咽喉科臨床学会の各会員。

編集部編集部

アレルギー性鼻炎は、どのように治療するのですか?

山本 一博医師山本先生

重症度によって効果に差はありますが、内服薬や点鼻薬で鼻水や鼻詰まりなどの症状を改善したり、鼻の炎症を鎮めたりするのが一般的です。それ以外に当院では、「下甲介化学剤手術」や「舌下免疫療法」という治療もおこなっています。下甲介化学剤手術は、トリクロール酢酸という薬品を鼻の粘膜に塗布する治療です。スプレーとガーゼで鼻の粘膜を麻酔して、綿棒で処置します。

編集部編集部

舌下免疫療法についてもお願いします。

山本 一博医師山本先生

舌下免疫療法は、アレルギー反応の原因となる物質を舌下錠によって投与し、体のアレルギー反応を弱めるという治療法です。ダニとスギ花粉を対象におこなわれます。

編集部編集部

下甲介化学剤手術と舌下免疫療法の違いについても知りたいです。

山本 一博医師山本先生

舌下免疫療法の場合は根治療法で、アレルギー体質を変えることを目指す治療ですが、長期間にわたって自宅で薬剤を投与する必要があります。もう一方の下甲介化学剤手術は、「花粉が飛散し始める前」などにおこなわなければならない治療ですが、一度処置すれば一定期間効果が持続するので手軽です。また、舌下免疫療法はダニとスギ花粉に対してのみ有効ですが、下甲介化学剤手術は様々な抗原に効き目があります。ご自身のライフスタイルや症状に応じて選ぶことをおすすめします。

編集部編集部

治療以外に、自分でできる症状を和らげる方法はありますか?

山本 一博医師山本先生

人の体液に近い成分である生理食塩水を利用して、鼻の中に入り込んだ花粉やホコリなどを洗い流すのがおすすめです。そのほか、花粉に対してアレルギーがある人は、マスクやメガネで粘膜を防御するのが効果的です。

編集部編集部

生活習慣で気をつけることはありますか?

山本 一博医師山本先生

アレルギーの症状を緩和させるためには、うがいや手洗いをしたり、部屋をこまめに掃除したりすることが大切です。とくに、抗原を徹底的に回避することが予防になるので、カーペットをフローリングに変えたり、布団やソファカバーを防ダニ加工が施されたものにしたりするといった工夫だけでも、症状が改善される可能性があります。

編集部編集部

最後に、読者へのメッセージをお願いします。

山本 一博医師山本先生

アレルギー性鼻炎の治療には、舌下免疫療法や下甲介化学剤手術、内服薬など様々な選択肢があります。現在はドラッグストアでも鼻炎薬が販売されていますが、効果をしっかり発揮させたいなら、医療機関で診断してもらうことが大切です。内服薬には相性がありますし、眠気などの副作用を伴うものもあります。そのため、気になる症状やライフスタイルを医師に伝えて、自分に合った薬を選択してもらうことを推奨します。薬によっては、症状に応じて使用量を適宜増減できるものもありますし、服用するタイミングによって効果に違いが出るものもあります。医療機関では、そういったアドバイスもしているので、アレルギー性鼻炎にお悩みの人は、ぜひ耳鼻科を受診してみてくださいね。

この記事の監修医師

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