「若年性パーキンソン病」の初期症状と受診の目安を医師が解説! 手足の震えが続けば要注意!
パーキンソン病は高齢者がかかるイメージがあると思いますが、じつは40歳以下にみられる「若年性パーキンソン病」もあることをご存じでしょうか? 今回は、若年性パーキンソン病の初期症状や受診目安を「銀座内科・神経内科クリニック」の霜田先生に解説していただきました。
監修医師:
霜田 里絵(銀座内科・神経内科クリニック)
編集部
若年性パーキンソン病のサインはありますか?
霜田先生
程度問わず、「手足の動かしにくさや歩きにくさ、震えといった動作の変化をご自身で気づいたとき」です。また、周囲の人の指摘もサインになり得るでしょう。
編集部
放っておけば、「そのうち治まる」というものではないということですか?
霜田先生
はい。ただし「震え」は出るときと出ないときがあります。動かしづらさや歩きにくさにも、ある程度の“波”はあります。問題は、こうした間隔や頻度が、10~20年という長いスパンで進行していくことです。そのため、早期の治療介入をすることが重要です。
編集部
運動器の悩みなので、整形外科を受診してしまう場合もありそうです。
霜田先生
整形外科などで若年性パーキンソン病の可能性に気づけるかどうかですね。可能性として、整形外科から神経内科などを紹介される場合もあれば、若年性パーキンソン病に気づかないまま整形外科などで「運動器の治療」が続いてしまう場合もあるでしょう。若年性パーキンソン病は、運動器でなく脳に起きる病気です。
編集部
逆に受診した結果、別の治せる病気だったというケースもありますか?
霜田先生
はい。実際にインターネットなどで自らの症状を調べて、「若年性パーキンソン病ですか?」と受診される患者さんがいらっしゃいます。そして、甲状腺ホルモンの異常のような、ほかの病気だったというケースも少なくないです。医療機関は「病気を治す場」に限りませんので、ぜひ「確認の場」としてもご活用ください。