大腸カメラと胃カメラの同時受検先の選び方を医師が解説 気になる料金はどうなる?
企業健診では、受診先の取り扱いもことなるため、大腸カメラと胃カメラの同時受検が可能かは確認が必要になります。浦和消化器内視鏡クリニックの勝山先生は、費用について『自覚症状がなく、「健康であることを確認するための検査」は保険診療の対象とならず、原則として自費扱いです』と言います。先生の話を参考に検討してみてください。
監修医師:
勝山 泰志(浦和消化器内視鏡クリニック)
編集部
従業員向けの企業健診だと、受診先を指定されると思うのですが、そういう場合も大腸カメラと胃カメラ(それぞれ内視鏡検査)を同日に受けられますか?
勝山先生
指定先の医療機関が、必ずしも同時健診を扱っていないということはあると思います。加えて、内視鏡検査を扱っていない場合もあるでしょう。企業が費用負担する以上、なんともいえませんが、総務の担当者などに相談してみてはいかがでしょうか。
編集部
個人事業主などが利用する特定健診はどうでしょう?
勝山先生
こちらは難しいかもしれないですね。同時検査を扱っている医院が含まれていればいいものの、各市町の決まり事ですから、勝手には選べないかもしれません。「同時検査をするとしたら、全額自己負担やむなし」という場合もあると思います。今後、同時検査の利便性や恩恵が認知されていくことに期待したいですね。
編集部
やはり我々としては「検査」の料金に目が向いてしまいます。
勝山先生
自覚症状がなく、「健康であることを確認するための検査」は保険診療の対象とならず、原則として自費扱いです。自費診療は各医療機関が独自に料金設定しているので、価格に差があります。必ずしも価格の高いところの方がより詳しく調べてもらえるというわけではないので医院のサイトなどを見て、内容に納得してから受診するようにしてください。
編集部
最後に、読者へのメッセージがあれば。
勝山先生
最初から、胃も大腸も内視鏡の検査が必要な場合、同時検査は効率的だと思います。同時に検査すると、疲れてしまうのではと考えられる方もいらっしゃいますが、絶食など検査前の準備のことを考えると、むしろ同時に検査をしてしまった方が体への負担が少ないんです。希望される方は同時に行えるかどうか、担当の先生に相談してみてください。