【医師解説】「逆流性食道炎」をの自覚症状と治療法は? 薬だけでなく生活習慣の見直しも必要?
胃酸が食道へこみ上げることで、不快な症状が現れる「逆流性食道炎」。自覚症状にはさまざまあり、原因によって治療方法も変わってきます。そこで、「逆流性食道炎」の治療方法について消化器医の染谷先生(北越谷そめやクリニック)にお聞きしました。
監修医師:
染谷 秀忍(北越谷そめやクリニック)
編集部
「逆流性食道炎」自覚症状は具体的にどんなものがありますか?
染谷先生
わかりやすいのは、なんとなくの甘酸っぱい刺激や胸焼けです。そのほか、ゲップや声がれ、せきなども逆流性食道炎を疑う自覚症状になります。こうした自覚症状は、昼夜問わず現れます。
編集部
では、「逆流性食道炎」の治療方法にはどのようなものがありますか?
染谷先生
薬で胃酸の分泌を抑えるという方法はあります。一方、「どうして逆流するのか」という根本原因が解決しないと治りません。よって、節酒や食事内容の見直し、肥満解消など、個別の取り組みも必要です。
編集部
加齢が要因の場合は、どうするのが良いでしょうか?
染谷先生
筋肉のリハビリは難しいので、投薬治療中心になります。この場合、根治には至らず「薬で胃酸の分泌を抑え続ける」流れです。服薬をやめると、ほとんどの場合、症状がぶり返してきます。
編集部
最後に、読者へのメッセージをお願いします。
染谷先生
ぜひ、胃カメラによる検査を、逆流性食道炎の早期発見も兼ねて受けてみてください。「自覚症状もなく、食道の荒れといった所見もない」なら安心ですが、「自覚症状があるのに、患部は正常」というケースもあり得ます。「自覚症状があって、患部もただれている」となる前に、早期治療を開始しましょう。
編集部まとめ
「逆流性食道炎」の自覚症状に対する治療法は、胃酸の分泌を抑制するほかに、そもそもの食生活の見直しなども必要なようです。どうしても不快症状が治らない、不調が続くという場合は、消化器内科などを受診して医師に相談するようにしてくださいね。