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睡眠不足だと太りやすくなる理由を医師が解説 ホルモンが関係しているって本当?

 公開日:2023/12/04

「最近太った……」そう感じている人、もしかしたら寝不足が関係しているかもしれません。今回は、なぜ寝不足だと太りやすくなるのかについて「リブ再生クリニック」の住吉先生に解説していただきました。

住吉 公洋

監修医師
住吉 公洋(リブ再生クリニック)

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一般企業就職後、岡山大学医学部入学・卒業。岡山大学病院や民間医療機関勤務後の2021年、大阪府大阪市に「リブ再生クリニック」を開院。モットーは、「より幸せに生きたいという願いを支援する診療」。日本睡眠学会会員。

編集部編集部

今回のテーマは睡眠と体重の関係についてですが、普通に考えると「起きていた方が痩せそう」な印象です。

住吉 公洋先生住吉先生

ところが、健常な人を対象にした研究結果によると、“逆”であることがわかっています。同研究では、睡眠時間が「5時間の人」と「8時間の人」を比べました。すると、睡眠時間の短いグループは睡眠が十分なグループと比べて、食欲抑制ホルモンの「レプチン」の分泌が約16%少なく、食欲増進ホルモンの「グレリン」の分泌が約15%増えていました。いわば、食欲のブレーキを緩めて、アクセルを踏み込んだ状態になっていたのです。

編集部編集部

不思議ですね。なぜ、このようなことが起きるのでしょうか?

住吉 公洋先生住吉先生

いくつか考えられます。例えば、睡眠不足だと日中、睡魔に襲われると思います。そこで、食欲を刺激して「起きていよう」とするのが考えられることの1つです。もう1つは、実際の食事で血糖を上げ、意識がはっきりした状態で「起きていよう」とすることです。また、同研究と別の観点ですが、遅くまで起きていておなかが減って夜食をとると、1日のカロリー摂取量は増えますよね。

編集部編集部

ただし、朝食そのものは「食べるべき」という声が多いですよね?

住吉 公洋先生住吉先生

そうですね。血糖値のことを考えると、一度に腎臓に負担をかけないよう、食事は分散してとるべきだと考えます。ただし、寝起きの状態で食欲にかられてハイカロリーな朝食をとることは控えましょう。やはり栄養バランスが重要で、単純に摂取カロリーを増やしてしまうと、どうしたって太ります。

編集部編集部

長時間の睡眠をむさぼることでも、エネルギー消費量が減って太りませんか?

住吉 公洋先生住吉先生

たしかに、1日の摂取カロリーが一緒なら、動かないと消費カロリーは減って、太るかもしれません。ただ、可能性としては考えられますが、確たる臨床データが乏しいので、なんとも言えないところです。睡眠の機序とは別に、「動いていない人が肥満傾向になる」傾向は、実際に起きていますけどね。

編集部まとめ

寝不足によって食欲を抑制するレプチンというホルモンの分泌が低下し、逆に食欲を増進させるグレリンの分泌量が増えるとのことでした。一見、体重の変化と睡眠は関係ないように思えますが、健康維持のためにも注意していきたいですね。

この記事の監修医師

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