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「γ-GTPが高いと出る症状」はご存知ですか?高くなる原因も医師が解説!

 公開日:2025/12/01

γ-GTPが高いと出る症状とは?Medical DOC監修医が解説します。

※この記事はメディカルドックにて『「γ-GTPが高いと出る症状」は?血液検査で指摘された場合の対処法も解説!』と題して公開した記事を再編集して配信している記事となります。

齋藤 雄佑

監修医師
齋藤 雄佑(医師)

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日本大学医学部を卒業。消化器外科を専門とし、現在は消化器外科、消化器内科、産業医を中心に診療を行っている。現在は岩切病院、永仁会病院に勤務。
日本外科学会外科専門医。日本医師会認定産業医。労働衛生コンサルタント。

γ-GTPとは?

γ-GTP(γ-グルタミルトランスペプチダーゼ)は、主に肝臓や胆道に存在するタンパク質を分解する酵素です。胆道から分泌され、アミノ酸の代謝に関与しています。肝臓や胆道に異常が起こると、γ-GTPが血液中に漏れ出し、血中のγ-GTP値が上昇します。そのため、γ-GTPは肝臓や胆道の健康状態を知るための重要な指標です。

γ-GTPが高いと出る症状

γ-GTPが高いからといって、必ずしも自覚症状が現れるわけではありません。多くの場合、健康診断や人間ドックなどの血液検査でγ-GTP値が高いことが偶然発見されます。しかし、γ-GTPの上昇が著しい場合や、長期間にわたって高値が続く場合には、以下のような症状が現れることがあります。

倦怠感・疲労感

γ-GTPの上昇は、肝機能の低下を示唆している可能性があります。肝機能が低下すると、体内の代謝がスムーズに行われなくなり、倦怠感や疲労感を引き起こすことがあります。この症状が出る場合、肝炎、脂肪肝、アルコール性肝障害、薬物性肝障害などの肝臓の疾患の可能性が挙げられます。これらの症状が出た場合は内科・消化器内科を受診しましょう。

黄疸

黄疸は、血液中のビリルビンという色素が増加することで、皮膚や白目が黄色くなる症状です。肝臓や胆道に異常があると、ビリルビンの代謝がうまくいかなくなり、黄疸が起こることがあります。考えられる疾患は胆石、胆嚢炎、胆管炎、肝炎、膵炎などの肝臓・胆道系の炎症性疾患の可能性や、肝臓がん、胆道がん、膵臓がんなどの悪性疾患の可能性もあります。黄疸の症状が出た場合はすぐに、消化器内科を受診しましょう。

食欲不振

肝機能が低下すると、消化吸収機能も低下し、食欲不振が起こることがあります。考えられる疾患は胆嚢炎、胆管炎、膵炎、肝炎、脂肪肝、肝硬変などです。医療機関は消化器内科を受診しましょう。食欲不振が続く場合は、脱水症状や栄養不足になる可能性があります。

心窩部痛・右上腹部痛

肝臓・胆道はみぞおち~右上腹部に位置しています。肝臓や胆嚢、胆道が腫れたり炎症を起こしたりすると、みぞおちの痛みや右上腹部に痛みを感じることがあります。考えられる疾患は肝炎や胆石、胆嚢炎、胆管炎などです。このような症状があれば、消化器内科を受診しましょう。痛みが強い場合や、発熱を伴う場合は、早めに受診してください。

発熱

肝臓や胆道に炎症が起こると、発熱を伴うことがあります。考えられる病気は肝炎、肝膿瘍、胆嚢炎、胆管炎、膵炎などがあります。消化器内科を受診しましょう。高熱が続く場合や、意識障害などの症状が現れる場合は、すぐに医療機関を受診してください。

γ-GTPが高くなる主な原因

γ-GTPが高くなる原因は様々ですが、主な原因は以下の通りです。

アルコールの過剰摂取

アルコールは肝臓で分解されますが、過剰に摂取すると肝臓に負担がかかり、γ-GTP値が上昇します。日常的に多量のアルコールを摂取している場合や、短期間に大量のアルコールを摂取した場合にγ-GTP値が上昇しやすくなります。消化器内科を受診しましょう。アルコールの摂取量や頻度について正確に伝えましょう。

脂肪肝

脂肪肝は、肝臓に中性脂肪が過剰に蓄積した状態です。肥満や糖尿病、高脂血症などが原因で起こりやすくなります。脂肪肝になると、肝細胞が障害され、γ-GTP値が上昇します。 消化器内科を受診しましょう。食生活や運動習慣など、生活習慣全般について相談してみましょう。

薬剤性肝障害

一部の薬剤は、肝臓に負担をかけ、γ-GTP値を上昇させることがあります。γ-GTP値の上昇の原因が服用している薬剤である可能性も考えられます。自己判断で薬の服用を中止せず、医師に相談しましょう。かかりつけ医または処方された薬を処方した医療機関を受診しましょう。服用している薬剤をすべて伝えましょう。

胆道系疾患

胆石や胆嚢炎、胆管炎、胆道がんなど、胆道系の疾患でもγ-GTP値が上昇することがあります。結石や炎症の影響で胆汁の流れが滞り、γ-GTP値が上昇します。消化器内科を受診しましょう。腹痛や黄疸などの症状がある場合は、早めに受診してください。

「γ-GTPが高いと出る症状」についてよくある質問

ここまでγ-GTPが高いと出る症状について紹介しました。ここでは「γ-GTPが高いと出る症状」についてよくある質問に、Medical DOC監修医がお答えします。

γ-GTPの数値が高い状態が続くとどうなりますか?

 齋藤 雄佑 齋藤 雄佑 医師

γ-GTPの数値が高い状態が続くと、肝臓の細胞が徐々に破壊され、肝機能が低下していきます。脂肪肝や肝炎などの肝臓の病気が進行し、肝硬変や肝臓がんに発展するリスクも高くなります。また、肝機能の低下は、全身の倦怠感や疲労感、食欲不振、黄疸などの症状を引き起こすだけでなく、免疫力の低下や代謝異常にもつながり、様々な病気のリスクを高める可能性があります。

γ-GTPの基準値で危険な数値について教えてください。

 齋藤 雄佑 齋藤 雄佑 医師

γ-GTPの基準値は、検査機関や測定方法によって多少異なりますが、一般的には男性で50IU/L以下、女性で30IU/L以下とされています。しかし、基準値内であっても、γ-GTP値が上昇傾向にある場合は注意が必要です。危険な数値としては、一般的に200IU/L以上が挙げられます。この値を超えると、肝硬変や胆道閉塞、膵臓がん、薬物性肝障害などの重篤な病気が疑われます。また、100IU/Lを超える場合でも、他の肝機能検査の値も高い場合は、精密検査が必要となることがあります。γ-GTP値が高い場合は、自己判断で放置せずに、医療機関を受診し、医師の診察を受けるようにしましょう。

まとめ AST(GOT)の基準値は10〜40 U/L

この記事では、AST(GOT)の基準値や高くなる原因、発症しやすい病気、数値を下げるための生活習慣などについて解説しました。AST(GOT)は肝臓の健康状態を知る上で重要な指標です。定期的な血液検査でAST(GOT)の数値をチェックし、異常があれば早めに医療機関を受診するようにしましょう。また、日頃からバランスの取れた食事、適度な運動、禁酒・節酒など、肝臓に優しい生活習慣を心がけることが大切です。

まとめ γ-GTP上昇は放置せず、消化器内科受診を

γ-GTPは、肝臓や胆道系の疾患の指標となる酵素です。γ-GTP値が高い場合は、放置せずに医療機関を受診し、原因を特定することが重要です。γ-GTP値を改善するためには、アルコールの摂取量を控える、適度な運動をする、規則正しい生活習慣を心がける、バランスの取れた食事を摂るなどの対策が有効です。健康診断などでγ-GTP値が高いと指摘された場合は、早めに消化器内科を受診し、医師に相談することをお勧めします。

「γ-GTPが高いと出る症状」の異常で考えられる病気

「γ-GTPが高いと出る症状」から医師が考えられる病気は8個ほどあります。各病気の症状・原因・治療方法など詳細はリンクからMedical DOCの解説記事をご覧ください。

消化器系の病気

γ-GTPは肝臓の健康状態を知るための重要な指標です。健康診断などでγ-GTP値が高いと指摘された場合は、放置せずに医療機関を受診しましょう。

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