【闘病】ぜんぜん治らない「手荒れ」 『まさか難病』だったとは…《皮膚筋炎》

「ペットボトルが開けられない」という異変と手荒れ。看護師であるたまよさん(仮称)が自ら受診し判明したのは、難病「皮膚筋炎」でした。ステロイド治療で症状は改善するも、骨壊死やムーンフェイスなど多岐にわたる副作用に直面。退院後も筋力が戻らず、バスのステップも上がれない過酷な日々の中、ヘルプマークに助けられながら、1年越しの職場復帰を叶えた闘病の軌跡を紹介します。
※本記事は、個人の感想・体験に基づいた内容となっています。2025年3月取材。

体験者プロフィール:
たまよ(仮称)
福岡県在住、1983年生まれ。看護師。2023年に膠原病内科を受診、皮膚筋炎の診断を受ける。入院しステロイド治療を開始して5週間後に退院。筋力低下が改善せず、リハビリテーションや難病ピアサロンに通い、約1年後に職場復帰。自身の病気経験を活かしながら業務をおこなっている。月1回膠原病内科を受診し、ステロイドと免疫抑制剤の内服治療を継続している。

記事監修医師:
田島 実紅(医師)
※先生は記事を監修した医師であり、闘病者の担当医ではありません。
目次 -INDEX-
ペットボトルのキャップが開けられない

編集部
たまよさんが感じた最初の体の異変は何でしたか?
たまよさん
初めは下肢の筋肉痛でした。症状は週単位で悪くなり、立ち上がる際に支えが要る、腕を上げることや箸を持つことが疲れる、朝起き上がるのにも時間がかかるようになりました。「変だな」と思いながらも仕事を続けていたのですが、ある日ペットボトルのキャップが開けられなくなったのをきっかけに、病院を受診しました。また、筋肉痛が現れる数週間前から、手荒れがひどく、保湿しても全くよくなりませんでした。そのときはまさか難病の症状だとは思ってもみませんでした。
編集部
そこから皮膚筋炎と診断されるまでの経緯を教えてください。
たまよさん
職業が看護師だったこともあり、「この症状は膠原病の一種ではないか」と思って膠原病内科を受診しました。自覚症状と採血結果から皮膚筋炎が疑われ、より詳しい検査をするために翌日入院。採血や画像検査、生検をおこない、皮膚筋炎と診断されました。
編集部
診断されたとき、どんなお気持ちでしたか?
たまよさん
私にとっては未知の病でしたので、医師から説明を受けても、むしろ驚かなかったです。ステロイド治療と聞き、「ムーンフェイス(顔が丸くなる症状)になることや、気分が激しく変動するのも嫌だな」としか思っていませんでした。インターネットで「皮膚筋炎」と検索すると、死亡率の高い病気じゃないとわかり、安心したのを覚えています。
編集部
初めは実感がなかったのですね。
たまよさん
診断直後は実感がなく、難病という意味もわかっていなかったです。治療期間が長くなる中で、実感していくこととなりました。
避けられないステロイドの副作用

編集部
医師からは、病気についてどのような説明をされましたか?
たまよさん
ステロイドの内服治療になり、病状に合わせてステロイドの量を少しずつ減量していくことや、ステロイドの副作用について説明を受けました。自分でも積極的にリサーチをして、副作用が出たらすぐに受診しています。病気の症状や治療法などを調べ、今できること、今後起こりうることを受診時に医師に教えてもらい、一緒に考えるという感じです。
編集部
ほかにはどんな治療をしていますか?
たまよさん
治療開始時はステロイドの内服治療のみで、今はそれに加え免疫抑制剤の内服治療もおこなっています。月1回膠原病内科を受診し、自覚症状や検査データに合わせてステロイドの減量をおこなっています。45mgから開始して少しずつ減量し、今は5mgで継続しているところです(取材時)。
編集部
どのような効果や副作用がありましたか?
たまよさん
ステロイドの内服開始後、皮膚筋炎の症状は改善したのですが、副作用にはとても悩まされています。私の場合、筋力低下、骨壊死(歩行時に両踵の痛み)、ムーンフェイス、脱毛、結膜浮腫(目のしめつけ感、白目がトロトロした感じ)、白内障、脂質異常など、たくさんの副作用があります。精神面では、ステロイドによる過食や気分の変動がきつかったのですが、ステロイドを減量していくと改善していきました。副作用を考えるとステロイドをさらに減らすか、できれば服用したくないのですが、再燃のリスクがあるので実現できない状況です。
編集部
病気発症後、困った出来事はありましたか?
たまよさん
生活や職場復帰が大変でした。退院して1年程は筋力がなかなか戻らず、車の運転が難しかったので、公共交通機関を利用しました。バスのステップに上がれなかったり、満員電車で立ち続けることが大変だったり、横断歩道を渡り切るのが時間内ぎりぎりだったりして、半年くらいは外出が困難でした。ヘルプマークをつけてからは、それに気付いてくれる人に助けられたこともありました。
編集部
どのように職場復帰されましたか?
たまよさん
復職までには1年かかりました。もともとは3カ月程度での復職を考えていたのですが、体調面や職場の状況などさまざまな理由から職場と話し合い、休職しました。そのときは「このまま働けなくなったらどうしよう。これからの人生どうなるのだろう。お金は?」と、将来についてとても不安になりましたが、職場と何度も話し合いながら復帰を果たせました。
≪↓ 後編へ続く ↓≫
※この記事はメディカルドックにて《【闘病】「まさかの難病…」 “筋肉痛”のように感じた不調の正体は『皮膚筋炎』》と題して公開した記事を再編集して配信しており、内容はその取材時のものです。
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→(後編)【闘病】同病者との交流や多くの人からの支えが力の源




